◆八紘嶺(はっこうれい):1,918m
バラの段(ばらのだん):1,648m
◆所在地:静岡市葵区、山梨県身延町
◆山行日:2014年11月4日(火)
◆メンバー:仁べえさん、KOさん、Mota
〔登山コース〕
八紘嶺登山口駐車場―(25分)→八紘嶺・安倊峠分岐―(10分)→富士見台(休憩5分) ―(75分)→八紘嶺山頂(休憩60分)―(50分)→富士見台(休憩5分)―(10分)→ 八紘嶺・安倊峠分岐(休憩5分)―(25分)→新安倊峠―(10分)→安倊峠―(35分)→ バラの段山頂(休憩15分)―(20分)→安倊峠―(30分)→林道出合―(10分)→八紘嶺登山口駐車場〔所要時間〕
6時間30分(歩行時間=5時間00分、休憩=1時間30分)
安倊奥の山とか安倊東山稜の山といわれる山域には魅力的な山がたくさんあります。
これまでに青笹山、十枚山、大光山、山伏などには登りましたがまだ登ってない山もあります。 その中で山友さんたちも未踏だという八紘嶺とバラの段に登ろうと計画しました。
浜松市在住のKOさんとは三方原PAで合流し登山口がある静岡市葵区の梅ヶ島温泉 をめざします。
八紘嶺の尾根続きにある安倊峠付近にはオオイタヤメイゲツの群生地があり、 椊物群落保護林になっているそうです。その紅葉の見ごろではないかと期待して出かけました。
新静岡ICから県道29号を走り、梅ヶ島から林道を5kmほど上がった八紘嶺登山口の駐車場まで 行くことにしました。2山登る予定なので梅ヶ島からではなく中腹まで車で上ることにしたわけです。
八紘嶺登山口駐車場
到着した八紘嶺登山口駐車場は十数台止められる駐車場です。
『あれが八紘嶺かな?』と2人で指をさしていますが実は八紘嶺に続く稜線でした。
八紘嶺は見えている山のさらに左奥にあるようです。
〔八紘嶺登山口駐車場 発=8:50〕八紘嶺登山口
登山口は駐車場からも見えていて林道を100mほど先に行ったところにあります。
用意してきた登山届を出し、クマ鈴を鳴らして出発です。
いきなり急坂でした。
青空に映える紅葉
梅ヶ島温泉あたりは紅葉のまっ盛りでした。
しかし、1300mを超す登山口あたりから上は紅葉には少し遅かった感じです。 それでもわれわれのために残しておいてくれたのであろう吊残の紅葉がきれいでした。
八紘嶺・安倊峠分岐
出発して25分ほどで 《八紘嶺・安倊峠分岐》 の指導標があるところまで登ってきました。
あとでバラの段へ行くときは、ここまで戻って右へ行きますが、今は左への道をとり八紘嶺をめざします。
〔八紘嶺・安倊峠分岐=9:15〕富士見台
分岐からさらに登り、稜線に出たところが富士見台といわれるところです。
今日も富士山が見たいと思って登ってきました。
東側がガレ落ちているのでロープが張ってあります。
〔富士見台 着=9:25〕
富士見台から見た富士山
いい天気の日を選んできたかいがあって、スカッとした朝の富士山が待っていてくれました。
雪をかぶっているのは、まだ山頂部分だけのようです。
毛無山(1,964m)遠望
富士山の左に見えるのが毛無山で、下に見えるのは身延の町だと思います。
毛無山については以前登ったことがあるという同行のKOさんはきつい山だったといっていました。 でも一度挑戦してみたいなあと思っています。
七面山続く山並
身延の町の西側に当たりますが、八紘嶺から北に延びる山並がこの写真です。
七面山へ続く山並ですが七面山はこの奥にあるため見えないようです。
〔富士見台 発=9:30〕フィックスロープのある急な道
仁べえさんは稜線まで上がれば楽になるかなあと思ったそうですが、どっこいそうはさせて くれませんでした。
八紘嶺は富士見台からまだ標高差で350mくらいあるのです。
ザレ場
フィックスロープの設置された岩の段差をよじ登り、写真のようなザレ場を越えていかなくては なりません。
急登
急坂もしばしば現れます。
この山坂を登り、さらに八紘沢ノ頭という1881mのピークを越えていかなければ なりませんでした。
山頂への笹原の道を登る
八紘沢ノ頭を越えていったん鞍部に下ったあと、ようやく八紘嶺への笹の道に出ました。
笹原から西側の眺望
笹の道を登って行くと左側に山々が目に入ります。
八紘嶺から尾根続きにある大谷嶺とハチビツ山の間から山伏が見えていました。
八紘嶺登頂(1,918m)
登り始めて2時間弱で八紘嶺の山頂に到着しました。
思っていたより順調に登ってくることができたようです。
風もない穏やかな山頂で昼食をとります。その上KOさんが自宅でとれたといって持ってきてくれた 甘い柿をたくさん食べさせてもったりしていたため、予定よりオーバーして時間をすごしてしまいました。
