花ことば物語
【ワスレナグサ】
古くから伝わるドイツの伝説を紹介しましょう。
昔、一人の騎士が恋人とドナウ河の岸辺を散歩していました。
乙女が河の中の小島に咲く美しい青い花を欲しがったので、騎士は気軽にクツを脱ぎ、河に飛び込みました。
しかし、流れは思ったよりも速く、ヨロイを着ていた騎士は、花を摘み終わったあと、力尽きて流れに巻き込まれてしまいました。
騎士は最後の力を振り絞り、その花を恋人の乙女の足もとに投げ、「私を忘れないで」と叫ぶと流れに吸い込まれてしまいました。
そんな悲劇を目のあたりにした乙女は、約束を守り、生涯その花を放さず、騎士を忘れずに髪に飾りつけたということです。
花色:青・紫、赤・ピンク、白
開花期:3月から5月
花持ち:2日から5日程度
花言葉:私を忘れないで、真実の愛