● ちょっと古い石油ストーブのある暮らし (文:マツシタ)

 


 我が家では、冬になると石油ストーブを使っています。それも、ちょっと古いヨーロッパのストーブです。
 エアコンやファンヒーターとは違う、ほんわかした暖かさがよいのです。それにデザインも優れたモノが多く、眺めているだけでも楽しむことができます。

 そんなこんなで、数年前からコツコツとストーブを集め始めました。知り合いから譲っていただいたり、リサイクルショップで探したり、オークションで手に入れたりといった感じで・・・。
 こうして我が家にやってきたストーブたちを、今回は紹介させていただこうと思います。


【POD 62K】

 そもそものきっかけは、このストーブ。スウェーデンのPODという会社のものです。

 このストーブはyumicoが子供のころから使っていたモノらしく、結婚する前にyumicoの家に遊びにいったときに気に入ってしまったのでした。

 結婚したのちに、「あのストーブを持ってくるように!」とお願いして我が家にやって来たわけです。ですから、もう40年近くも使っていることになります。いまでも、とても調子よく働いてくれています。クルマと同様に「使い続ける」ことが調子良く保つためのポイントなのかもしれません。

 全面のカバーを外すと、中はこんな感じになっています。

 このストーブは2筒式なので室温によって1本だけ点けておいたり、2本とも点けたりといった具合に調節することができます。

←このようにブルーの炎になります。アラジンのブルーフレームと同様ですね。

 上部の蓋を開けると、やかんを置いたり、アルミホイルに包んだ芋を焼いたりということもできます。→


【POD 2K】

 こちらも、62Kと同様に2筒式です。構造的にもほとんど同じ。

 アールのついた上部のデザインがイイです。


【VIKING 8K】

 事情はよくわかりませんが、PODのストーブはVIKINGという名称で売られていた時期もあるようです。

 この8Kは1筒式なのですが芯の径が太いため、コンパクトな割にはとてもよく暖まります。


【POD 5K Junior】

 Juniorという名前のとおり、とてもコンパクトな可愛いストーブです。

 広い部屋を暖めるのにはちょっと能力不足なのですが、他の暖房器具の補助に使ったり、洗面所に置いたりするのには最適です。

←こんな構造になっています。

2Kと比べると、こんなにコンパクト→


 PODのパンフレット(一部)です。表紙のお姉さん、わざわざそんなに薄着にしなくてもって思いますが・・・。

 我が家にあるタイプの他にも、いろいろなバリエーションが存在していたようです。


【Aladdinette】

 石油ストーブと言えば、なんといってもアラジンが有名です。が、何故か我が家はPODばかりでアラジンはこれだけなのです。(今のところ・・・)

 このストーブは、よく知られている「ブルーフレーム」のシリーズとは違って、アラジネットという名前が付いています。芯の径も細く、全体的にコンパクトです。

 それにしても、このデザインは素晴らしい!

←「A」というのがイイですね。

全面のカバーを開けたところ→


【VALOR VULCAN】

 こちらは、バーラーのVULCAN。

 このデザインも変わっています。最近流行のミッドセンチュリーっぽい雰囲気も。
 写真では分かりませんが、上から見ると扇型になっているのです。

 外観とはうってかわって、中身はオーソドックスなストーブです。

【番外編】

 石油ストーブではないのですが・・・ちょっと古い電気ストーブなども。

 左から、サンヨーの電気ストーブ、ナショナルの電気ストーブ、GENERAL ELECTRICのヒーター。

 サンヨーのストーブはカラーリングとデザインが、国産のモノとは思えないようなカッコ良さです。
 ナショナルのは、ヒーターが縦方向に付いているのが特徴的で、ファンが内蔵されており2本のヒーターの間のスリットから風が送られます。
 GEのヒーターは、卓上のファンヒーターといった感じのモノで、足元に置いても心地よいです。

 こちらはVORNADOのサーキュレーター。空気をかき混ぜ、ストーブの暖かさを部屋中に循環してくれます。もちろん、夏にはエアコンの効率アップにもなります。

 デザインが良いですから部屋の片隅に置いても馴染みます。「ちょっと古いストーブのある部屋」には必需品といえます。


 なんだか自己満足のように、気に入っているストーブを紹介させていただきました。お付き合いいただいたみなさま、どうもありがとうございました。

 さて、とにもかくにも魅力的なストーブたちなのですが、なにぶん古いものなので耐震装置が付いていないものも多く、安全面ではいくぶん心配なところもあります。それに、定期的に分解清掃をするといったメンテナンスも必要です(といっても、とっても簡単なのですが)。替え芯についても、今のところなんとか手に入っていますが、将来的にはどうなんだろうかとも思います。

 そんなネガティブなところもあるのですが、それでもなお魅力的だと感じています。メンテナンスも面倒に思えるかもしれませんが、実は結構楽しいのですよ。それに、子供たちにも点火作業をさせているのですが、火を扱うといったことの練習にもなっています。今どきの子供たちは、生活の中でマッチを擦るような機会もほとんどありませんから・・・。

 ゆらゆらとした青い炎を眺めながら、のんびり過ごす冬の夜というのもいいものです。 (H17.3.14)



【H17.12.18追記】

 この冬もストーブシーズン真っ盛りとなりました。もちろん我が家でも活躍中です。
 さて、昨シーズンの終わり頃に素敵なストーブを手に入れましたので追記いたします。


【VALOR VALIANT】

 以前から欲しかったバーラーのヴァリアント。美しいデザイン!
 1筒式で、比較的コンパクトなストーブです。

 ←全面のカバーを開けたところ。

 上から見るとおにぎり型なんです。→


【番外編 その2】

 これは、注油缶。VALORの文字がエンボスされているところが格好いいです。

 では、もしもまた珍しいストーブが手に入ったらレポートいたしますね。 (H17.12.18)