《西穂高岳》  Motaのホームページ
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西穂高岳


西穂高岳マップ 西穂高岳
    (にしほたかだけ):2,909m

◆所在地:岐阜県高山市、
        長野県松本市
◆山行日:2016年 8月31日(水)
       ~9月 1日(木)
◆メンバー:仁べえさん夫妻 & Mota

〔登山コース〕
〔1日目〕
鍋平園地駐車場―(25分)→新穂高ロープウェイ・しらかば平駅・・・(10分)→西穂高口駅(休憩35分)

西穂高口駅―(65分+休憩10分)→西穂山荘(泊)

〔2日目〕
西穂山荘―(20分)→丸山―(45分)→独標(休憩10分)―(20分)→ピラミッドピーク(休憩10分) ―(50分)→西穂高岳(休憩30分)―(40分)→ピラミッドピーク(休憩5分) ―(20分)→独標(休憩10分)―(45分)→丸山(休憩5分)―(20分)→西穂山荘(休憩40分)―(70分)→ 西穂高口駅

新穂高ロープウェイ・西穂高口駅・・・(10分)→しらかば平駅―(20分)→鍋平園地駐車場


〔所要時間〕
〔1日目・西穂高口駅→西穂山荘〕
     総時間=1時間15分  歩行=1時間05分  休憩=10分
〔2日目・西穂山荘→西穂高岳→西穂山荘→西穂高口駅〕
     総時間=6時間40分  歩行=5時間30分  休憩=1時間10分

〔距  離〕  8.5km
 


 今年は1週間に3回も北海道に上陸するなど、台風の異常年だという感じがします。
西穂高岳は以前から行きたいと思っていた山です。そこで仁べえさん夫妻を誘い、 出戻り台風10号が岩手県に上陸して去り、好天が予想される8月31日に行くことにしました。
西穂高岳はロープウェイで標高 2,156mの西穂高口駅まで行くことができます。ただ、 西穂山荘から西穂高岳へ行くには、大小13のピークを越えていく岩稜の道を登らなければなりません。
そこで、前夜、西穂山荘に泊まり早朝から西穂高岳をピストンする計画を立てました。
2日間駐めておくことになるので、駐車場は新穂高温泉の鍋平園地無料駐車場を利用することにします。 ここから新穂高ロープウェイのしらかば平駅までは25分くらいでした。



1日目
鍋平園地無料駐車場

鍋平園地無料駐車場は、ロープウェイ・しらかば平駅まで1.5kmくらいでしょう。
トイレと女性用の更衣室もあるのでこの駐車場を利用することにしました。
背後には、笠ヶ岳から抜戸岳への山々がきれいに見えます。

〔鍋平園地無料駐車場 発=12:30〕
しらかば平駅

25分ほどで新穂高ロープウェイ・しらかば平駅まで歩いてきました。
運良く13:00発の臨時便が出るというので駆け込み乗車しました。

〔しらかば平駅 着=12:55〕
〔しらかば平駅 発=13:05〕
西穂高口駅展望台

乗車時間はあっという間の7分。
西穂山荘へ向かう前に屋上の展望台に上がりました。
登山者よりも一般観光客が多いのでしょう展望台は賑わっていました。 写真の笠ヶ岳から抜戸岳のほか槍ヶ岳や穂高連峰がきれいに見えます。

〔西穂高口駅 着=13:15〕
西穂高岳の稜線

こちらは西穂高岳の稜線です。
ここから西穂山荘を経由し、写真の西穂高岳の稜線を明日登ることになるのです。

水場

展望台で景色を楽しみ、明日の登山ルートも確認したので西穂山荘へ向けて出発します。
その前に駅の4階を出たところにある水場でペットボトルに水を補給します。 冷たくておいしい北アルプスの天然水です。

〔西穂高口駅 発=13:45〕
登山届出所

千石平園地の遊歩道を歩き、登山口から少し行くと登山届出所がありました。
岐阜県の北アルプスでは条例で登山届けの提出が義務づけられています。
ここで登山届けを書き、ポストに投函して出発します。

〔登山届出所=13:50〕
西穂山荘

1時間15分かかって西穂山荘に到着しました。
もっと近いかと思っていたのですが予想が外れました。 距離は約2kmですが、最後は急登を強いられたのです。

〔西穂山荘 着=15:00〕
山荘のテント場と霞沢岳

山荘の前、東側がテント場になっていてその後ろに霞沢岳がそびえていました。
受付で宿泊の手続きをすませればあとはのんびりです。


部屋

平日なのですいていて、8畳間に6人と余裕でした。
込み合うときはこの部屋に16人だそうです。
われわれ3人と同室になった方たちは、奥穂へ縦走するそうで、業界では知られたガイドさんを含む方たちでした。 山の話に盛り上がりましたが、2時半に起床するそうなので8時就寝としました。



