◆草津白根山
(くさつしらねさん):2,171m ◆所在地:群馬県草津町 ◆山行日:2021年 7月18日(火) ◆メンバー:単独 〔登山コース〕 石津硫黄鉱山跡―(15分)→登山口―(55分)→カラマツ台(休憩5分)―(10分)→展望地(休憩5分) ―(20分)→コマクサ群生地(休憩5分)―(5分)→分岐 ―(15分)→遊歩道最高点(休憩10分)―(10分)→分岐―(10分)→展望所分岐―(5分)→ 本白根山展望所―(5分)→2145mピーク―(5分)→本白根山展望所(休憩15分)―(15分)→突き当り変曲点 ―(20分)→本白根山山頂(休憩10分)―(10分)→ヤブ中間広場(休憩10分)―(20分)→分岐(休憩10分) ―(15分)→カラマツ台―(30分)→登山口―(10分)→石津硫黄鉱山跡 〔所要時間〕 総時間=5時間50分 〔距離と山のしんどさレベル〕 ★★☆☆☆〔後期高齢者基準〕もし、本文および写真の山座同定に誤りがあったらお許しください。 |
ようやく梅雨が明けました。今年の梅雨入りは早く、終盤になって各地でゲリラ豪雨の災害も起きています。
そんな中、繰り返される新型コロナの緊急事態宣言もあって思うような山行ができませんでしたが
ワクチン接種がすんだのを機に文字通り計画山積の山々へ出かけることにします。
まずは今回の草津白根山。コマクサも終わりかけのようですがこの機を逃がしてはいけないと最初に行く山としました。
3年前に噴火してのち現在は噴火警戒レベル1。活火山であることに留意で登山者・入山者への対応は特にありません。しかし、地元の自治体では
白根山の全域を立ち入り禁止にしており、今後も登山道開放の見込みはないそうです。
とはいえ私の人生に残された時間は少ししかないのであえて自己責任で行かせてもらうことにしたのです。
一般的な志賀高原側や草津温泉側からではなく、南の石津硫黄鉱山跡からピストンするコースで行くことにしました。 自宅を夜半に発ち早朝に登山口のある石津硫黄鉱山跡まで行きました。 〔石津硫黄鉱山跡林道駐車地 NAVIマップコード:341 350 312*48〕 ※マップコードご利用の際は、カーナビに入力したとき、その位置を地図と照合し確認してください |
石津硫黄鉱山跡駐車地 家から6時間かかって石津硫黄鉱山跡に到着。朝5時40分でしたが私が3台目でした。 硫黄の匂いがする中を出発します。 〔石津硫黄鉱山跡駐車地 発=5:55〕 |
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登山口 出発して15分ほど林道を歩いてきました。 林道は左へ続きますが、草津白根山へはこの登山口から入っていきます。 〔登山口=6:10〕 |
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登山道 登山口から20分ほど平たんな道を歩いてきました。 しかし、ここから先、次第に勾配が増す登山道になります。 それでも足にやさしい歩きやすい道で、ササが切り払われているので助かります。 |
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カラマツ台 登山道をふさぐような岩二つ。見ると《山頂 0.75km カラ松台》と書かれていました。ここがカラマツ台ですね。 展望は開けてきていたので小休憩としました。 〔カラマツ台 着=7:05〕 | |
浅間山を望む 少しズームアップしていますが浅間山が間近に見えます。 臼の左端の一番高いところが立ち入り禁止の浅間山山頂で臼の右端が前掛山でしょう。その右手は黒斑山など外輪山ですね。 そのほかの景色はここから少し上がった展望地の方がいいので次に紹介します。 〔カラマツ台 発=7:10〕 | |
展望地 カラマツ台から登ってくると南東側が開けた展望地がありました。 左手・東側に掃部ヶ岳、右手・南側には浅間隠山と鼻曲山ですね。 〔展望地 着=7:20〕 | |
浅間山の左奥に・・・ 前の写真の右ですが浅間山の左奥、雲海に浮かぶ山々の中に見慣れた形をした山を見つけました。 写真ではわかりづらいですが肉眼で富士山だと認識したのです。 | |
やっぱり富士山 ズームアップしてみました。やっぱり富士山ですよね。 富士山見っけ! ということで再び山頂をめざします。 〔展望地 発=7:25〕 |
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シラカバの森 そこそこの急坂を登っていくと その勾配も少し緩み気持ちのいいシラカバ林になります。 | |
