平成18年9月定例議会

 今議会に「平成17年度 一般会計・特別会計」の決算報告議案が提出をされ、決算特別委員会の委員
に就任をしましたので、委員会審査においての質問した内容を報告します。

(決算特別委員会の審査方法について)
 決算議案の審査方法は、自治体により違います。主なやり方としては、全議員で審査する方法と決算特
別委員会(議員の代表による審査)を組織してする方法があります。安城市は決算特別委員会を組織して
審査をします。
 尚、決算特別委員会の委員以外は、決算内容の質問をする場合は、本会議の議案質疑で聞くことにな
ります。

(決算特別委員会委員の構成について)
 決算特別委員会は、10名で構成されます。人数は会派人数で配分をされ、自民党市議団6名、親和クラ
ブ(私所属)2名、公明党市議団1名で社会党系と共産党のどちらかで1名であります。委員長・副委員長は
慣例で前議長、副議長が任を務めます。

(決算特別委員会の進め方について)
 当該年度事業の中から新事業の現地調査後、各常任委員会の所管ごとに審査をし、最終日に総括意見
(当然判定もする)を述べ終了となり、その結果が閉会日に委員長から報告され全議員で採決をします。

(質問内容について)
 事前調査において34件の質問を考えていましたが、他の議員に先に聞かれたりして、22件の質問55
項目を聞きました。質問内容と答弁内容は「議事録」での検索をお願いし、質問した内容の中で、重きをお
いた内容の骨子を報告します。

(総務企画関係)
1.談合問題からの入札制度改革、電子入札制度導入による体制整備状況。本市単独でなく、他市との
  共同の入札制度改革が公正・公平な入札制度となりその対応状況について

  特に、企業育成の観点から得意の分野での技術発揮が高品質低コストに結びつく。そのためには、近
  隣市との総合乗り入れ(工事入札に参加できる)できる環境整備を働きがけを要請する。

2.新たに自治体の財政健全度を見る指標として平成18年度から実質公債費比率が導入され、それに伴
  い、その指標の目的と本市の置かれている実態について

  これは、議員の中でも新たな指標を知らない(初めて聞いたという委員会議員がいた)と思い質問した。
  「実質公債比率について」
   簡単に言うならば、市が係わる団体(施設を含む)を含めた借金状況を見た時に、自治体に返済能力
  があるか否かということ見る指標です。北海道夕張市の財政破綻がクローズアップされていますが、ま
  さに第三セクターなどに莫大な借金があったということです。

.三位一体改革による市財政への影響について
  議員の中でも市財政へどのように影響しているか知らないのが現状であり聞く(私自身も詳細は知らな
  かった)。特に、本市は財政的に恵まれており(市民人口が伸びている。自動車関連を中心として製造
  業に元気があることが過去最高の市税収入となっている)影響は少ないというのが実態です。

(市民文教関係)
1.指定管理者制度導入による状況について
  指定管理者制度第1号である秋葉いこいの指定管理者並びに利用者の声の把握状況を確認する。大
  きな問題点もなく運営されているとのこと。

2.防犯対策について
  愛知県警から現職警察官の派遣を採用して2年が経過するのでその成果を確認する。

3.交通安全対策について
  交通事故発生件数が記載してあるが、交通事故内容と活動をどのように分析をしているか。もぐら叩き
  にならない対応として、市民に交通事故防止の意識喚起となる情報提供を要請する。

4.臨時講師の資質向上について
  臨時講師は基本的に一年契約であり、どのような経験者でどのような資質向上の指導をしているか確
  認をする。

5.PFI(民間事業者経営)導入事業について
  中部調理場の建替えで、PFI導入の委託調査をした結果は、委託困難と判定したがその理由を確認す
  る。


(経済福祉関係)
1.児童クラブの開所時間見直しについて
  児童クラブの開所時間(平日18:30⇒18:45)の見直しをしたが、その利用状況と保護者からの意見
  を確認する。

2.休日急患診療所の診療時間見直しについて
  休日急患診療所の診療時間を延長(午後5時までを午後9時30分までに延長)し、延長による患者の
  状況を確認する。

3.資源ごみについて
  市内各リサイクルステーションの管理状況と改善要請をする。
  市内の5ヵ所のリサイクルステーションの状況調査をし、働いている方から色々とご意見を伺ったので、
  その対応について提言をする。一例、青空天井であり、雨降りに大変困っており天井設置対策、ステー
  ションの近くの店舗と同時間の開所時間の見直し(店舗の開所時間が早く、入口にごみが放置してある)
  など


(建設関係)
1.工事価格について
  道路側溝の工事場所、工事内容(工事面積)、工事費が記載してあり、1m当たり単価に大きな差があ
  り、その理由を求めたところ、両側側溝、片側側溝よるとの答弁があり、聞いて分かったが、聞かなくて
  も分かるような公表の要請をする。

2.狭あい道路について
  市街地などで4m以下の道路を地権者の協力をいただき道路を拡幅する狭あい道路整備方針が策定
  され、今後の進め方と確実な実現から条例制定の確認する。

3.道路整備計画について
  道路調査投資効果委託や生活結成点の空間の有効活用方策に関する対策調査委託などの進捗状
  況を確認する。

(特別会計関係)
ー国民健康保険事業特別会計ー
 歳出の退職者被保険者等療養給付費が前年比16%増でありその要因を確認する。
 歳入の不納欠損及び収入未済額の内訳とその方々への対応状況を確認する。

ー介護保険事業特別会計ー

 歳入の不納欠損が前年比3.6倍であり、その要因を確認する。

ー水道事業会計ー
 水圧不足地域の把握状況を確認する。
 貸借対照表の流動資産の中の未集金内容を確認する。この項目に水道料金の未納分があり、その状況
 と対応を確認する。


(総括意見)
 決算特別委員会の最終日に各委員が総括意見と判定(決算を認定するか否か)をする。
 以下の3点について、今後の予算編成また事業展開において検討、反映の要請し、平成17年度一般会
計・特別会計を認定した。

 1.国から地方への動きを考える時、市税は歳入の根幹であり、あらゆる事業の原資である。市民の負
   担の公平性・平等性からも不納欠損額・収入未済額は、最小限にとどめるべきであり、市税の徴収率
   向上のために滞納全体を統括する体制の確立や税徴収改革を要請
する。
   
   ※収入未済額:平成17年度に住民や企業が税金(市税や保険料、使用料など)を払っていない額
     不納欠損額:収入未済額のうち督促をしたが、経済的な困窮など個々の事由で徴収できずに時効
             になった税金額


 2.市民要求に対してあれもこれもではなく、あれかこれかの時代を迎えていると言われつつ、受ける側
   はあれもこれもである。住民参加の行政実現のためには、財源に係わる情報提供を文章だけでなく、
   数値やデータで分かりやすい情報提供。情報公開を要請する。

 3.北海道夕張市の財政破綻、岐阜県の裏金問題や公務員の不祥事などから、改めて監査の重要性を
   感じており、行政改革の視点からも更なる監査内容の充実を要請する。

  最後に将来に負担が残らない範囲で身の丈にあった民間感覚の行政経営を要請した。




                                                      
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