◆銚子ヶ口(ちょうしがぐち):1,077m
◆所在地:滋賀県東近江市
◆山行日:2016年 5月 5日(木)
◆メンバー:単独
〔登山コース〕
杠葉尾登山口―(30分)→Point 3/15(休憩5分)―(20分)→Point 5/15(休憩5分)― (15分)→尾根ルート合流―(60分)→稜線出合(休憩5分)―(5分)→東峰(休憩10分)―(5分)→ 銚子ヶ口(休憩5分)―(10分)→中峰―(10分)→南峰(休憩5分)―(5分)→中峰―(15分)→ 西峰(休憩5分)―(15分)→水舟の池(休憩35分)―(10分)→大峠―(5分)→水舟の頭 ―(15分)→西峰―(20分)→北峰(休憩5分)―(20分)→銚子ヶ口―(5分)→東峰(休憩10分) ―(5分)→稜線分岐―(40分)→尾根ルート分岐―(40分)→杠葉尾登山口
〔所要時間〕 7時間20分
歩行=5時間50分
休憩=1時間30分
一口に鈴鹿山脈・鈴鹿山地といっても奥が深く広い範囲にわたります。 これまでに30座余りに登っていますが、まだまだ秘められた山があるようです。
今回は、ゴールデンウィークまっただ中なので、渋滞する高速を利用せずに行ける山を選びました。
ガイドブックにも載っているので秘められた山ではありませんが、これまでに登る機会がなかった 銚子ヶ口です。 滋賀県東近江市にあり、西側から鈴鹿主脈の山々を一望できる眺望のいい山だと聞きました。
事前に調べてみると、銚子ヶ口は三角点のあるピークのほか、東峰、中峰、南峰、西峰、北峰と フル装備の山みたいです。さらに水舟の池という水がきれいな山上池があるというので、 その池まで行く計画を立てて出かけることにしました。
三重県側から石榑トンネルを抜けて滋賀県側へ国道421号線を走り、神崎川を越えたところにある杠葉尾 (ゆずりお)集落をめざします。国道沿いに2ヵ所、あわせて5台ほど止められる駐車場がありました。
杠葉尾登山口駐車場
杠葉尾登山口には朝7時前に到着しました。
登山口の駐車場には2台の先客の車が止まっていました。この駐車場の数メートル西側にも 駐車場があり3台分の内1台分があいていたのはラッキーでした。
登山口
紺色の車の奥が登山口です。
金網のゲートを開け閉めして出発しました。
〔杠葉尾登山口 発=7:05〕スギ林の登山道に咲くイワカガミ
登山道はずーっとスギ林の中を登って行きます。この山も先日登った日本コバと同様、道程を示す Postが設置されているのがありがたいです。
イワカガミが多い山でした。登山道沿いのあちこちにイワカガミが群生して咲き誇っていました。
〔Post 3/15=7:35~7:40〕
〔Post 5/15=8:00~8:05〕最初の渡渉
尾根の東側につけられた登山道を延々と登ります。
1時間15分登ったところで尾根道に出ました。
そのまましばらく尾根を登って行くと、やがて右の谷筋に入ります。
沢の右岸を登って行き、標高870mくらいのところで左岸に渡渉します。
〔最初の渡渉=8:55〕2回目の渡渉
切株の上に石を乗せた 『切株ケルン』 を道案内に登って行きます。
Point 12/15 のところで今度は沢の右岸にわたり返します。
〔2回目の渡渉=9:05〕稜線が見えてくる
沢沿いに登って行くとやがて沢も涸れ、前方に稜線が見えてきました。
峠はもう少しです。
稜線分岐
長い道のりでした。出発して私の足で2時間15分、稜線に出ると展望が一気に開けます。
正面に見えるのは御在所岳です。
〔稜線分岐 着=9:20〕釈迦ヶ岳
これまで全く眺望がない道を歩いてきたので、景色の良さは倊加して感じられます。
御在所岳の左にあるのがこの釈迦ヶ岳(1,092m)です。
鈴鹿北部の大展望
釈迦ヶ岳の左手を見ると鈴鹿北部の山々が一望できました。
左から鈴ヶ岳(1,103m)、御池岳 (1,247m) 、静ヶ岳(1,88m)、竜ヶ岳(1,100m)などなど。
眺望はいいですが、ここで終わりではないので先を急ぎます。
〔稜線分岐 発=9:25〕
東峰
稜線分岐から南へひと登りしたところが東峰です。
銚子ヶ口は三角点のある本峰のほか、広い山頂部に東峰、中峰、南峰、北峰、西峰があります。
その最初のピーク東峰からも、稜線分岐で見たのとほぼ同じ眺望が広がっていました。
エネルギー補給の小休憩をしたのち銚子ヶ口へ向かいます。
〔東峰=9:30~9:40〕ハルリンドウ
銚子ヶ口はハルリンドウの多い山でした。
特に広い山頂部一帯のほとんどといっていい所に群生しているのです。
足で踏みつけないように、気をつけながら歩かなければいけないところもありました。
銚子ヶ口山頂(1,077m)
銚子ヶ口山頂は東峰から5分とかからないところにありました。
御在所岳がわずかに見えるほかは灌木に囲まれて眺望はありません。
記念の写真を撮って次の中峰へ向かいます。
〔銚子ヶ口山頂=9:45~9:50〕中峰
中峰ははっきりしたピークという感じのところではありませんでした。
