◆取立山 (とりたてやま):1,307mm こつぶり山 (こつぶりやま):1,264m 原高山 (はらたかやま):1,339m 板谷ノ頭 (いただにのかしら):1,383m 鉢伏山 (はちぶせやま):1,549m ◆所在地:福井県勝山市、石川県白山市 ◆山行日:2023年 5月11日(木) ◆メンバー:単独 〔登山コース〕 取立山登山口駐車場―(30分)→大滝―(75分)→こつぶり山(休憩15分)―(5分)→ミズバショウ群生地(周回15分) ―(5分)→避難小屋―(15分)→取立平分岐―(10分)→原高山―(25分)→板谷の頭(休憩30分) ―(10分)→水場分岐―(40分)→鉢伏山(休憩20分)―(25分)→水場分岐―(20分)→板谷の頭(休憩5分)―(20分) 原高山―(5分)→取立平分岐―(20分)→取立山(休憩10分)―(40分)→取立山登山口 ―(10分)→取立山登山口駐車場 〔所要時間〕 総時間=7時間30分 〔距離と山のしんどさレベル〕(後期高齢者基準) ★★★☆☆ 距離=12.5km 歩数=23,500歩 累積標高差=1,080mもし 本文および写真の山座同定に誤りがあったらお許しください |
取立山は春から初夏にかけていろいろな花が咲く山で、とりわけ群生する水芭蕉の花でよく知られています。
かねてその花の頃に訪ねたいと思っていましたがゴールデンウィークに登った人から
ミズバショウがすでに咲いているという
活動報告がありました。今年の春は気温が高く例年より早くミズバショウも咲いたのでしょう。
そこで、人出も少ないと思われるゴールデンウィーク明けてをねらって出かけることにしました。取立山は駐車場から大滝、こつぶり山、
取立山と周回する人がほとんどのようです。ミズバショウを中心に花見だけならそれでもいいと思いますが、ちょっと
ものたりない気がしたので原高山、板谷の頭まで足を延ばそうという計画を立てました。
間違いない好天予報の平日を選択。家を未明に出発し取立山の広い駐車場に着いたのが朝7時15分頃でした。 早朝なので管理人さんはいないだろうと思ったら あにはからんやすでに待機しておられ もちろん駐車料金500円をお支払いします。 取立山という変わったなまえの山ですが、Wikipediaによると、 江戸時代中期に加賀藩と勝山藩が取立山の稜線を境に定めた。この頃この辺に、加賀藩から焼畑農業を目的に 入椊するものが増加したため、勝山藩はこの季節的入椊者に対し加賀者といって厳しく年貢取り立てのが 『取立山』というなまえの由来、だそうです。 〔取立山登山口駐車場 NAVIマップコード:791 671 526*75〕 ※マップコードご利用の際は、カーナビに入力したとき、その位置を地図と照合し確認してください |
取立山駐車場 まだ時間が早いので 駐車場には5台だけでした。古い電話ボックスの中にある箱に登山届を提出して出発します。 階段を上がった所が分岐で、時計回りで大滝へ行くので左の道をとります。 〔取立山駐車場 発=7:35〕 |
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サンカヨウ スミレヤカタバミなど小さな花が咲く登山道を行くとサンカヨウを見つけました。今日見たかった花の一つです。 雨にぬれたりすると花弁が透き通るので、水をかけてみようかとも思いましたが やらせになるのでやめました。 |
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ミヤマカタバミ、キブシなどなど サンカヨウ以外にもいろいろな花が咲いていました。 ①ミヤマカタバミ ②キブシ ③ミツバノバイカオウレン(葉が3枚) ④ネコノメソウ ※花のなまえが間違っていたらごめんなさい | |
大滝 出発してちょうど30分、大滝まできました。 水量も多く豪快に流れ落ちる滝です。 〔大滝=8:05〕 |
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岩場を登る 大滝の右手にある岩場を登っていきます。ロープも設置してあり難しい岩登りではありません。 右上へ登ったあと左へトラバースして登ります。 登って行く人が写真に写っていますが、途中で出会って | |
取立山を望む 岩場を登ったあとはしばらく沢沿いの道を行きます。 やがて沢を離れ、歩きやすい登山道を登っていくと展望が開けます。真ん中に少し残っている雪渓の上奥あたりが取立山のようです。 | |
イワウチワ さらに登っていくと清楚なイワウチワの花をたくさん見かけるようになります。 | |
こつぶり山山頂(1,307m) イワウチワやオオカメノキなどの花を見ながら登ります。 そして丸太土留めの階段を何ヵ所か登り こつぶり山山頂に到着しました。この左後ろが広場になっていて こつぶり山の展望地です。 〔こつぶり山山頂 着=9:20〕 | |
