■ 謎の黒煙軍団


80年代前半、三菱パジェロが火付け役となったとも言える第一次四駆ブーム。

それまではランクル、ジープに代表され、パトロール、タフト、ブリザード、ロデオ、ハイラックス、ダットサンなど、

建設現場や自衛隊、ごく一部の玄人好みの特殊なクルマといった感じだった。

エンジンもガソリンの大排気量エンジンが主体で、一般には敬遠されるような存在だった。

パジェロの登場に前後して経済的なディーゼルエンジン搭載車も拡大し、それまで実用一天張りだった

重機かトラックを思わせる内装も乗用車ライクなものとなり、1ナンバーや4ナンバー登録が当たり前だった世界に、

パジェロが先陣を切って5ナンバーワゴンを投入し、四駆を特殊なクルマからより身近に感じさせるクルマへと変貌していった。

TVでも「西部警察」で一躍サファリが有名となり、それまで”道具”として扱われてきたクルマがファッションと化す時代ともなった。

ルアー、フライ釣り愛好家やアウトドアマンの間では、四輪駆動車がステータスともなり、我々も決して例外ではない。


ランドクルーザー、ジープ、サファリ、ハイラックス(サーフ)、ダットサン、パジェロ、(ロデオ)ヒッグホーン、ブリザード、ジムニー…等々、

80年代から90年代前半まで四輪駆動車が一番華やいでいた時代でもあり、それを選ぶ選択肢も多岐にあった。


ところがいつしか、どこぞのお偉い方が排ガス問題を取りざたして、ディーゼル=悪者扱いしてディーゼル車は衰退の一途をたどる。

それに加え、今まで「RV」という言葉で総称されてたものが「SUV」という言葉にとって代わり、

それに伴うかのように我々の興味を引くクルマも市場から姿を消すこととなっていった。

ここでは我々仲間たちのオフロードビークルが、一番華やいでいた頃の想い出の一コマ。





■ トヨタ ハイラックスサーフ LN61V

2L型 2.4L 4気筒 NAディーゼル。

ワンワン最初のオフロードマシーン。 またの名を重機ともいう。

押し売りされた某社のフロント延長キットで載せた

ウォーンM5000電動ウインチ。

この後のウインチングで延長バンパーはグリルガードと共に見事にもげた。

使用履歴はたったの1回、これが最初で最後。

 (1985-1987)


■ 日産 サファリ VR161

SD33型 3.3L 6気筒 NAディーゼル。

ワンワン2台目のオフロードマシーン。

乗り替えたが結局のところ重機と化す。

(1987-1993)


■ スズキ ジムニー SJ10

LJ50型 0.55L 3気筒 2ストロークガソリン。

中古で見つけたワンワンの通勤用車両重機。

建て前は通勤用だが、サファリもそっちのけでご覧の有様。

グリルを黒でペイントしたらその風貌はタヌキのよう。

通称タヌキジムニー。(笑)

(1988-1993?)
■ 三菱 パジェロ L144G

4D56型 2.5L 4気筒 ターボディーゼル。

おケッつぁんのオフロードマシーン。

4x4ESのカントリーサスペンションを入れてたのに、燃料ケチって

アクセルを踏み込まない彼の運転はノッキングとスタックの帝王だった。

(1987-1990?)


■ トヨタ ハイラックスサーフ YN61G

2Y型 2.0L 4気筒 NAガソリン。

ジェイソンのオフロードも走れる霊柩車。

ニックネームの由来は、夜間に後続を走っていたカモやんが、サーフの

リアゲートからジェイソンが出てきそう、と言ったのが事の始まり。

サーフは5ナンバー、ガソリンでメンバーの中で黒煙を出さない、

クリーンな車…の筈だが、腹の下からTYマフラーでディーゼル車とは違った

下品なエキゾーストを撒き散らしていた。(笑)

(1987-1990?)

■ トヨタ ランドクルーザー HJ61V

12H−T型 4.0L 6気筒 直噴ターボディーゼル。

我がチーム「BROWN BEAR」の会長ならぬ怪鳥、バードの巨大重機。

フクロウに似ていたことから付いたニックネーム。

岐阜県の走りに行ったコースの急坂を登り損ねて滑落。

その時リーフが曲り、ランクルはやや斜め横に向く走行姿勢となったが、

帰りの高速道路を80キロで”蟹さん走り”しながら帰って来た強者でもある。(笑)

(1988-???)
■ トヨタ ランドクルーザー BJ41V

2B型 3.2L 4亀頭 NAディーゼル。

クロちゃんのオフロードも走れるデコトラ。

トラックショップのパーツで固めていた彼は、

メンバー中の元祖、TYマフラー装着者。

2B型ディーゼル+TYマフラーはビービーと下品なサウンドを奏でる

トラックそのもの。

(不明-1990)
■ トヨタ ランドクルーザー PZJ70V (左)

クロちゃんのヨンマルから乗り継いだランクル。

1PZ型 3.5L 5亀頭 NAディーゼル。

4気筒の瞬発力と6気筒の滑らかさのイイとこ取りしたような、

5気筒という珍しいエンジンだったが中途半端だったのか、

何故か短命に終わった。

(1990-1995?)