うっかり通り過ぎそうなところですが、若者5人パーティが休憩していたのですぐわかりました。
聞くと、昨夜はテント泊し、イブネ・クラシから北へ向けて縦走する途中だそうです。
私はここから南峰へ向かいます。
〔中峰=10:00〕南峰
最も眺望がいいという南峰にやってきました。
東側正面には御在所岳(1,212m)が見えます。 右端の三角頭は鎌ヶ岳(1,161m)です。
〔南峰 着=10:10〕南峰から南側の眺望
真南に見える台形の山はイブネ(1,160m)、クラシ(1,145m)の平たい山頂台地です。
鈴鹿の奥座敷といわれるイブネ・クラシは、昨年春に友人たちと一緒に7人で行ってきました。
綿向山
イブネ・クラシ、雨乞岳のさらに右手奥に綿向山(1,110m)があります。
水舟の頭はこのあと水舟の池の帰りに立寄るピークです。
ということで、次は中峰まで戻り、西峰に向かいます。
〔南峰 発=10:15〕中峰にある案内標識
いったん中峰に戻ってきました。
案内標識にあるように、西峰へは北峰へ行くのと同じ道を100mくらい先の分岐まで行きます。 そこに標識はありませんが、西峰へは左への道を行くことになるのです。
〔中峰=10:20〕琵琶湖方面の眺望
分岐から南へ向かって歩いて行くと樹間に西側の景色が見えるところがありました。
琵琶湖は霞んでいてはっきりしませんが、眼下に永源寺湖が見えます。
西峰
中峰から15分ほどで西峰に着きました。
南峰ほどではないものの、西峰も眺望のいいところです。
〔西峰 着=10:35〕
西峰から北側の眺望
西峰からは特に北側がよく見えました。左奥遠くの山並は御池岳等です。
間近に見る平坦な山が銚子ヶ口の山頂部一帯で、 左のピークが北峰、中央が中峰、右端のピークが南峰です。 帰りに北峰にも立寄ってこようと思います。
さて、今日のお目当ての一つである水舟の池へ行くため、いったん西峰から下ります。
〔西峰 発=10:40〕
水舟の池分岐
西岳から下った鞍部で水舟の池への案内図を発見。
ここに示されたルートで周回し、戻ってこようと思います。
途中から踏み跡が上明瞭になりますが、小尾根を下って行くと左下に池が見えてきました。
〔水舟の池分岐=10:45〕水舟の池
山頂部の一隅、標高950mほどのところにある神秘の池。
流れ込む川はありませんので、周囲の斜面から流れてくる雨水や雪解け水がたまった池なのでしょう。
水草が繁茂し、アカハライモリが泳いでいました。
ここで2人の登山者に出会いました。彼らも御在所岳方面からイブネ・クラシを経て 5時間、この水舟の池を目当てに登ってきたそうです。
〔水舟の池=10:55~11:30〕大峠
風も当たらない静かな水舟の池畔で昼食をとり、池を一周したのち大峠まで 登ってきました。
後ろに見える山は大峠の頭です。
〔大峠=11:40〕水舟の頭
さて、大峠から帰路に着くことにします。
まずは前方・北側にある水舟の頭へ登ります。
水舟の頭
距離も時間も短いですが、大峠から水舟の頭へは急登を強いられました。
若葉が萌える水舟の頭は眺望はありません。
このあと西峰を経て中峰手前の分岐から北峰へ行くことにします。
〔水舟の頭=11:45〕北峰
中峰手前の分岐を左にとり北峰へやってきました。
北峰を示す標識は見あたりませんが、多分ここが北峰でしょう。
〔西峰=12:00〕
〔北峰分岐=12:10〕
〔北峰 着=12:20〕北峰からの眺望
北峰山頂は展望がありませんが、その少し先へ行くと北側が開けていました。
遠くに霊仙山(左)と伊吹山(右奥)が望めました。
〔北峰 発=12:25〕東峰山頂
北峰からは中峰には行かず銚子ヶ口本峰を経て東峰まで戻ってきました。
東峰では3人の登山者が昼食中でした。
私もここで小休憩し、あとは下るだけです。
〔東峰=12:50~13:00〕杠葉尾登山口駐車場
東峰下の稜線分岐で最後の眺望を楽しみ、そのあと休憩なしで登山口まで下ってきました。
登山口東の駐車場では3台あったうち1台はすでに帰ったようです。
〔稜線分岐=13:05〕
〔尾根ルート分岐=13:45〕
〔登山口駐車場 着=14:25〕
この日はやや風が強かったものの、晴天に恵まれて銚子ヶ口に登り、水舟の池を訪ねてくることが できました。
歩行距離は約13km。銚子ヶ口本峰のほか、東峰、中峰、南峰、西峰、北峰と6つのピークを 踏んでくることができました。それに何といっても眺望がすばらしい山でした。 銚子ヶ口は、鈴鹿主脈の山々を北から南まで最南部の山を除いて一望にできる展望台の山だと思います。
また、私も最近知った水舟の池も癒しのスポットしていいと思います。 池畔で会った2人連れの方もネットをみてこの池があることを知り、5時間もかけてやってきたと いっていました。
奥深いところなので私も水舟の池まで4時間かかりましたが、行ってよかったと思います。
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