◆経ヶ岳(きょうがたけ):1,625m
保月山(ほづきやま):1,273m
杓子岳(しゃくしだけ):1,440m
中 岳(なかだけ):1,467m
◆所在地:福井県大野市・勝山市
◆山行日:2015年 7月11日(土)
◆メンバー:単独
〔登山コース〕
銚子ヶ口展望広場駐車場―(5分)→登山口―(30分)→アダムとイブの木―(20分) →保月山(休憩5分)―(15分)→牛岩―(25分)→ 杓子岳(休憩5分)―(20分)→中岳(休憩5分)―(15分)→切窓のコル―(40分)→ 経ヶ岳(休憩45分・三角点往復含む)―(25分)→切窓のコル―(15分)→中岳(休憩10分) ―(15分)→杓子岳―(10分)→牛岩―(20分)→保月山(休憩15分)―(35分)→登山口― (5分)→銚子ヶ口展望広場駐車場〔所要時間〕6時間20分(歩行時間=4時間55分、休憩=1時間25分) 詳細ルート地図はこちら 〔ヤマレコ・経ヶ岳〕
先日、山友の仁べえさんが行ってきて 『いい山だよ』 といっていた経ヶ岳へ 行くことにしました。
経ヶ岳という山ははあちこちにあります。聞くところでは福井県にも3つあるそうです。
今回登る山は大野市の六呂師地区から登る山で銚子ヶ口展望台広場から稜線上にある保月山、杓子岳、 中岳を越えて経ヶ岳を往復します。
たくさんの花が咲く山だそうです。距離は往復で7.5km程度とはいえアップダウンがあり急登も ある山だと仁べえさんから聞きました。それなりの覚悟をして行かなければなりません。
東海北陸道白鳥ICから国道158号線を西へ。荒島岳登山口のある勝原から5kmほど行った 『六呂師スキー場』 への案内標識がある交差点を右折して県道239号に入ります。 下唯野駅の西で踏切をわたり北方向へ3kmくらい行ったところのT字路を右折して県道26号へ。 T字路から約5km進んだところにある 『広域基幹林 道法恩寺線』 の標識に従って右折します。 舗装された林道を約6km行ったところが銚子ヶ口展望広場で10台くらいの駐車場があります。
結局、国道158号線から入って駐車場まで14km、30分くらいでした。
銚子ヶ口展望広場駐車場
銚子ヶ口展望広場駐車場の到着して驚きました。 まだ朝7時25分でしたがすでに先客車が7台きていたのです。
土曜日で久々の好天ということもあるのでしょうが人気の山でもあります。
〔銚子ヶ口展望広場駐車場 発=7:35〕展望広場からの眺め
銚子ヶ口展望広場からの眺めはパノラマです。
左端に荒島岳、中央に銀杏峰(げなんぽ)と部子山(へこさん)で、写真から外れてその 右に飯降山(いふりやま)が見えます。
そして広がる平地は大野の市街地です。
保月山・経ヶ岳の登山口
展望広場から200mほど西へ行ったところに保月山・経ヶ岳の登山口がありました。
いよいよ出発です。
〔登山口=7:40〕アダムとイブの木
最初から急登でした。
そして30分ほど登ったところに 『アダムとイブの木』 というのがありました。
2本の木の根元が合体し、上の方でも幹が抱き合っているような木です。
ブナとミズナラだとか。
〔アダムとイブの木=8:10〕保月山山頂(1,273m)
やがて保月山(ほづきやま)に着きました。
途中で私を追い越して行った方が休憩していました。
言葉を交わし保月山山頂での写真を1枚撮ってもらいました。
〔保月山山頂=8:30~8:35〕牛岩を巻く丸太階段
保月山からはいったん下って行きます。
15分くらい行くと岩場に出ました。左手にそそり立つ大岩を巻いて丸太階段が設置されて いました。
牛岩
通り過ぎて振り返ると巨岩が屹立しているのが見えました。これが牛岩です。
〔牛岩=8:50〕ササユリ
牛岩から杓子岳へ登って行くとあちこちにササユリが咲いているのを見つけました。
丸太階段もある坂道ですが清楚なササユリが目を楽しませ、いい香りが気持ちを和ませてくれました。
杓子岳山頂(1,440m)
杓子岳山頂まで登ってきました。
休憩されていた先ほどの方に再会し言葉ををかわします。
ここは中岳と経ヶ岳がよく見えるところですが、経ヶ岳の方にはガスが噴き上げてきていて いました。
〔杓子岳山頂=9:15~9:20〕ニッコウキスゲと中岳
杓子岳から次の中岳までは気持ちのいい稜線歩きになります。
道端にはササユリのほかにニッコウキスゲの黄色い花も現れました。
ササユリやニッコウキスゲといった大きくて派手やかな花は存在感も際立ちます。
中岳と経ヶ岳
中岳への稜線が伸び、その奥の右手にめざす経ヶ岳が見えます。
こうして見るとまだまだ先が長い。
中岳山頂(1,467m)
中岳の山頂までやってきました。
ここでは保月山や杓子岳で出会った男性には追いつくことができませんでした。
中岳は標識もないもない山頂でした。
〔中岳山頂=9:40~9:45〕ササユリと経ヶ岳
中岳を出発すると経ヶ岳にかかっていたガスがだいぶ晴れてきたようです。
経ヶ岳を背景に咲くササユリにしばし見とれました。
しかし、いったんここから切窓のコルといわれる鞍部まで下って登り返さなければなりません。
切窓のコル
中岳から標高差にして約80m下ってきました。
ここが池の大沢湿原への分岐にもなっている切窓のコルです。
ここからが今日一番の難所で経ヶ岳まで約240mを直登しなければなりません。
