2001.06 FrontPage
黒い太陽
−2001年6月21日 アフリカ南部皆既日蝕−
(皆既終了時のダイアモンドリング)
とき: 2001年6月21日 現地時間15:12'29"(日本時間22:12'29")
ところ: ザンビア・ルサカ市(Garden House Hotel敷地)
どうぐ: SONY CCD-TR290(というありきたりの家庭用8mmビデオ)
◆◆◆◆◆◆
雲一つなく、ドカピーンと晴れ渡ったザンビア・ルサカの郊外、
午後3時に向かって徐々に太陽は欠けていった。
真っ昼間なのに、まわりは少しずつ薄暗くなっていく。
3時9分、極度に薄くなった太陽は、
まるでろうそくの炎が消え入るかのように、すうっと萎んだ。
その時まわりから“静かなどよめき”がわいた。
そして、その瞬間からそこにあったのは、正に“真っ黒な太陽”だった。
握っていた双眼鏡を黒い太陽に向けた。
そこにあった光景は、これまで見たこともない光景だった。
赤いプロミネンスが、
まるでめらめらと燃え滾る炎のように、
いく筋も伸びていたのだった。
普段、目での直視は許されない。
かといって、写真などにも決して現わせない、
“生の太陽”
に最も近い姿を垣間見た思いだった。
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3-8-2001