《常念岳》  Motaのホームページ
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常念岳


常念岳(じょうねんだけ):2,857m

◆所在地:長野県安曇野市
◆山行日:2017年 9月25日(月)~9月26日(火)
◆メンバー:単独

常念岳マップ

〔登山コース〕
〔1日目〕
駐車場―(25分)→一ノ沢登山口(休憩5分)―(15分)→山ノ神(休憩5分)―(55分)→ 王滝ベンチ(休憩5分)―(40分)→丸太ベンチ(休憩5分)―(25分)→ 笠原沢―(60分)→胸突き八丁(休憩15分)―(25分)→最終水場(休憩5分)―(35分) →第2ベンチ(休憩5分)―(35分)→常念乗越・常念小屋〔泊〕

〔2日目〕
常念小屋―(35分)→三股分岐―(10分)→常念岳(休憩25分)―(10分) →三股分岐―(50分)→常念小屋(休憩10分)―(15分)→第2ベンチ― (15分)→最終水場―(15分)→胸突き八丁(休憩10分)―(65分)→王滝ベンチ(休憩5分) ―(40分)→山ノ神―(10分)→一ノ沢登山口(休憩5分)―(15分)→駐車場
〔所要時間〕
   〔1日目〕 総時間= 6時間00分  歩行= 5時間15分  休憩= 0時間45分
   〔2日目〕 総時間= 6時間05分  歩行= 5時間10分  休憩= 0時間55分
   〔合 計〕 総時間=12時間05分  歩行=12時間05分  休憩=1時間40分

〔距離と歩数〕
   〔1日目〕 5.8km(15,000歩)  〔2日目〕 7.8km(18,000歩)  〔合計〕 13.6km(33,000歩)

〔山のしんどさレベル〕
    ★★★★☆




 昨年9月に西穂高岳へ登り岩稜からの眺望を楽しむことができました。そこで今年も一度は 北アルプスへ行きたいと思っていましたが、9月下旬になってようやく好天が予報された日を選んで 出かけることにしました。行先はかねて行ってみたいと思っていた常念岳です。
一ノ沢登山口から日帰りで往復する人が多いコースですが、今回私は常念小屋に1泊する 計画を立てました。 年齢を重ね、体力的に日帰りはきつそうなことと、早朝の雲がわいてこない時間に絶景眺望を 楽しみたいと考え常念小屋に1泊することにしたわけです。
カーナビに駐車場のマップコードを設定して一ノ沢登山口へ向かいます。 一番下の広い駐車場を利用することにしました。徒歩で5分ほど行ったところにも正規の駐車場 があり、まだ1・2台は止められたかもしれません。どうせ歩きにきているので 駐車場が多少遠くなってもかまわないと私は思っています。

 〔一ノ登山口駐車場  NAVIマップコード158 244 495〕  


〔1日目〕

一ノ沢駐車場

ここは一番下の広い駐車場です。
出発して5分ほどのところにも駐車場があります。
さらに舗装道路を登って行くと 何か所かの路肩のスペースに3~6台くらい駐車しているところがありました。

〔駐車場 発=7:45〕
一ノ沢登山口

出発して25分弱で一ノ沢登山口に着きました。
正面のトイレの建物の奥に見える山は方向から判断すると横通岳あたりではないでしょうか。
そして右側の建物が登山指導所で、ご夫婦連れが登山届を書いているところでした。
私は前日に長野県のホームページから登山計画の電子申請を 済ませています。

〔一ノ沢登山口=8:10~8:15〕
山ノ神

山道を登っていくと、 太いトチの木が鳥居の後ろにある山ノ神が祀られたところに出ます。
登山の安全を願ってお参りします。

〔山ノ神=8:30~8:35〕
沢沿いの道

登山道はずっと緩やかに登って行きます。
しかし、基本的に沢沿いの道なので、岩や石がゴロゴロした歩きにくい道です。 時に沢をさかのぼり、渡渉を繰り返して登ります。

王滝ベンチ(大滝)

登山口で出会ったご夫婦と一緒に歩いてきました。
そして王滝ベンチに到着。ここで小休憩します。
王滝なのか大滝なのか、いずれにしても滝はどこにあるのでしょうかねえ。

