NOXON GF-703 7' #3〜4
--- 1982年 渓流デビュー用に買ったロッド ---








グリップのフロントが巻き上げに改造されたオリジナル仕様。(笑)

Reel OLYMPIC 4300




今は無き「NOXON」というメーカー。













NOXON GF703 Bending curve ----- この時代の典型的な気分のいい曲り方をする。





Memories ---渓流巡り---


初めてのアマゴとの出合いは地元愛知の名倉川。

実際にはそれ以前、矢作川で銀毛アマゴとの出会いのチャンスはあったのだが…(^^;)



旭町(現 豊田市)小渡地区の矢作川。

ここでは解禁の2月中旬から3月後半頃まで、成魚放流と思うが長良川より良型の銀毛アマゴが釣れると、

そんな評判を聞いてまだ春浅い3月にワンワンと釣行する機会が持てた。

DT−3Fに9フィート6Xのリーダー、その先に8X(0.3号)のティペットを継ぎ足し、

フライは#20フックにコンドルクイルのボディー、ピーコックを巻いただけの単純なフライ。



それを5,6m先で起きるディンプルライズの上流から送り込むと、奴はいとも簡単にフライを吸い込んだ。

ワンテンポ置いてロッドを立てると小気味良い感触が掌に伝わった。

やったあ〜、ヒット!!

慎重にやりとりして足元近くまで寄せたところで痛恨のフックアウト…(T_T)

0.3号を意識しすぎてアワセが弱かったのか、それとも掛かり所が悪かったのか? 残念だ。

この日、既にランディングに成功していたワンワンが私の鼻もとに手を持ってきて、

「手が生臭いということはイイことだなあ〜」と。

すげぇ嫌味な奴だ。(笑)




そしてその時がきた、名倉川。



5月のうす曇りの日の午後。開けた漆瀬橋の下辺りから入渓した。

結んだフライは『アダムス』の#14。

橋のやや上流、岩が点在する落ち込みを流してライズを捉えた。

型は小さかったが何はともあれ恋い焦がれたアマゴだ。

渓流デビューして、この1匹に出会うまでがどれほど遠い道のりだったか…。

そのお陰で、私のいちばん好きなドライフライといえば『ADAMS』となった。





アマゴの顔は拝んだから、今度はイワナの顔が見たい。

どうしてもイワナが釣りたければ”白谷”がいいよ。とフライショップの店主。

そんな情報を聞いてR41をひた走り、岐阜県、秋神川の支流、白谷へ。

そしてその店主の言葉通り、白谷での初イワナをゲット。



型は小振りだが、こんなサイズなら良い確率でフライに出てくる。

フライは「ロイヤルハンピー」#14。






そして珍客、三河湖のバックウォーター、巴川でカディスに出たハス。

そんなこのロッドを手に取ると、渓でのいろんな思い出がよみがえってくる…。




・・・・・・・・・・大嫌いなミッジング(笑)・・・・・・・・・・

当時は2月1日に長良川が解禁となる。

2月に入って最初の休日前夜は例外なく長良に向けて出発となっていた。

あの頃の長良は上の写真のような#20でもシラメはフライに出てくれた。

今ほどフライフィッシャーも多くなかったから、うまくフライがフィーディングレーンを流れてくれれば、

おおよそ色やサイズが合っていれば、ディンプルライズとともにフライが水中に消えた。

そんなロープレッシャーな長良川であったが・・・




長良川。 ポイント名は忘れた。(笑)




有名な美並村(現 郡上市) 相戸のトロ場。

・・・・・・・・・・鼻クソと共に逃したライズ・・・・・・・・・・

視力の悪い私はミッジフライを目で追うのが言うまでもなく苦手であった。

この時もちょっとフライから目を離しただけで、今何処を流れているのか、さっぱりと分からなくなっていた。

仕方なくピックアップし、もう一度キャストし直して、ラインを少し手前に引いてフライの位置を確かめた。

すると今度は鼻が痒くなり、鼻の穴に指を入れて掻いていた。

そんな時に限ってフライに出やがったのである。

片手になっていた私は反射的にロッドを持つ手が大きく動いてしまった。

一瞬だけロッドにテンションを感じたが、0.2号ティペットはいとも簡単に切れた。

いわゆる『長良川の鼻クソ事件』である。(笑)





そして奥飛騨温泉郷を流れる蒲田川詣で。




解禁後間もない奥飛騨 蒲田川。

富山湾に注ぐ神通川水系。 おおよそ山深い山岳渓流のイメージから程遠い、広い河原と穏やかな流れ。

周辺に湧き出る温泉の恩恵を受けて、コカゲロウなどのハッチも見られ、

もう既にドライフライが活躍してくれた。

この頃の蒲田は釣人も現在ほど多くなく比較的ロープレッシャーだった。

四輪駆動車を相棒としてから、3月の声を聞くと毎年のように通ったものだった。





3月、気温よりも水温の方が高く、川面から水蒸気が立ち上る。


2月の長良川に始まり、3月〜蒲田川、4月に名倉川、付知川、中津川、5月後半から庄川、小鳥川。

夏は殆どを小鳥と秋神で戯れて、禁漁になるまで飛騨の川を気まぐれで釣り歩いた。

そんなほぼパターン化されたシーズンを過ごしていたが、一時のフライフィッシングブームから

渓流はフライフィッシャーや渓流師で溢れ、50mも上るなら先行者に辿り着くような始末。

そんな訳で、ちょうどカツオのキャスティングと時期が重なることから、次第に渓流から遠ざかり、

オフショアフィッシングをメインに、フライがやりたければ湖や管理釣り場へ通うようになり、

渓流はほぼ完全に”The end”となってしまった。(笑)








当時の漆瀬橋から見た名倉川。 桜の季節にいい思いをした。





4月の付知川。 開けた付知南大橋の下のプールでライズするアマゴを狙うのが好きだった。







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