こつぶり山から白山を望む ここはなかなかいい展望地ですね。 目の前に白山を望みます。写真中央左が白山。右のピークが別山です。 休まず登ってきたので、この景色を見ながら休憩し、次に本日の目的の一つミズバショウを見に行きます。 〔こつぶり山山頂 発=9:35〕 | |
ミズバショウ群生地入口 ミズバショウ群生地は周回してくることができます。 足元にイワウチワがたくさん咲く道を下っていくと《取立平 水芭蕉群生地》という標柱があり、ここから入っていきます。 私はこの入口の手前10mほどのところ(標柱はありません)から群生地に入り、写真のところから出てきました。〔ミズバショウ群生地入口=9:40〕 | |
群生するミズバショウ そこそこ広い湿地帯にミズバショウが群生し、群生地はロープが張られて囲まれていました。そのロープに沿って周回するのです。 | |
ミズバショウ きれいですねミズバショウ。今が花の盛りでしょうか。 〔ミズバショウ群生地出口=9:55〕 | |
取立山避難小屋 ミズバショウ群生地から取立山避難小屋まできました。 避難小屋の内部は右下の写真。 |
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原高山・板谷の頭へ 避難小屋のところは取立山と原高山方面への分岐になっています。 先に原高山の方へ行くので《大長山へ》という案内標識の方へ入っていきます。 |
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ショウジョウバカマの道を行く 入口のところはちょっとぼさぼさした登山道かなあと思いましたがすぐにいい道に変わりました。 そしてショウジョウバカマがいっぱい咲いているのです。 私はこれまでショウジョウバカマはそれほどの花ではないと思っていたのですが これだけ群生して咲くときれいですねえ。認識を新たにしました。 |
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イワウチワもいっぱい ショウジョウバカマだけではありません。私がもともと好きなイワウチワも道端に群生して咲いています。 しかも、ピンクの花あり、白い花あり多彩です。 |
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原高山山頂(1,339m) 途中、取立山への分岐を右に分けて原高山まできました。 登ってきましたと書かなかったのはなだらかな道をたどってきたからです。 山頂らしくなく 展望は木の間から少しだけ。真っ白なタムシバがきれいでしたけどね。 次は板谷の頭へ行きます。 〔原高山山頂=10:25〕 |
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板谷の頭山頂(いわだにのかしら 1,383m) あいかわらずショウジョウバカマとイワウチワが咲く道を歩いて板谷の頭山頂に到着。この山頂は展望があります。 〔板谷の頭山頂 着=10:50〕 |
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白山 別山や三ノ峰は見えないが一応白山は見えますね。 まだ11時前だけど景色を見ながらここで昼飯タイムとしましょう。 |
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大長山(おおちょうやま)と鉢伏山 南東側 板谷の頭から峰続きに見えるのが鉢伏山と大長山。 鉢伏山まで行くと展望がもっといいそうで・・・ そんなことを思い、まだ時間的には早いし 鉢伏山まで行っちゃおうか。ちょっと迷ったけど行くことに決めました。 |
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経ヶ岳 大長山の右、南方向にはなかなか格好いい経ヶ岳。以前登ったが半端ない急登だったことを思い出しました。 ということで ここでの眺望を切り上げ 鉢伏山へ向けて出発。コースタイムで往復2時間かからないから午後1時半前には ここまで戻ってこられるでしょう。 コースタイムは 板谷の頭→鉢伏山 が55分、鉢伏山→板谷の頭 が50分です〔板谷の頭山頂 発=11:20〕 |
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水場分岐 板谷の頭から鞍部まで下り、少し登りかけたところに《水場3分》という案内標識がありました。 もちろん行きませんが この左手には雪渓がまだ残っていました。 〔水場分岐=11:30〕 |
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鉢伏山への急登 取立山周回コースと違って、鉢伏山、大長山への稜線の道は来る人が少ないようです。それでも 笹は刈られているしまあまあいい登山道でした。 ただ、最後は150mくらい登る急登でした。ロープも設置されています。 |
