Home > Old Camera > マクロ撮影(近接撮影・拡大撮影)

マクロ撮影(近接撮影・拡大撮影) (Old Camera)

撮影機材 マクロレンズ 小さいものの撮影に付いてのポイントと工夫です
手元のマイクロ・フォーサーズ規格カメラ限定の内容です
(理由は単に小型カメラ & OLYMPUS のファンなだけです)


(他のカメラに当てはめる場合は撮像素子サイズやレンズの焦点距離を換算して下さい)


【1】私の機材


機材

内容説明
[1]カメラ:OLYMPUS PEN E-PL1(マイクロ・フォーサーズ規格)
[2]レンズ:マクロレンズ: ZUIKO DIGITAL f=35mm 1:3.5 Macro
マウントアダプター: フォーサーズアダプター MMF-2
(専用レンズが無かったのでフォーサーズ用レンズを流用)
 Macro35mmF3.5 Macro35mm1:1 左 ∞(無限遠)撮影時、
右 1:1撮影時
レンズとボディの間はマウントアダプター
 
軽量で単体のまま1:1まで近寄れるので最もよく使用します
[3]三脚:40年使っている古いもの(キング製)
スローシャッターを切るために必要です
[4]照明:卓上スタンドで代用(古いパンタグラフ式の電球をLEDに交換)
白熱灯は温度が上がり被写体(特に植物)のために良くない
昼間は自然光でも良いが何時でも撮影するためには必要
[5]その他有ると便利な機材
 (1)リモコンユニット (残念ながら手持ちの機種だけ使えない)
(2)反射板(白い紙で代用可)1灯照明でも強い影を作らないため
(3)背景用の黒布(光沢の無い黒紙でも良い)
(4)電子ビューファインダ:  VF-2
   明るい場所では本体モニタ画面より見易いです
[6]他にこんな古いレンズも使っています (当然マニュアルフォーカスです)
焦点距離同じ倍率なら焦点距離が長い程、被写体から離れて撮影できます
最短距離での撮影時でも鏡筒の陰が出にくいです
何れも撮影倍率 1:1迄撮影できます
(1)マクロレンズ: ZUIKO AUTO-MACRO 1:3.5 f=50mm
   エクステンションチューブ: AUTO 25,  AUTO 14
   マウントアダプター: OM-m4/3(OLYMPUS-OM用)
Macro35mmF3.5 Macro35mm1:1 左 ∞(無限遠)撮影時、
右 1:1撮影時
レンズ・ボディ間は
マウントアダプタと中間リング
単体では比較的軽量ですが中間リング他を併用すると重いです
(2)マクロレンズ: PENTAX-M MACRO 1:4 f=100mm
   エクステンションチューブ: 50mm
   マウントアダプター: PK-m4/3(PENTAX-K用)
Macro35mmF3.5 Macro35mm1:1 左 ∞(無限遠)撮影時、
右 1:1撮影時
レンズ・ボディ間は
マウントアダプタと中間リング
単体でも重いですが中間リング他を併用するとさらに重くなります


【2】マクロレンズとは .................... (マクロ:拡大撮影 のためのレンズ)

マクロレンズ撮影できる範囲が標準(ズーム)レンズでは 0.25m〜∞(無限遠)
マクロレンズでは 0.146m〜∞(無限遠) と表示されています

撮影距離の表示は撮像素子表面から被写体までの距離です
標準(ズーム)レンズの撮影倍率はおよそ 1:10位迄です。
明るさや収差や大きさなどのバランスで設定されています

マクロレンズ(35mm F3.5 Macro)では撮影倍率 1:1迄撮影できます
(無限遠から近接撮影まで)収差補正を優先して設計されています
鏡筒には撮影倍率の目安(1:4, 1:2, 1:1.5, 1:1)を表示してあります
レンズ鏡筒をいちばん長く繰り出した時、撮影倍率1:1となります
撮影倍率 撮影倍率1:1(等倍)とは
モニターやプリントで実物大に見える事では有りません
被写体と同じ大きさの映像が撮像素子表面に結像される事で、
マイクロ・フォーサーズ規格では、17.5mm×13mm の範囲が写ります
実物大 フィルムで等倍撮影してコンタクトプリントすれば実物大ですが
一般にはLサイズなどにプリントするのでかなり拡大されます
モニターでは画面サイズが大きければ何十倍にも拡大されます