2日目

 昨夜は70~80人の方が食堂で夕食をとっていました。ところが朝5時からの朝食は25人 ほどしかいませんでした。朝食をとってから出発するのは西穂か独標までの人たちでしょうから、 ほかの多くの人は早朝出発で奥穂までの縦走に出られたのかもしれませんね。
昨夜は風の音がしていたので心配していました。しかし、起きてみると昨日に引き続いての好天で 気持ちが高揚します。
仁べえさんの奥さんは、西穂まで行くのが心配だというので、独標あたりまでのんびり散策してくるそうです。 ということで仁べえさんと2人で一足先に出発することにしました。
この日、山荘でヘルメットを借りることにしました。もともと本格的な岩場はやりませんし、今後険しい岩場 のある山へ行くこともないでしょうからヘルメットはレンタル(1日500円)することにしたのです。
西穂へ向けて出発

最初は岩がゴロゴロした道を登ります。
振り返ると、やわらかな朝の光が焼岳や乗鞍岳の山頂部を赤く染めはじめていました。

〔西穂山荘 発=5:40〕
丸山山頂(2,452m)

丸山までは20分で登ってきました。
写真後方は笠ヶ岳から抜戸岳へ続く山並です。

〔丸山山頂=6:00〕
丸山から独標への道

次の独標へ向かいます。
独標までは比較的緩やかな道でした。しかし、その道のりは想定していたよりも長かったのです。
                                                                 
独標下の岩場

独標(独立標高点)というだけあって最後は岩場の急登でした。鎖も設置されています。
西穂の山頂までに大小13のピークがあるそうです、

西穂独標(2,701m)

13峰と12峰は気がつきませんでしたが、独標は11峰だそうです。
岩場を登り切ると独標の山頂でした。
一段と眺望がよくなり、西側の笠ヶ岳の山並のほか、西穂山頂部や奥穂ジャンダルム なども見えてきます。

〔西穂独標 着=6:45〕
前方に続く山々

前方には切り立った山々が続くのが見えます。
それぞれが険しそうだし、西穂山頂はまだ遠いなあ。

独標を下る

さて、休憩もしたので次のポイントであるピラミッドピークをめざします。
独標からはいったん下らなければなりません。
ほぼ垂直の壁ですが足場を確かめながら下れば問題ありません。

〔西穂独標 発=6:55〕
9峰越え

11峰の独標をあとにし9峰を越えていきます。
岩稜の道が続き、しばらく行くと先行していた仁べえさんの声、『ピラミッドピークだよー!』
えー、もう着いたの、意外に速かったんですね。

〔9峰=7:05〕
ピラミッドピーク

追いついた私は、『ばんざーい!』
独標から20分でしたから思っていたよりだいぶ速かったということです。
しかし、まだピラミッドピークは8峰です。先は長いので万歳している場合ではないかもしれません。

〔ピラミッドピーク=7:15~7:25〕
7峰を登る

アップダウンの岩場が続きます。
8峰の次は7峰。直登したのち、きんきんに張られた鎖場をトラバースします。

北アルプスの眺望

岩場のアップダウンを強いられながらも眺望に癒やされます。
笠ヶ岳は常に見えていますが、その右手には黒部五郎岳や双六岳、そして鷲羽岳、水晶岳など 私にとっては未踏の山々が見わたせます。

3峰のトラバース

登攀を進め3峰にさしかかります。
岩に『3』と書かれていますが、ピークに登らずトラバースしていく峰にはこうした表示がありました。

〔3峰=7:50〕
1峰(主峰・西穂高岳)への岩壁

ようやく1峰(主峰・西穂高岳)岩壁の下までやってきました。
この壁は表面が平たい大きな岩です。鎖もなく最後の難関です。
しかし、写真で見るとおり、丸印やバツ印、矢印がたくさん表示されているので、 その指示にしたがって登っていけば大丈夫です。急勾配で息が切れますけどね。

西穂高岳山頂(2,909m)

西駒山荘を出発して2時間35分、西穂高岳山頂に到着しました。
仁べえさんに先導してもらったおかげで、コースタイムよりも少し早く山頂を極めることができました。
居合わせた人にお願いして、槍ヶ岳をバックに記念写真を撮ってもらいます。