〔王滝ベンチ=9:30~9:35〕
j 烏帽子沢をわたる

基本的に一ノ沢をさかのぼるコースですが、その一ノ沢に流れ込む支沢がいくつもあります。
支沢を渡ることが多く、この涸れ沢もその一つで烏帽子沢というようです。

〔烏帽子沢=10:05〕
丸太のベンチ

王滝ベンチで休憩してからも、勾配は緩やかながら歩きにくい登山道を 40分くらい登ってきました。
笠原沢まではまだ遠そうです。腰かけるのにちょうどいい丸太ベンチがあったので 休憩することにしました。
一緒に登ってきた方にお聞きすると新潟から来られたそうです。2時間半くらいできたそうですから 意外に近いのですね。

〔丸太のベンチ=10:15~10:20〕
笠原沢

先客が数人休憩しているところが笠原沢でした。
写真右手から流れ込む沢が笠原沢のようです。
ここでは休憩せずに行きます。

〔笠原沢=10:45〕
胸突き八丁

そしてようやくやってきました胸突き八丁。
一ノ沢登山口からここまでほぼコースタイムで登ってきました。 しかし、胸突き八丁から先は急登を強いられ大変そうです。
腹が減っては戦はできぬということで昼食休憩とします。

〔胸突き八丁 着=11:45〕
胸突き八丁への取りつき

さて、エネルギー補給をしたので胸突き八丁へ取りつきます。
沢から離れ、山腹をジグザグに急登して行きます。
新潟の方のうち奥さんのペースが少し落ちたようなので、少し手前でお別れしてきました。 小屋か山頂でまた会えると思います。

〔胸突き八丁 発=12:00〕
トラバース

トラバースの道もありました。
このあたりでは4・5人の登山道保全の方が作業をされていました。 『お邪魔します、作業ありがとうございます』と声をかけて通らせてもらいました。

最終水場

沢コースなので水には恵まれた登山道ですが、ここが最終の水場となります。
コップが備えられていたので1杯飲ませてもらいましたが、実に冷たいおいしい水でした。

〔最終水場=12:25~12:30〕
第1・第2・第3ベンチ

水場から先が大変でした。
ここまでくると疲れて足が進みません。
30歩・50歩登っては休みを繰り返して登ります。
第2ベンチで小休憩することにしました。

〔第1ベンチ=12:45〕
〔第2ベンチ=13:05~13:10〕
〔第3ベンチ=13:20〕
常念乗越・常念小屋と槍ヶ岳

尺取り虫のようにゆっくりペースで登り、やっと常念乗越まで登ってきました。 登山口からほぼ5時間半ですから、若い人には笑われてしまうのろのろ登山でした。
この時間、だいぶ雲が出てきていましたが、槍ヶ岳などがよく見えていました。

〔常念乗越・常念小屋=13:45〕
常念小屋のテラスから見た横通岳(右奥)

しっかり疲れたので、到着してすぐ常念小屋にチェックインし、のんびり過ごすことにしました。
小屋の西側にある展望テラスは陽があたって暖かでした。 ここで槍ヶ岳や横通岳(よこどおしだけ)を眺めながらビールを飲むという幸せな時間を過ごします。



〔2日目〕

常念小屋 朝食風景

シルバーウィークが過ぎた平日だったので小屋はすいていました。
6人部屋に4人でしたからゆっくりと夜を過ごさせてもらいました。
そして早朝5時半から朝食をとって出発します。

槍ヶ岳と影常念

今日も朝から快晴。朝日を受けて赤みがかった槍ヶ岳が望めます。
そして 『影常念』。ふもとから見た形そのままの三角形をした常念岳の影が山に映し出されていました。

紅葉がまぶしい常念岳の山腹

高い所ではもう紅葉が始まっていました。
常念乗越からは常念岳の山頂は見えません。
見えているのは前衛のピークで、 左奥の方が前常念だと思われます。

さあ、常念へ登るぞー!

〔常念小屋・常念乗越 発=6:05〕
振り返って常念小屋を俯瞰

山頂までの標高差は約400mですが、終始岩がゴロゴロする道でした。 赤い丸印や矢印がたくさん付けられているのでその指示に従って登ります。
20分ほど登って振り返りました。常念小屋が小さく俯瞰され、背後に横通岳の姿がありました。

槍ヶ岳を見ながら登る

山の姿は時間経過や見る角度によってどんどん変化します。 太陽が昇るにしたがって槍ヶ岳の表情も変わってきました。

常念岳が姿を現わす

前衛のピークまで登ってきました。
ここまできてようやく常念岳の山頂部を見ることができました。 昨日出発してから初めてです。
三股分岐

前衛ピークからは少し緩やかにはなりますが岩ゴロの道が続きます。
そして三股分岐まで登ってきました。前常念から三股登山口への分岐です。 なお、この写真は北側を振り返って撮ったものです。