【3】高倍率撮影で気を付ける事
 
鏡筒の陰

マクロレンズ
∞鏡筒先端

マクロレンズ
1:1鏡筒先端
例えば等倍撮影では、範囲範囲が 17.5mm×13mmでレンズと被写体との
距離が約 26mm位のため、照明によってはレンズ鏡筒の陰ができる
焦点面からレンズ鏡筒先端まで約 115mm位ありますしさらに保護フィル
ターが約 5mm位ですので 0.146-0.12=0.026(m) となります

このレンズ(35mm F3.5 Macro)は前端のレンズが奥の方にあるので
レンズ鏡筒先端と被写体の距離が近くなってしまいます
さらに、1:1までレンズを繰り出すためにかなり鏡筒が太くて、
レンズ鏡筒の陰ができ易く、照明のことはあまり配慮されていません
(しかし軽量で単体のまま1:1まで近寄れるので最もよく使用します)
対策1:レンズ鏡筒を避けて斜め横から照明する
[欠点]1灯では陰になる側が暗くなり過ぎる
反射板(白い紙で代用可)を使い陰に光を当てて強い陰を無くす
対策2:リングライトを使う [欠点]陰影の無い平面的な写真になる
対策3:長焦点距離のレンズを使う [欠点]大きく重くなる
私は古い(フィルム時代の)レンズを安く入手して使っています
(35mm換算ではなく)物理的に焦点距離100mm位以上のものが理想です

被写界深度 被写界深度とは(前後方向に)ピントが合う範囲の事で、
焦点距離が長いほど、撮影距離が近いほど狭くなります
絞りを絞る事でピントが合う範囲が広くなります
[絞り値とは] レンズの焦点距離をそのレンズの有効(直)径で割った値
レンズの有効(直)径は絞り機構で可変できる構造になっています
数値が大きいほど暗く最小絞りは一般的に F16, F22 位です
対策1:カメラの撮影モードを絞り優先とします
対策2:ピントが合う範囲を最も広くするには、絞り設定を最小絞り(F22)にする
小絞ボケ(レンズの回折現象にる画像のボケ)との兼ね合いで絞りを選ぶ
実際には、プレビューでボケ具合を確認して好みの絞り値にします

ブレ(対策) 被写界深度を深くするために絞値を大きくすると
必然的にスローシャッターになります
スローシャッターでは手ブレしやすくなります
対策1:カメラを三脚に固定します(機動性は犠牲になるが一番効果がある)
対策2:レリーズ(シャッターを押す)の振動を避けるためリモコンを使います
最近のカメラはケーブルレリーズをつけるネジ穴が有りません
その代わりリモコン(赤外線or電波式)が準備されています
手持ちのカメラではリモコンが使えないためセルフタイマーを使います
セルフタイマーを2秒設定にしてレリーズの振動が収まった頃に
シャッターが切れる様にしています
対策3:手ブレ補正の設定
PEN E-PL1 ではボディ側で手ブレ補正するのでレンズを選びません
専用レンズ以外では焦点距離を設定する必要が有りますが、
マクロ撮影ではレンズを大きく繰り出すので、
実効焦点距離を設定する必要が有りそうです(たぶん?)
ちなみに撮影倍率1:1(等倍)では実効焦点距離は2倍になります
当然実効F値も2倍(明るさで1/4)になります
対策4:ストロボ照明を使う
フィルムでは照明効果の確認が面倒でしたが、デジカメになって
テスト撮影がとても楽になりましたので十分にテストして撮影します

シャープ 高倍率撮影では、ブレ・ボケやレンズ性能(収差)などで
画像のコントラストが低下しやすくなります
できるだけシャープな画像になる様に工夫します
対策1:ストロボ照明を使う
対策2:背景(色・明るさ)を工夫してコントラストをつける

  



       この先は鋭意製作中です      







PageTop   Old Camera に戻る   Home に戻る