ガラッ 僕達はいそいで自分の教室の扉を開けた。
・・・・・・シーン
教室には誰もいなかった
「なんで!? 何で誰もいないの? まさか本当にこの世界には2人だけ? そんなのいやぁああ」 華姫が錯乱したように叫んだ。
僕はふと時計を見た
・・・・・・・・・・・・ ?
「華姫もしかして時計の時間早めたって言ってたけど何時間早めたの?」
「ふぇ? あぁ、え〜と 確か1時間よ」
「そう、じゃあ時計を見てみよう。」
僕は時計を指差しながら 華姫に時計の方をむかせた。
「・・・・・・・6時15分」
「 よかってね世界に二人だけじゃなくて」
「うっ・・・ 誰にだって間違いはあるものよ!」
「いきなり開き直るなよ・・。」
「そんな事はいいの! それよりあんたは自分のことを考えなさい!」
「うぐっ」
そうなのだ、まさに華姫の言うとうりだ。
どうやってみんなに説明するのかという難問が残っているのだった・・。
どうしよう? さすがに朝起きたら女の子になってました じゃ誰も信じないだろう・・。
公園であった少女に変えられました、昨晩宇宙人にさらわれて、・・・・・・
だめだ どうしよう、どうしよう、どうしよう
その時考え事を中断するようにドアが開き、そこから女の子がひょっこりと顔を出した。
「おっはよ〜 華姫・・・・・・・・・と誰?」
よくきいて、と華姫が言い、
「信じられないだろうけど、この子は私たちと同じマンションに住んでいる鏡君なのよ。」
「はぃ?」 とっても間抜けな顔をしてもう一人の幼馴染、
ふぅ、と椎那は一息ついて
「華姫私はいつかこういうときが来るんじゃないかと思っていたわ。」
「!!?」
「!?」
「そう、・・・・ あなたがおかしくなってしまう日が来ることを・・。」
僕たちは二人同時に三度出現したハリセンで彼女をはたき飛ばした。
「アホなこと言ってんじゃないわよ!」
「アホなこと言ってるのはあなたでしょう! 鏡君は男だったじゃない」
二人の口げんかを中断させようとぼくは意を決して口を挟んだ。
「椎那、信じられないだろうけど本当なんだ今朝おきたらいきなりこうなっていたんだよ。」
「あなたまでなに言をいっているの? もし鏡君だと言うのなら証拠を見せなさい!!」
証拠・・・。 う〜ん、どうしようか・・。
そのとき僕はあることをひらめいた。
「椎那、ちょっと耳かして。」
「なによ。」
いいから、と僕はいって椎那に昔二人で行ったところや、した事を事細かに話していく、
そのうち、だんだんと椎那の顔は赤くなっていった。
「な、な、なんであなたがそんな事を知っているのよ。 そうか、華姫に聞いたのね」
「なに言ってるんだよこれは僕と椎那の秘密にしよって約束しただろ。」
「じゃあ、ほんとにあなたは鏡 玲君?」
「さっきからそういってるだろ」
ふぅん、そうなんだと椎那がつぶやいた時
僕の背筋になにやら僕の部屋で華姫といた時と同じような寒気がはしった
「そう、鏡君女の子になっちゃったの・・・・。」
「おちつこう、なんだかわかんないけど落ち着こう、ね、ね 椎那。 ここは教室だよ、ね。」
僕は半泣きになりながら近づいてくる椎那から遠ざかるように後退していく。
どんっ 僕の背中がついに最後通告の音を立てた。
「ふふふふふふふふ」
なんだか目がいっちゃってる椎那が僕に掴みかかろうとした時
ガラッ と音を立てて教室のドアが開いた。