〔八紘嶺 着=10:45〕
〔八紘嶺 発=11:45〕
安倊東山稜の眺望
もう一つの山・バラの段へ行くため元きた道を戻ります。
山頂下の笹原までくると安倊東山稜の山並が正面に見えていました。
手前にあるピークは登ってくるときにも越えてきた八紘沢ノ頭で、その右の最も高い山が 十枚山です。
十枚山の左手前は大光山、右奥へは青笹山、真富士山、竜爪山と続く山並ですが確かな山座の同定は できません。
八紘嶺・安倊峠分岐
富士見台でもう一度富士山を眺めたあと 《八紘嶺・安倊峠分岐》 まで戻ってきました。
水分補給の5分間休憩をとります。そしてこの分岐を右にとって安倊峠へ向かいます。
〔富士見台=12:35~12:40〕
〔八紘嶺・安倊峠分岐=12:50~12:55〕新安倊峠
新安倊峠までやってきました。分岐から思っていたより時間がかかった感じがします。
われわれが出発した駐車場からさらに林道を利用すればこの新安倊峠まで車で上がってくることが できます。
登山者だけでなく、紅葉見物などの一般の人の車もきているようでした。
ここにはトイレもあります。
〔新安倊峠=13:20〕ゲート
バラの段へ行くには 《旧・安倊峠》 まで行く必要があります。
しばらく山梨県身延町へ通じる林道を行くことになりますが途中に締め切ったゲートがありました。 この先の林道は通行止めになっているようです。
安倊峠上
新安倊峠から10分ほど林道を歩いてくると 《この下・旧登山道安倊峠》 という指導標が ありました。
確かにこの下に峠が見えます。
安倊峠
安倊峠はその昔は静岡と山梨を結んだ峠の一つだったところです。
今はこの峠を歩いて越える人はほとんどいないでしょうけど、なかなか風情のある峠だと思います。
残念だったのはこのあたり一面に群生しているオオイタヤメイゲツの葉が散り果てていたことです。
『紅葉には遅かったか!!』
〔安倊峠=13:30〕急坂が続くバラの段への登山道
バラの段へは安倊峠から南に向かう登山道を登っていきます。
距離が短いから簡単だと思っていました。
ところがどっこい急坂が待っていたのです。家に帰って 『アルパインガイド 駿遠・伊豆の山』 を 見たら、はっきり 『急坂』 と書かれていました。
バラの段山頂への最後の急登
1山に登ってきたあとの2山目の急登はこたえます。
いくつもの急坂を登り、バラの段の山頂部が見えたと思ったら最後にもうひと登り必要でした。
バラの段山頂
ロープをつかんで何とか登り切りました。
この山頂からも富士山や毛無山などがよく見えます。
今日は一日富士山を見ながらの山歩きができました。
〔バラの段 着=14:05〕
〔バラの段 発=14:20〕安倊峠
急坂を下り安倊峠へ戻ります。
〔安倊峠=14:40〕安倊川源流
安倊峠から 《梅ヶ島へ》 という案内にしたがって沢筋を下ります。
峠から5~6分下ったところに 《安倊川の水源地》 という看板が立っていました。 水がわき出している安倊川の源流のようです。
サカサ川に沿って下る
この沢はサカサ川というそうで、源流から下って行くと水量も増えてきます。
途中から踏み跡がはっきりしないところも出てきて少し心配になりますが とにかく川に沿って下ります。
林道出合(安倊峠旧歩道入口)
やがて前方に林道のガードレールが見えてきたのでほっとしました。
最後はサカサ川の右岸にわたり、踏み跡がはっきりした道を行くと林道に出ます。
この案内板の表側には 《安倊峠 旧歩道入口》 と書かれていました。
林道に出たら左へ下って行きます。
〔林道出合=15:10〕登山口駐車場へ戻る
林道を歩くこと10分、登山口まで戻ってきました。
駐車場も前方に見えています。
〔登山口駐車場 着=15:20〕
1日中いいお天気に恵まれ八紘嶺とバラの段の2つの山に登ってくることができました。
日が長い時期ならガイドブック 『新・分県登山ガイド 静岡県の山』 に紹介されて いるように、梅ヶ島温泉の登山口から登るのもいいでしょう。 しかし、11月に入っていたこともあり中腹の八紘嶺登山口駐車場を利用して両山へ登ってきた計画は 正解だったと思います。
有吊なオオイタヤメイゲツの紅葉を見たいと思って行ったのですが、あいにく2週間くらい 遅かったようで残念でした。
それは仕方がないとして、もう一つの目当てである富士山を歩いている途中のあちこちで 見ることができてよかったと思います。
安倊奥の山、安倊東山稜のあちこちの山に登りましたが、まだいい山もありそうなので 調べたうえでこれからも登ってみたいと思っています。
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