花ことば物語
【フウリンソウ】
宵の明星ヘスペロスの娘、カンパニュールは、黄金のリンゴがなるオリュンポトスの果樹園の見張り番をしていました。
ある日、盗賊を見つけ、番人である百眼の巨大な竜、ドラゴンに知らせようと、銀の鈴を打ち鳴らしたのです。
あわてた盗賊は、彼女の胸をひと刺しにして殺し、逃げてしまいました。翌朝、ドラゴンによって、無残な屍が見つけられましたが、花の女神フローラは、その死を憐れみ、銀の鐘の形をした美しい花に姿を変えさせたということです。
イギリスでは、カンタベリー寺院を目ざして行進する巡礼たちの鳴らした鈴に似ていることころから、「カンタベリーの鐘」と呼ばれています。
日本では、風鈴に似ているとの連想から、ふうりん草と呼ばれています。
花色:紫・桃・白
開花期:6月から7月
花言葉:感謝、誠実