《大台ヶ原・堂倉山》  Motaのホームページ
 Orange life


大台ヶ原・堂倉山

大台ヶ原マップ
大台ヶ原  (おおだいがはら)
  日出ヶ岳:1,695m
 
堂倉山 (どうくらやま):1,470m

◆所在地:奈良県上北山村、三重県大台町      
◆山行日:2019年 9月 9日(月)
◆メンバー:単独

〔登山コース〕
大台ヶ原駐車場―(30分)→正木峠・展望台(休憩5分)―(10分)→日出ヶ岳(休憩20分)―(5分) →正木峠・展望台―(10分)→正木嶺―(20分)→正木ヶ原―(5分)→尾鷲辻(休憩20分)―(40分) →堂倉山(休憩15分)―(35分)→尾鷲辻(休憩10分)―(15分)→牛石ヶ原―(5分)→ 大蛇嵓分岐―(10分)→大蛇嵓(休憩10分)―(10分)→大蛇嵓分岐―(25分)→沢(休憩5分) ―(5分)→シオカラ谷吊橋―(35分)→大台ヶ原駐車場
〔所要時間〕
総時間=5時間45分
歩 行=4時間20分
休 憩=1時間25分

〔距離と山のしんどさレベル〕
  11km(19,000歩) 累積標高差=660m ★☆☆☆☆ 

  もし、本文および写真の山座同定に誤りがあったらお許しください。


 強い台風15号。進路は関東方面だそうで紀伊半島から西には影響せずいいお天気になるというので 大台ヶ原へ行くことにしました。千葉県など関東の皆さんごめんなさい。
大台ヶ原は56年前の昭和38年に友人たち4人で行ったことがあります。その時は大台ヶ原から 大杉谷を下るコースで、豪快な滝など渓谷の美しさ、それに怖い吊り橋などの行程を思う存分楽しんだ 記憶があります。 今回再び大台ヶ原へ行こうと思ったのは、尾鷲道というのがあると知り、その尾鷲道という響きに 心が共鳴したからです。本当はコブシ峰まで行くのがいいのですが、遠いので今回は堂倉山まで 尾鷲道を歩いてくることにしました。
国道169号から大台ヶ原ドライブウェイに入って約19kmを30分余りで広い駐車場に到着。 愛知県のわが家から4時間15分でした。

 〔大台ヶ原駐車場 NAVIマップコード:747 041 299〕
  ※マップコードご利用の際は、カーナビに入力したとき、その位置を地図と照らし合わせて確認してください

大台ヶ原駐車場出発

平日でもありガラガラの駐車場から出発。
ここが山頂・日出ヶ岳への登山口です。

〔日出ヶ岳登山口 発=7:55〕
遊歩道のような道を行く

昨日の雨でしっとりとした原生林の中を行きます。
フィトンチットがあふれているようです。

カワチブシ(トリカブト)

花の季節ではないので見かけたのはこのカワチブシ(トリカブト)だけでした。

正木峠・展望台

ずっと歩いていたいような森の中を30分、最後は少し登って正木峠に着きました。
この奥に海が見える展望台があり、左に行くと日出ヶ岳山頂への道です。
〔正木峠・展望台 着=8:25〕
展望台からの眺望

せっかくなので展望台に寄っていきます。
光って見えるのは熊野灘。リアス式海岸の沖に小さな島が点在します。 尾鷲市はこの写真の右手になります。

〔正木峠・展望台 発=8:30〕
日出ヶ岳山頂展望台

木の階段をかなり登ってきました。見えてきたのは山頂に立つ展望台ですね。

日出ヶ岳山頂三角点

展望台のすぐ北側に日出ヶ岳の山頂三角点(1,695m)がありました。一等三角点ですね。
後ろにはケルンが積み上げられています。

〔日出ヶ岳山頂 着=8:40〕
展望台からの眺望・西側

展望台に上ってみましょう。
部分的に雲はありますがすっきりとした青空です。 まずは西側の眺望。
最高峰の八経ヶ岳など大峰の山々が並んでいます。

北から北東側の眺望

北から北東側もよく見えます。
台高の山々だと思いますがズームアップしてみたけど山座同定はできませんでした。 ちょっと残念です。

東側の眺望

こちらは東側で、右手には熊野灘の海岸線も見えます。 しっかり晴れていれば遠くに富士山や仙丈ヶ岳なども見えるそうですが。 もちろん今日はだめです。

南側の眺望

こちらは南側。すぐ近くに見えるのが正木嶺。
横長の山ですが左の方のピークが正木嶺(1,680m)の山頂ですね。
さあ次の行程、正木嶺に行きましょう。

〔日出ヶ岳山頂 発=9:00〕
日出ヶ岳を振り返る

正木峠までいったん下って木のトンネルの道を行くとあとは木道階段でした。
途中で振り返ってみたのがこの写真。日出ヶ岳がよく見えます。山頂の展望台も。

正木嶺の山頂(1,680m)

正木嶺の山頂まで登ってきました。
ミヤコザサの原っぱの中に木道が敷き詰められています。 むかしはここも森だったのでしょうけどね。

〔正木嶺山頂=9:15〕
正木嶺から木道を下る

次の正木ヶ原へ行くため木道を下ります。周囲は立ち枯れた木が散立しミヤコザサが地表を覆っています。

説明板によると、むかしは苔むした森だったが、台風などでたくさんの木が倒れ、それを搬出したことを きっかけに林床が乾燥しコケ類が減少してミヤコザサが地表を覆うようになってしまった。とのことです。

