花ことば物語
【アイリス】
アイリスとは、ギリシア語で「虹」を表します。そんなことから次のようなエピソードが伝えられています。
全知全能の神ゼウスの妻である女神のヘラに仕えていた、美しくつつましい侍女イリスは、浮気者のゼウスに見初められ、幾度となく求愛されます。
道ならぬ恋を強要され困ったイリスは、主人のヘラに「どこか遠くへ行かせて欲しい」と懇願し、ヘラはその願いを聞き届けました。七色に輝く首飾りをイリスの首にかけたヘラは、さらに神の酒を3滴イリスの頭にふりかけ、彼女を虹の女神に変えて遠くへやったといわれています。
そしてその時にふりかけた酒のしずくが地上に落ちて、それがいつかアイリスの花になりました。
「恋のメッセージ」という花ことばは、虹の女神となったイリスが、天上と地上とを結ぶような役を受け持つことになったことからつけられました。また、「変わりやすい」という花ことばも、虹は変化が多いことからといわれています。
花色:淡紫・青・紫、黄・オレンジ、白
開花期:10月から5月
花持ち:3日から5日程度
花言葉:恋のメッセージ、雄弁、軽快
変わりやすい、吉報、消息