2009年2月11日。少し春を感じられそうな陽気に恵まれた祭日の朝。
ぶらぶらとジムニーを駆って気の向くままに探索に出た。
R473を逸れ、じきに入口が誘惑している良さげな道を見つけ入って行った。
少し行くと農作業道みたいになったが、さらに進むと所々に石が転がった路面になる。
ガレた所もあるが荒れてはいない。
木々に覆われた薄暗く見晴らしの利かないダートをどれくらい進んだだろうか?
あるコーナーを曲がったところで道は100mくらい先まで見通せるようになった。
すると、その先に白髪の老婆が歩いていた。それだけなら別段どってことはない。
私が不審に思ったのは近くに民家などない。
そしてその老婆は私のジムニーに気づいたのか、立ち止まって振り返りじ〜っとこちらを見ている。
それはこちらを睨んでいるようにも見えた。立ち止まったままず〜っと睨みつけているではないか。
私は何だか怖くなって、その脇をすり抜ける勇気が無かった。
老婆までの距離は7,80mあったと思うが、私はジムニーをバックさせると、
少し広くなった場所で何度も切り返し方向転換すると、逃げるようにこの場所を立ち去った。
その老婆がこの世の者ではない、とは言い切らないけど、見た目の年恰好からすれば、
何処から来たか知らないが、こんな処まで歩いて来るとはかなりの健脚だ。
それとも、ただの痴呆徘徊なのか?(笑)
それにしても100m近く後方からの私の気配に気づき、咄嗟に振り返り睨むような形相…。
私の目には「普通の老人」という感じには見えなかった。
だから怖くなって逃げだした、ということだ。だから今回は私の負けである。
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