右はワンワンのサファリ。

以上、東名、天竜川橋の下に住みついた住人に関するレポートでした。(笑)


■ 三菱 ジープ J54

4DR5 2.7L 4気筒 NAディーゼル。

のりぴぃ〜の幌馬車。

当時人気アイドルだった「のりピー」に対抗して付いたニックネーム。

自称「女」と申していたが、中型二輪も操り、その性格と度胸は男としか思えない。


写真はノーマル時代だが、程なくしてブラッドレー02にグラバーMTを装着。 

彼女がジープを手放す時にアルミホイール&タイヤ、オーバーフェンダー

は私のJ53に受け継いだ。

(1987-1989)


■ トヨタ ハイラックス LN46

L型 2.2L 4気筒 NAディーゼル。

ノーボンのハッタリかました重機。

カリーナのマフラーを装着した彼の車は、ホゲ〜〜と下品な音ばかりで

登坂能力は亀より遅い。

林道ツーリング企画部長でもあり、当時家が近かったこともあり、

のりぴぃ〜を悪の道に誘い込んだ極悪張本人でもある。(笑)

(不明-1990?)

■ トヨタ ハイラックスサーフ LN60V

2L-T型 2.4L 4気筒 ターボディーゼル。

運転席から熊が出没する、たーくんの動く動物園。

赤いサーフで、ひと際目立つ存在。他のサーフ軍団が”バタ足”で苦戦してい

てもリーフである彼のサーフは無難に走り去っていく。

(不明-1990?)
■ トヨタハイラックスサーフ LN61V

2L-T型 2.4L 4気筒 ターボディーゼル。

写真はオナニーN谷氏のサーフだが、前にケツだけが写っているサーフが

ポコかっちゃんのサーフで、当時のクルマの中で見分けのつかないサーフ連中

と称していた。 なお、ポコかっちゃんのサーフは自分と合わせて5亀頭。

なお、前出の赤いサーフも、ジェイソンも含め、十羽一絡げで”ろくでもない

サーフ軍団”ともいい、一人がランクル80に替えると、どいつもこいつも皆80

に替えるという、やはり十羽一絡げな行動が見られた。(笑)
SCENE
■ 何か雄大さを感じることができる、絵になる一枚。

ハッタリかましたサファリだからこそ、こんな風景に溶け込んだ一枚が撮れたの

だろう。 左隅の消波ブロックが写り込まなければ更に絵になっただろうに。(笑)




■  当時の愛車、サファリ VR−161がブロンコに似ていたことから

付いたニックネームがドロンコさん。 ところが現在はワンワン。

とにかく泥濘地が好きで、ぬかるんだ地面を見ると直ぐに突入したがる

単純明快なバカ。(笑)

今でも赤土を見ると全身に毛が生えてくるという変態。



■ この頃が梅の花が満開。 一番ノリノリだったカモやん。

大胆に水飛沫を上げウォーターハザードに挑む。

そしてケツは快調、今日もプリプリと吹奏楽を奏で、パンツは破れ、

気に召せばカレーもご馳走してくれる。 
…そんなの食えねぇーし。
■  カモやんのニックネームの由来は、南アルプスの山中で見た、

ひねたカモシカに似ていることから付いたのが「カモやん」。

それがいつしかカモシカから鴨になって、

現在はかわいそうなことに「ケツ」である。(笑)

その変遷は…カモシカさん→カモやん→鴨やん→汚物さん(小渕総理の頃)→

→ケツ(オケッつぁん)と何とも気の毒である。

何故ケツになったかは定かではないが、

目がケツの穴みたいなことに由来するらしい。

それと何と言ってもケツが奏でる吹奏楽は見事で、テナーからアルトまで変幻自在。

チョイと臭いを伴うのが頂けないが…(笑)
■ 今日も鉄屑品評会が行われ、それぞれがお気に入りの鉄屑を持ち寄り参加。

誰が一番最初に逝くか? と、そちらの話で盛り上がる。

当時若かった面々は、きっと股間も盛り上がっていたに違いない。

■ 手前から、ワンワンのサファリ、私のジープ、バードのロクマル、

ケツのパジェロ、ジェイソンのサーフ、ベアーのサーフ、クロちゃんのヨンマル、

ろくでもないサーフ軍団2台。

これだけの四駆が高速道路をコンボイ組んでると、

その列に割り込んで入ってくる車も無い。

合流で車列の間に入ってしまった車は逃げるように車列から出てゆく。(笑)


■ ’88年5月、細谷海岸で行われた東海四駆交流会での一コマ。

0→100mタイムトライアルに出場した恐竜娘のJ54。(笑)



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