〔西穂高岳山頂 着=8:15〕
槍ヶ岳(3,180m)

西穂高岳は実に眺望のいい山です。
まず目につくのは槍ヶ岳でしょう。
天を突く気高い姿を、今回は間近に見ることができました。

穂高連峰

ここまで登ってくる途中で紹介した焼岳、笠ヶ岳から黒部五郎、鷲羽、水晶などのほかにも 眺望は全開です。
槍ヶ岳のほか最も近くに見えるのが写真中央やや左のジャンダルムと奥穂高岳。 緩やかに弧を描く吊り尾根の右に見えるのが前穂高岳(3,090m)です。

富士山と甲斐駒ヶ岳(2,967m)

遠くには富士山が甲斐駒ヶ岳と並んでいます。
この両側には、八ヶ岳、南アルプス、中央アルプスもシルエット姿で連なって見えていました。

上高地と霞沢岳

見下ろせば上高地。その奥に霞沢岳です。
山に登ったからこそ味わえる景色を眺め、写真を撮っていると仁べえさんの奥さんから電話が入りました。
いまピラミッドピークにいるというのです。独標までと思っていたのに驚きました。
奥さんが望遠鏡を持っているというので、見てもらえるよう手を振ることにしました。 居合わせた若者3人も協力してくれて、みんなで声を張り上げ手を振りました。 奥さんはしっかり確認できたといっていました。
若い人たちにも感謝ですね。
下山開始 山頂直下の岩壁

30分ほどだったと思いますが、充実した時間を山頂で過ごすことができました。
景色も堪能したので下山にかかります。
まずは、山頂下の急岩壁を慎重に下ります。

〔西穂高岳山頂 発=8:45〕
波打つ岩峰

4峰付近からこれから下る岩峰を見下ろします。 岩峰が波頭のように見えませんか。

8峰・ピラミッドピークにいた仁べえさんの奥さんとは独標で落ち合うことになりました。 急いで下らなければなりません。

〔4峰=9:10〕
独標をめざして下る

ピラミッドピークで5分間休憩をして先を急ぎます。
ここまで下ってくると独標の山頂にいる仁べえさんの奥さんの姿も目視で確認することができます。
『もう少し待っててねー』

〔ピラミッドピーク=9:25~9:30〕
独標から下る

結局、仁べえさんの奥さんは30~40分くらい独標で待っていてくれたそうです。
だいぶ待たせてしまい申し訳ありませんでしたが、独標からは3人一緒に帰ります。

〔独標=9:50~10:00〕
丸山へ

独標の岩場を下りきると緩やかな道になります。
前方に丸山が見えます。
このあたりまでくると、今朝一番のロープウェイで上がってきた人たちと出会うことになります。 これから西穂高岳まで行くとなるとご苦労様ですね。

〔丸山=10:45~10:50〕
西穂山荘に戻る

2時間25分で西穂山荘まで戻ってきました。
予定より早く戻ってくることができたのはありがたいことです。
人気の西穂ラーメンを3人で食べて帰路につきます。

〔西穂山荘=11:10~11:50〕
西穂高口駅

山荘から西穂高口駅までは1時間10分かかりました。
西穂まで行って疲れているし、小さなアップダウンもあるのでこんなものでしょうかねえ。
このあとロープウエイでしらかば平駅まで降り、無事鍋平園地駐車場まで戻ってくることができました。

〔西穂高口駅=13:00〕・・・・〔鍋平駐車場=13:45〕

2日間とも絶好の登山日和に恵まれました。おかげで、久しぶりの岩場登りと北アルプスの 絶景眺望を満喫してくることができました。
違和感なく初ヘルメットも体験しましたし、いまでは登山者に人気となっている西穂ラーメンも味わってくる ことができました。
仁べえさんには往復車の運転もしてもらいお疲れ様でした。
そして、奥さんが当初予定になかったピラミッドピークまで登頂されたのはよかったですねえ。 このピークまで行くと見える範囲も広がりますので、きっと眺望を楽しまれたことと思います。
もともと剱岳や槍ヶ岳など岩場登りの経験をお持ちです。西穂高岳も時間的な余裕さえあれば 十分登ってくることができたでしょう。
制約がある中でしたが、3人それぞれ西穂山行を楽しんでくることができてよかったと思います。
仁べえさん、またどこかへ連れてってー。


     

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