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草原の先に鉢伏山山頂 急坂を登り切ると伏せた鉢の頭頂部に出て道は緩やかに。 草原の先に見えるのが山頂。いい展望の予感がします。 |
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鉢伏山山頂(1,549m) そして鉢伏山山頂に到着。板谷の頭から50分、頑張って登ってきました。 〔鉢伏山山頂 着=12:10〕 |
鉢伏山頂からの展望(1) ここはこつぶり山山頂よりも白山の展望がいいです。白山、別山 そして三ノ峰が横並びに一望できます。 手前の稜線は右端の大長山へ続いています。 |
鉢伏山頂からの展望(2) ここちらは前の写真の右、大長山(1,671m)。右奥に赤兎山(1,629m)が見えます。 赤兎山から大長山はいいコースで 数年前に紅葉を見ながら歩きました。 |
経ヶ岳を望む こちらは経ヶ岳(1,625m)で 大長山のさらに右(南)にあります。 結局 鉢伏山山頂で20分くらい景色を眺め写真を撮っていました。切りがないので帰ることにします。 〔鉢伏山山頂 発=12:30〕 |
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板谷の頭から白山山頂の眺め 鉢伏山をあとにして板谷の頭まで戻ってきました。帰りは45分でした。 写真は板谷の頭から見た白山の山頂部です。今年は雪解けが早いのかな。 〔板谷の頭=13:15~13:20〕 |
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取立平分岐 最後の山は取立山です。原高山を越えて避難小屋への途中にある取立平分岐から左へショートカットして行きます。 〔原高山=13:15~13:20〕 〔板谷の頭=13:40〕 〔取立平分岐=13:45〕 |
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取立山を望む 10分ほどのショートカットで避難小屋からの道に合流すると前方に取立山の頭が見えます。 |
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取立山山頂(1,307m) そして取立山山頂まで登ってきました。 山頂には4・5人の方が休憩中。白山を眺めます。 〔取立山山頂 着=14:05〕 |
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大長山を望む 取立山山頂からも大長山が望めますが、鉢伏山から見た大長山の方が迫力がありますね。 さて、これで本日の山頂めぐり行程はおしまい。下山しましょう。 〔取立山山頂 発=14:15〕 |
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取立山三角点 山頂からちょっと帰りかけたところで三角点を発見。 ここに取立山の三等三角点があったんですね。 |
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取立山で見た花いろいろ この山は花の山ですね。見落としたものも含めて まだまだほかの種類の花があるでしょう。 ①タツナミソウ ②ミツバツチグリ ③イワナシ ④マムシグサ ※花のなまえが間違っていたらごめんなさい |
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駐車場に戻る 途中で4人の方に道を譲ってもらい 山頂からちょうど50分で駐車場まで戻ってきました。 〔取立山駐車場 着=15:05〕 |
取立山はいい山でした。今年登った山の中で最もよかった山だと思います。ミズバショウ、 サンカヨウ、ショウジョウバカマ、イワウチワ、タムシバ などなど、なまえを挙げたらきりがないほどの花々。 どれもちょうど今が最盛期でかわいらしくきれいな花を 十二分に楽しませてもらいました。ミズバショウはもちろんですが、避難小屋から原高山、板谷の頭までの 稜線の道を埋め尽くすように咲くショウジョウバカマとイワウチワは ほかの山でもなかなか見られないのではないでしょうか。 一方 天気にも恵まれましたが眺望もよかったですね。いつも遠くから見ている白山を間近に眺め、大長山、赤兎山、 経ヶ岳など以前登った山を眺め、きつかったこと、よかったことなど思い出させてもらいました。 駐車場を予定よりも朝30分ほど早く出発したこともあって時間的余裕ができ、予定を変更して鉢伏山まで行ったのが大正解でした。 おかげでより迫力のある景色を眺め写真に収められました。結果的に計画した時間ピッタリに駐車場まで戻ってくることもできて いうことなしの取立山でしたね。 |
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