「本当に不思議なこともあるんだね〜。」
学校に行く途中の道で華姫がつぶやいた。
「ん? ああ僕のことか。」
「あんた以外にだれがいるのよ。」
「いや、まだなんか・・ね」
まだ実感がわいてこない (わいてほしくないが・・。
「まぁそりゃあね〜 いきなり女の子 だもんねぇ。」
なんか華姫怒ってる? なんでだろ?
でもぼくだってなりたくてなったわけじゃないんだし、強調しなくたって、ブツブツブツ・・。
「ま、そんなことどうでもいいや」
・・・。
「それであんた、どうやってみんなに説明するつもりなの?」
「・・・・・・」
考えていなかった・・。 このエスパーさんには伝わったが、
学校の皆には伝わるだろうか? ていうかその前に同一人物だと証明できる
だろうか?
どうしよう? どうやって証明しよう?
ヒュッ スパァアアン!!
「だれがエスパーさんだ。」
華姫がいつのまにか手に出現していたハリセンで僕の頭をたたく。
「どこにそんなものが!? ・・・・・・つうか今回はつっこみ遅かったね。」
「あんたの考え事が終わるまで待っててあげたからね」
「・・そりゃどうも。」
「ほら、そんなことしてる間に学校についたわよ。」
おお、いつの間に。
あれ? そういえば・・・・・・。
「なぁ華姫、僕たちって途中で誰かとすれ違ったりした?」
自分の記憶を探ってみるがわからない・・
「・・そういえば誰も見かけなかったわね。」
華姫も同じだったらしい
「なんでだろ?」
「う〜ん・・・?」
二人で首をひねる
ここで考えられる事は4つ
@:今日は実は日曜日だった。
A:かなり遅刻している。
B:早くつきすぎた。
C:この世界には自分たち2人しかいない。
・・・・・・・
「・・・・・Cか?」
スパァアン!
「んな分けないでしょ!」
再び華姫のハリセンで叩かれた。
「あんたと2人きりなんてそんな恐ろしい・・・・」
「どっちが?」
・・・
「もういっぺん逝っとく?」
・・・スチャッ 華姫が凶器(ハリセン を構えて言う
「ごめんなさい。」
「それでいいのよ。」
「何でいなかったかなんて教室着いたらわかるわよ ほら奪取!奪取!」
「そんな活字でしかわからないボケを・・。」
「細かい事は気にしない! ていうか気にしたら負けよ!」
いったいなんに負けるんだろう?と思いつつも、
それこそ気にしてはいけないことなんだなと思い
僕たちは自分たちの教室へ急いだ。