〔三股分岐=7:10〕
最後の登り

あと少し、前方の岩を左から回り込んで登れば常念岳の山頂です。

常念岳山頂(2,857m)

そしてようやく常念岳山頂を極めることができました。
ここまで写真ばかり撮りながら登ってきたので何人もの人に追い抜かれました。 出発して1時間15分、コースタイムを15分オーバーです。 負け惜しみですが、それだけ眺望を楽しみながら登ってきたということです。

〔常念岳山頂 着=7:20〕
蝶ヶ岳・大滝山へ続く稜線

早朝の山頂からの眺望は1日のうちでも抜群です。
まずは南側。
蝶ヶ岳への縦走路がきれいに見えています。
54年前に上高地から蝶ヶ岳に登りましたが初雪が降って常念岳への縦走をあきらめた ことを思い出しました。

このあと南から時計まわりに展望を紹介します。
御嶽山と乗鞍岳

左奥が御嶽山。中央奥が乗鞍岳です。
そういえば御嶽山が大噴火して多数の犠牲者を出したのが3年前の明日・9月27日だったのですね。

西側、穂高連峰から槍ヶ岳までのパノラマ

常念岳山頂から見た穂高連峰から槍ヶ岳までのパノラマです。
この景色は見事というほか表現が見つかりません。
登ってきた女性が、『生きていてよかったー!』 といっていましたが、その通りですね。


前穂、奥穂、涸沢、そして北穂

穂高連山をズームアップした姿です。
左から前穂高岳、吊り尾根を経て奥穂高岳、涸沢岳、そして北穂高岳です。

槍ヶ岳

ついでに槍ヶ岳もアップしましょう。
槍ヶ岳山荘も見えますね。

北側のパノラマ

北側には大天井岳から燕岳まで続く表銀座の向こうに立山三山と剣岳が見えていました。

Please permit it if mention of the name of the mountain includes an error.

鹿島槍も白馬も

そして遠くには鹿島槍や白馬岳があります
写真にはありませんが、この右手奥には、焼山、火打山、妙高山などの頚城山塊も 雲海に浮かんでいるのが見えました。
そのほか紹介しきれない山々がいっぱいあります。 とはいえいつまでもここに留まるわけにはいかないので、後ろ髪(実は無いのですが)を 引くかれる思いで下山することにしました。

〔常念岳山頂 発=7:45〕
常念乗越を下る

常念山頂から下ってくる途中で昨日出会った新潟のご夫婦に再会。 好天の絶景眺望をお互いに喜び合い、エールを交換して別れました。
そのあと山ガールさんと楽しいおしゃべりをしながら下ってきました。

常念小屋にデポしておいたザックを引き取り下山にかかります。

〔常念小屋・常念乗越=8:45~8:55〕
紅葉

2500m以上は紅葉が進んできていました。
常念岳を背景にして紅葉がきれいです。

〔胸突八丁=9:40~9:50〕
〔王滝ベンチ=10:55~11:00〕
一ノ沢登山口に戻る

天気はいいし、沢沿いに咲くトリカブトやシャジン、アキノキリンソウなどの花を見ながら 下山してきました。
やっぱり下りは楽です。
自家用車がない縦走者などが呼んだタクシーが登山口で待っていました。 私は下の駐車場まで歩きます。

〔一ノ沢登山口=11:50~11:55〕
〔駐車場 着=12:10〕
 いやー、一番いい日に常念岳へ行ってくることができました。
暑くもなく寒くもない絶好の秋日和。上の方では紅葉にも出会えるという幸運にも恵まれました。 何より山頂からの眺望のすごさは思っていた以上のものでした。さすが槍穂高連峰を望む 最高の展望台といわれるだけのことはありました。山頂で、生きていてよかったーといっていた 女性がいましたが、まさにその通りですね。
1年に一度は本格的な北アルプスの山へ登りたいと思っているのですが、今年も実現できて幸せです。 もう年齢も年齢なのでいつまで行けるかわかりません。それでもあと2年あまり、80歳までは 北ア歩きをしたいと願っています。 そのためにも日ごろの山歩きが欠かせないものだということですね。


     

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