《阿弥陀岳》  Motaのホームページ
 Orange life


阿弥陀岳  御小屋山


阿弥陀岳(あみだだけ):2,805m
 御小屋山(おこやさん):2,137m

◆所在地:長野県茅野市、原村
◆山行日:2016年 7月20日(水)
◆メンバー:単独

〔登山コース〕

舟山十字路駐車場―(95分)→御小屋山(休憩10分)―(50分)→ふ動清水入口(休憩10分)―(110分)→西ノ肩(休憩5分) ―(5分)→摩利支天―(5分)→阿弥陀岳(休憩45分)―(5分)→摩利支天―(5分)→西ノ肩(休憩5分)―(55分) →ふ動清水入口(休憩5分)―(5分)→ ふ動清水―(5分)→ふ動清水入口―(35分)→御小屋山(休憩10分)―(60分)→舟山十字路駐車場


〔所要時間〕  8時間45分  歩行=7時間15分 休憩=1時間30分

〔距  離〕  10.5km
 
阿弥陀岳マップ


 突然梅雨明け宣言があり、週間天気予報もがらっと変わってしまいました。
ただ、本来なら梅雨明け10日といって梅雨明け後10日は好天が続くのですが、今回は梅雨明け5日間 くらいだとのこと。そこで明日というわけにはいきませんができるだけ直近の日を選んで 山へ行くことにしました。 急なことですが、いろいろな都合のことを考えて行き先を阿弥陀岳に決めました。 阿弥陀岳は八ヶ岳8山の中で西岳とともに未踏の山の一つです。
最短コースという舟山十字路からの御小屋尾根ルートで登ることにします。 このルートのコースタイムは7時間40分なので早朝から登ることとし、前夜に道の駅こぶちさわで 車中泊することにしました。
舟山十字路登山口ゲート

八ヶ岳美術館の北約300mの交差点を東に入ります。
住宅が途切れると狭い林道に変わりますが、そのまま進み写真のゲート手前の駐車スペースまで 一本道なので迷うことはありませんでした。
まだ夜明け前、身支度をして出発します。

〔舟山十字路登山口 発=4:45〕
御小屋尾根・南陵ルート分岐

ゲートから200mほどのところに指導標がありました。
直進すると南陵ルートですが、今日登る御小屋尾根ルートはここを左折します。
あとは林の中のはっきりした林道・登山道を緩やかに登っていきます。

花咲く道をひたすら歩く

さすが八ヶ岳の山です。登山道沿いに花が途切れることはほとんどない感じです。

ヤマハハコ〔左上〕   シモツケソウ〔右上〕
ホタルブクロ〔左下〕  トリアシショウマ〔右下〕

御小屋山(2,137m)

出発して1時間35分、比較的緩やかな山道を御小屋山まで登ってきました。
この指導標には、《御小屋山》 と表示されていますが美濃戸口分岐というのが正しいでしょう。
というのは、この先15mほどのところに4等三角点があり、さらにその先15mくらい行くと 真新しい御小屋山の山標が立っているのです。

〔御小屋山=6:20~6:30〕
歩きやすい登山道

御小屋山から先、しばらくは歩きやすい道でした。
いかにも八ヶ岳という雰囲気の道を行きます。

西岳と南アルプス

御小屋山まではほとんど眺望がありませんでした。
しかし、御小屋山から先、ところどころで展望が開けるようになります。
まずは南側に西岳が、そしてその右肩に南アルプスが見えてきました。
左から北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳です。

〔西岳・南ア展望地=6:35〕
北岳ズームアップ

北岳(3,193m)をズームアップしてみました。
雲海に浮かぶ鋭鋒です。

ふ動清水入口

その後も何ヵ所かで開ける南アルプスの眺望を楽しみながら歩きます。
また、編笠山や権現岳の山頂部などが見えるところもありました。
御小屋山から50分でふ動清水入口まで登ってきました。 ふ動清水はここから150mくらい入ったところのようなので帰りに立ち寄ることにします。

〔ふ動清水入口=7:20~7:30〕
北アルプスの眺望(奥穂高岳~槍ヶ岳)

勾配が次第に急になってきました。登りがきつくなるのは標高2,350m 付近からだと思われます。
しばらく樹林帯の中を登っていくと、西から北西方向の眺望が開けるようになりました。
まずは中央アルプスが見え、御嶽山、乗鞍岳、そしてこの写真のように北アルプスの穂高・槍ヶ岳連峰の 眺望が広がります。

阿弥陀岳山頂部が見えてくる

ふ動清水から50分近く登ってきたでしょうか、前方の樹間にようやく阿弥陀岳の山頂部が見えてきました。
うーん、まだまだ遠いなあ。 急登の道なので高度が稼げると思えたのはこのあたりまででした。

権現岳と編笠山がよく見える

これまで見えていたのは山頂部だけでした。その権現岳や編笠山が、ここまで登ってくると しっかりその姿を現します。
右手には南アルプスも見えますが、だいぶ雲が上がってきているようです。

振り返って見下ろす御小屋尾根

あえぎながら登り森林限界を抜けたところで振り返ります。
登ってきた長大な御小屋尾根が見下ろせました。
そして左奥に見える山並が中央アルプス、右奥が北アルプスです。

