花ことば物語

【スノードロップ】

 禁断の実を食べた罪でアダムとイブは、エデンの園から降りしきる雪の中へ、追い出されてしまいました。そこへ、天使が現れて、「もうすぐ春が来るから絶望してはいけませんよ」と二人を慰め、冷たい雪をスノードロップの花に変えたといわれています。「希望」「慰め」という花ことばは、こんなところから生まれたようです。
 まだ雪が残っている早春に、1茎に1輪、つり鐘状の小さな白い花を下向きにつけるこの花を、日本では「マツユキソウ」と呼んでいます。ヨーロッパでは、雪の残る山野に、他の花に先駆けて花を咲かせるというので、「雪のしずく」あるいは「雪の花」と呼んでいます。
 スコットランドでは、お正月がくる前にこの花を見つけたら、翌年幸せが約束されるといわれています。

花色:純白
開花期:2月から3月
花持ち:5日から10日程度
花言葉:希望、慰め
恋の最初のまなざし

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