林界を抜けるとコマクサ群生地 林界を抜けると一面 ザレ場・ガレ場の斜面に出ました。 そこはコマクサが一面に咲くお花畑でした。 〔コマクサ群生地=7:45〕 | |
薄いピンクのコマクサも 時期的にはちょっと遅かったようでしぼみかけた花も見かけます。 でも、これだけ咲いていればぜいたくは言えません。 真っ白なコマクサは見つけられませんでしたが、真っ赤な花のほか薄いピンクのものもありました。 | |
分岐から見る四阿山 久しぶりに出会えた高山に咲く花の女王・コマクサに見とれてなかなか歩が進みませんでしたが 旧火口の縁・遊歩道の分岐まで登ってきました。 登ってくる途中でも見えるところはありましたが、本白根山の左奥に四阿山(2,354m)がよく見えます。 この方角から見るととんがった形をしているんですね。 〔分岐=7:55〕 | |
遊歩道最高地点を望む この分岐からまずは本白根山遊歩道の最高地点へ行きます。 遊歩道を行きますが、左の丸い頭が本白根山三角点峰(2,165m)で遊歩道の最高地点はこの右の頭です。 三角点峰は火山性ガスの関係から立ち入り禁止だそうです。 |
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遊歩道最高地点(2,150m) 遊歩道最高地点まで登ってきました。標識には《本白根山》と書かれています。 後ろの特徴的な山は笠ヶ岳(2,076m)ですね。 〔遊歩道最高地点 着=8:10〕 |
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本白根山山頂など 遊歩道最高地点から北側すぐ近くにあとで行く本白根山山頂(2,171m)が見えます。これが草津白根山全体の中で最も高いところになります。 その左奥には横手山、右奥遠くに見えるのは苗場山と佐武流山だと思われます。 さて、次は本白根山展望所へ行きます。 〔遊歩道最高地点 発=8:20〕 |
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カモシー君現る 展望所へは登ってきた遊歩道を下っていくのですが途中でカモシー君が現れました。 コマクサの花畑の向こうから私を見つめているようですね。 |
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展望所へ 遊歩道を下ってきてここから右へ展望所へ登っていきます。途中からは木の階段でした。 〔展望所への分岐=8:40〕 |
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本白根山展望所(2,145m) 本白根山展望所まで登ってきました。 後ろに見える山は中央が横手山(2,307m)で右奥が岩菅山(2,295m)です。 〔展望所=8:45〕 |
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展望所先のピークへ 展望所から先にも遊歩道が続いていました。前方に丸っこいピークが見えるので あそこまで行けばその向こうの眺望があるのではないかと思い行ってみることにしました。 ところが樹林の中で眺望はなし。その先はヤブが濃くなっていたのですぐ引き返すことに。 〔展望所先のピーク=8:50〕 〔展望所へ戻る 着=8:55〕 |
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展望所からの眺望 やはり展望所の方が眺望に恵まれています。 この写真は西側を見ています。 中央の本白根山は三角点峰(2,165m)です。 |
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立山・後立山 前の写真の右をよく見ると白い山が見えたので少しズームアップしてみました。 右端の山が鹿島槍ヶ岳なので真ん中が剱岳、左が立山ではないでしょうか。 景色を見ながら休憩し、最後のピーク 2,171mの本白根山山頂・草津白根最高地点へ行くことにします。 〔展望所 発=9:10〕 |
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山頂へ向けて 展望所から分岐までいったん下り、遊歩道を北の方へ向かいます。ちょうど本白根山の山腹を トラバースするように登り、突き当りから左へ登っていきます。 写真のザレ場をジグザグに登っていき、最上部のヤブを抜けます。左のピークが山頂です。 〔突き当り変曲点=9:25〕 |