〔切窓のコル=10:00〕経ヶ岳への急坂を登るパーティ
経ヶ岳への登りは聞いていた以上にハードでした。
ところどころロープが設置してあります。そのロープを頼りに、笹の茎をつかんで登ります。
おまけに今はまだ梅雨さなか、登山道が急なうえにぬかるんでいて滑るのです。
この写真は中岳から下る途中でパーティが登っている様子を撮ったもので苦戦がうかがえます。
池の大沢湿原を見下ろす
あまりの急坂なので休み休み登りました。
この写真は休息ついでに池の大沢を見下ろして撮ったものです。 切窓のコルから東へ下ったところがこの池の大沢湿原です。
経ヶ岳山頂(1,625m)
歳はとりたくないですねえ、切窓のコルから40分かかってようやく経ヶ岳山頂にたどり着きました。
山頂には先客が10数人休憩していました。
その中に私を追い越して登って行った男性がいたので登頂記念の写真を撮ってもらいました。
〔経ヶ岳山頂 着=10:40〕白山と別山
かかっていた雲が少しとれて白山と別山が顔を出してくれました。
もっと晴れていればすっきりとした眺望が広がっていたことでしょうけど 今日のところはこれで精いっぱいという感じです。
白山(2,702m)
白山のズームアップ。残念ながら今一つです。
この日、高山市の猪臥山(いぶしやま)に山友の仁べえさんが行くといっていたので 電話してみました。
猪臥山の眺望は文句なしだそうで北アルプスの山々が手に取るように見えるそうです。
数10km離れているだけなのに様子は違うものですね。
別山(2,399m)
こちらは白山の南西側に位置する別山。
まずまずの姿を見ることができました。
白山・別山から右に連なる山並
白山・別山から右、すなわち南側に連なる山並です。
経ヶ岳の三角点
山頂から少し離れた薮の中にある三角点まで行ってきました。
山頂にいた方に聞いたところ50~60m北へ行ったところだそうです。
せっかくなので行ってみましたがすごい薮こぎを強いられました。実際には100mくらい 薮をこいだでしょうか、何とか三角点を発見できました。
三角点にもタッチしてきたので下山にかかります。
〔経ヶ岳山頂 発=11:25〕中岳・杓子岳の稜線
下りはじめると中岳から杓子岳への稜線が前方に見えていました。
こうして見ると平坦な感じですが、実際には切窓のコルまで大下りして登り返さなければ なりません。
中岳山頂
経ヶ岳から切窓のコルまでの下りも大変でした。何しろぬかるんでいて滑るのです。
尻もちをつきながらもロープをつかんで何とか下り中岳まで登り返すと たくさんの人たちが休憩していました。
しかし、私自身は頭がぼーっとしてきていました。ずっと炎天下で湿度が高く、気温もかなり 上がって熱中症的な状態だったのです。 あとで聞くと福井地方は33度にまで上がっていたそうです。
〔中岳山頂=12:05~12:15〕荒島岳と杓子岳への稜線
遠くに荒島岳が見えてきました。
しかしながら私はぼーっとした頭のまま歩を進めているだけでした。
経ヶ岳山頂から保月山の間は太陽をさえぎる木立が何もないのです。
杓子岳から振り返る経ヶ岳
ときどき立ち止まって水分補給をしながら炎天下を歩き、杓子岳まで戻ってきました。
振り返ると経ヶ岳が見え、景色のいいところです。
いい眺望を楽しむ余裕はなく早く木陰に入りたいと休憩せずに通り過ぎました。
〔杓子岳山頂=12:30〕保月山下のブナの木陰
牛岩を過ぎ、ようやく保月山まで下ってきました。
若者が2人休憩していましたが木陰がないので30mほど下ったブナの木の根元で休憩する ことにしました。
水分を補給し10分くらいうたたねしたら体調が回復したのは幸いでした。
休憩していた若者も熱中症気味だったそうで、水がなくなったというので余っていたペットボトルの水を 分けしてあげました。
〔保月山山頂=13:00~13:15〕
〔アダムとイブの木=13:30〕銚子ヶ口展望広場に戻る
若者2人から数分遅れで銚子ヶ口展望広場に戻ってきました。
駐車場をはみ出した多数の車が路肩駐車していました。
その若者からはお礼にということで 『そのまんまレモン』 というお菓子をいただいて しまいました。かえって心配を掛けてしまったようです。
〔銚子ヶ口展望広場=13:05〕
経ヶ岳は予想していた以上にきつい山でした。
休憩時間を含めて登りが3時間05分、帰りが2時間30分でした。 アップダウンがあり、最初の保月山への登りと最後の経ヶ岳への登りが想定以上の急登だったです。
それにしても蒸し暑い日で、私や若者以外にも途中で座り込んでいる熱中症気味の人を 見かけましたし、しんどい思いをした人が多かったのではないでしょうか。
私のあとから山頂を下りはじめた11人のパーティも経ヶ岳の急降下で苦戦しているのが見て取れましたし なかなかハードな山だと思います。
しかしながら、花いっぱいのいい山です。ササユリとニッコウキスゲがたくさん咲いていたのは 感動モノでした。そのほかにもヤマボウシ、ガマズミ、カラマツソウ、ニガナ、アザミ、 ニガイチゴ、トリアシショウマなど花の宝庫でした。
きつかったものの梅雨の晴れ間にいい思い出となる山へ行ってくることができました。 紹介してくれた山友の仁べえさんに感謝の山行でした。
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