〔森林限界上=8:35〕
蓼科山と北橫岳

急登が続くので少し登っては写真撮影を口実に立ち休みします。
北方に北八ヶ岳の蓼科山と北橫岳が見えてきました。

ザレた道の急登

西ノ肩や摩利支天あたりでしょう、阿弥陀岳の山頂部を見上げながら登ります。  しかし、なかなか近づきません。

天狗岳と硫黄岳

体はきついが景色は良好です。その景色に慰められながら登ります。
左手北側には東西の天狗岳がよく見えてきました。
右手前の山は硫黄岳(2,760m)です。

フィックスロープの岩場

ロープが設置された岩場がいくつも現れます。
このあたりの勾配は40°を越えるでしょう。しかし、ザレた急登よりもこういう岩場を登る方が 楽な気がします。

西ノ肩

岩場を登り切ったところが西ノ肩でした。ここまでくればやれやれです。
前方に見える岩塊が摩利支天です。

〔西ノ肩 着=9:20〕
摩利支天と阿弥陀岳

摩利支天の右にもう一つの岩山があります。その右の丸い頭が阿弥陀岳の山頂です。
もう一息ですね。

〔西ノ肩 発=9:25〕
岩塊のフィックスロープ

最初の岩塊・摩利支天には右下に巻き道がありました。
その先の岩塊にはフィックスロープが設置されているのが見えます。

岩塊から赤岳を望む

ロープを使い岩塊の上に立つとでっかい赤岳(2,899m)の登場です。今日初めてのご対面でした。

〔山頂手前の岩塊=9:30〕
山頂手前の岩塊

今立っているところが山頂手前の岩の上で、すぐ前の鎖のある岩山に登る必要はありません。

鉄ハシゴを下る

この岩塊からは左下に設置されている鉄はしごを下ります。
このあたりはむかしの行場だったようです。

岩塊を振り返る

鉄はしごを降りた後はハイマツ帯の登山道を行きます。
振り返ると乗り越えてきた岩塊が見えます。左側の岩の中央付近に鉄はしごがあるのがわかるでしょうか。

阿弥陀岳山頂(2,805m)と赤岳

出発して4時間50分、ようやく阿弥陀岳山頂まで登り着きました。
急登には参りましたが、途中休憩の時間を除けばほぼコースタイムで登ってくることができました。
山頂の阿弥陀像の背後に赤岳がでーんと構えています。

〔阿弥陀岳 着=9:35〕
祈りを捧げる登山者

私が到着した後、赤岳方面から4・5人の方が登ってきました。
その中の3人は阿弥陀像に手を合わせ1・2分ほどお経を唱えていました。

阿弥陀岳登頂記念

いつものように登頂記念の写真を撮ります。
阿弥陀岳山頂では居合わせた方に撮ってもらいました。 親切に背景や角度を何度も変えて撮ってくれた中の1枚で、背後の山は橫岳(2,829m)です。

山頂周辺に咲く花

花の多い山なのですべて紹介することはできません。
阿弥陀岳山頂付近にもたくさんの花が咲いていました。

〔左上〕ミヤマキンバイ   〔右上〕ミネウスユキソウ
〔左下〕チシマギキョウ   〔右下〕タカネツメクサ

45分ほどの滞在で山頂を後にします。

〔阿弥陀岳山頂 発=10:20〕
硫黄岳と橫岳

この景色も見紊めです。
摩利支天あたりから硫黄岳と橫岳を見たところです。
この写真ではわかりづらいですが、中央やや下部に行者小屋が見えていました。

ふ動清水

急な岩場やザレた道を滑らないように気をつけて下ります。
ふ動清水入口で小休憩してからふ動清水をピストンしてきました。 入口標識から150mくらい入ったところにあり、冷たくていおいしい水が流れ出していました。

〔ふ動清水入口=11:30~11:35〕
〔ふ動清水=11:40〕
御小屋山山頂

上動清水入口から御小屋山間はとてもいい道です。
新しい山標が立つ御小屋山の山頂ですが、この御小屋山は諏訪大社上社の御柱祭りに用いる モミの大木を切り出す山だそうです。

〔御小屋山=12:20~12:30〕
舟山十字路登山口駐車場

ふ動清水入口からちょうど1時間、路傍に咲く花々を見ながら舟山十字路登山口まで戻ってきました。
行くときと同様、トリアシショウマ、ヤマハハコ、シモツケソウ、シャクナゲ、キバナノヤマオダマキ、 ホタルブクロなどなど目を楽しませてくれます。
山頂からの下りは休憩も含めて3時間10分でした。

〔舟山十字路登山口=13:30〕

梅雨が明けたため思いついて出かけた阿弥陀岳ですがなかなかいい山でした。
長い尾根を往復するコースで、特に2400mから上の登りが急だったのには疲れました。
それでも、あちこちに咲く花を愛で、眺望を楽しむことができてよかったと思います。
今回阿弥陀岳に登ったので、八ヶ岳の8山、赤岳、橫岳、阿弥陀岳、硫黄岳、天狗岳、権現岳、 編笠山、西岳のうち西岳を除く7山に登ったことになります。 八ヶ岳は花よし、眺望よしの山々なので、残りの1山・西岳にも機会を見つけて登ってみたいと思っています。


     

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