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2っ目のヤブへ 本白根山山頂最高点へはヤブ漕ぎがきつく迷いやすいと聞いていました。 ただ、最初のヤブは数メートルなので簡単でした。 そしてここから2っ目のヤブ漕ぎに突入します。 |
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きつい2っ目のヤブ 聞いていた通りきついヤブ漕ぎでした。こうした木の枝を乗り越えて進みます。 まあルートは見えているので問題はありません。 |
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ザレ場トップのトラバース 2っ目のヤブを抜けたところはザレ場の上端でした。 ここから数十メートル ザレ場のトップをトラバースして進みます。 |
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3っ目のヤブに突入 ここから3っ目のヤブ漕ぎに突入します。 |
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3っ目のヤブ ここはヤブというより密林の中を進む感じですね。 白いテープを確認したり、山頂まで続いている薄い踏み跡をたどって進みます。 ただ、先人が間違って入り込んだ踏み跡もたくさんあるので勘を働かせながら選択してたどるしかありません。 |
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本白根山山頂(2,171m) 何度か間違った方向へ進みましたが、何とか山頂にたどり着きました。 無茶苦茶狭い山頂です。というか山頂もヤブの中です。 私の後から登ってくる人の声が聞こえていたので、そのご夫婦の到着を待って 記念写真を撮ってもらいました。 〔本白根山山頂=9:45~9:55〕 |
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2っ目と1っ目のヤブの間の広場 山頂からの帰りも何度か道迷いしながら2っ目と1っ目のヤブの間の広場まで戻ってきました。 東側には噴火口跡が見下ろせます。3年前に噴火したのは鏡池の方ですがこの火口は古い時代のものでしょうね。 〔ヤブとヤブの間の広場 着=10:05〕 |
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西側の眺望(2,171m) こちらは広場から西側の眺望です。 中央の集落は万座温泉でしょうか。 おなかがすいたのでここでおにぎりタイムを取ってから下山します。 〔ヤブとヤブの間の広場 発=10:20〕 |
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1っ目のヤブを抜けて下る うわさ通りのヤブ漕ぎをして本白根山山頂の最高点まで行ってきたのであとは帰るだけ。 山での出会いは一期一会、山頂で写真を撮ってもらった千葉のご夫婦の背中を追って下ります。 |
出会った花 なんといってもこの山はコマクサ。どこを歩いてもコマクサが一面に咲いていました。 しかしながら、ほかの花にもたくさん出会えましたよ。 〔上段〕トリアシショウマ、ツマトリソウ、白いシャクナゲ 〔下段〕シモツケ、シナノオトギリ、ゴゼンタチバナ |
分岐 今朝登ってきた遊歩道分岐まで戻ってきました。 ここでコマクサを眺め、周りの景色をもう一度見ながら休憩したのち下ります。 〔分岐=10:40~10:50〕 |
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石津硫黄鉱山跡 展望地、カラマツ台、登山口を経て出発地の石津硫黄鉱山跡まで戻ってきました。 朝の出発が早かったので予定より早くお昼前に下山してくることができました。 〔展望地=11:00〕 〔カラマツ台=11:05〕 〔登山口=11:35〕 〔石津硫黄鉱山跡 着=11:45〕 |
いやー、いい日に草津白根山へ行ってくることができました。 天気は最高、梅雨明けした夏空で遠くの山々もしっかり眺めることができました。 中でも富士山まで見ることができたのはラッキーです。ほかに奥秩父の山々や立山・後立山連峰もしっかり展望できました。 一方のお目当てだったコマクサはしおれかけた花もあって 全盛期とは言えませんでしたがまだ十分高山に咲く花の女王としての姿を楽しませてくれました。 これだけたくさんのコマクサに出会えたのはこれまでで初めてのことです。 早立ちしたおかげで午前中に登山口まで下りてこられました。7時間かけて遠い道を帰宅しましたが ビールがうまかったなー。幸せな一日でした。 |
Orange life |