正木ヶ原

笹原から樹林帯に入り、正木ヶ原まできました。
ここも森林破壊が進んできているところです。

〔正木ヶ原=9:35〕
尾鷲辻のあずまや

尾鷲辻まできました。ここまで日出ヶ岳、正木嶺を経由してきましたが、駐車場から直接近道をして 尾鷲辻までくることもできます。
今日はここからもう一つの目的、尾鷲道を歩いて堂倉山まで行きます。 腹ごしらえをして出発します。

〔尾鷲辻=9:40~10:00〕
尾鷲道の道標

はじめはいい道でした。
堂倉山まではこのような尾鷲道を示す道標が設置されていて赤テープも各所にあります。

少し荒れてくる尾鷲道

踏み跡はまずまずですが少しずつ道は荒れてきます。
そして、尾鷲道から外れて堂倉山への道は踏み跡もごく薄く、ついに見失ってしまったのです。 やむなくGPSアプリを片手に方向を見定めて道なき道を行く羽目に・・・。
堂倉山山頂(1,470m)

GPSアプリはありがたいですねえ。
やったー、堂倉山の山頂をゲット。ただし、眺望も何もありません。写真を撮って帰ります。

〔堂倉山山頂=10:40~10:15〕
尾鷲辻まで登り返す

堂倉山は尾鷲辻より標高が100mくらい低いので帰りは登り返すことになります。
尾鷲辻まで戻ってくると4・5人のハイカーがいました。少し話をし、皆さん同様大蛇嵓へ向かいます。

〔尾鷲辻=11:30~11:40〕
牛石ヶ原の神武天皇像

木道もある道を歩き神武天皇像がある牛石ヶ原まできました。36年前、友人たちと この像に上って撮った写真がアルバムに残っています。
魔物を封じ込めたという伝説の牛石の横を通って大蛇嵓へ向かいます。

〔牛石ヶ原=11:55〕
大蛇嵓(だいじゃぐら)

シオカラ谷への分岐を右に分けて大蛇嵓まできました。 と、若い女性ハイカーが2人、岩の先まで行きたいけど怖いといって困っていました。 大丈夫、大丈夫といって私が先に行くことに。

〔シオカラ谷・大蛇嵓分岐=12:00〕
〔大蛇嵓 着=12:10〕
大蛇嵓のふどう返し

ふどう返しという先鋒が竜口(リュウゴ)尾根と大峰山(奥)を背景に突き天を突いています。 大蛇嵓の先端まで下りないとこの写真は撮れません。滑りにくい岩なので大丈夫ですけどね。

このあと、2人の女性もおっかなびっくりおしりをズリズリして下りてきました。 パンフレットにこの写真があったのでぜひ見たいし、写真に撮りたいと思っていたそうです。

中の滝

ふどう返しの右奥の西大台に滝が2つ小さく見えます。
その一つをズームアップしました。 中の滝といい落差が250mあるそうです。
もう一つの滝・西ノ滝は中の滝の左下方にあります。

蒸籠蔵(せいろぐら)

こちらは大蛇嵓の右手、北側に見える蒸籠蔵です。 この断崖絶壁もみごとですね。
景色を楽しんでいると4・5人のハイカーがやってきたので場所をゆずって戻ることにします。

〔大蛇嵓 発=12:10〕
シオカラ谷吊橋

分岐まで戻りシオカラ谷への道を標高差で100mくらい大下り。 この吊橋をわたって帰るのですが、その前に沢に下ります。
冷たい沢の水で顔を洗い生き返りました。

〔シオカラ谷の沢=12:55~13:00〕
〔シオカラ谷吊橋=13:05〕
石階段を登る

シオカラ谷吊橋をわたるとすぐ急な石階段が待っていました。 結局100mくらい急登でしょう。そのあとも登りをこなします。
大台ヶ原駐車場に戻る

最後は原生林の中を歩いて駐車場まで戻ってきました。 結局、谷底から35分、駐車場まで150mくらいの登り返しでした。

〔大台ヶ原駐車場 着=13:40〕
 大台ヶ原は56年前とは様変わりしていました。東大台と呼ばれる日出ヶ岳、正木嶺、正木ヶ原、牛石ヶ原など 一帯は要所が木道や石段、石畳などで整備され自然庭園の中を歩いているのような感じでした。
台風などによってトウヒなどの樹林が破壊されましたが、関係者は原始林保護の活動を地道にされているようです。 ササの原に変わってしまって自然保護という面では問題かもしれませんが。広大な庭園風景とてはそれなりの良さも あると感じました。
したがって大台ヶ原のハイキングコースは遊歩道みたいでたくさんの人たちが楽しんでいました。一方、尾鷲道は この日訪れたのは私一人だけ。展望はなかったものの静寂な山歩きを味わってくることができました。
この日は台風が持ち込んだ熱気で下界は猛暑日だったようですが大台ヶ原はいたって涼しい別天地でした。 また、ツクシシャクナゲなど花の季節に行けばまた楽しいかもしれないとも 思った大台ヶ原でした。


     

Orange life