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林道終点登山口
車泊していたのは7台ほどでした。
早朝3時半起床、4時半過ぎに出発しました。私より先に2人の方が出て行かれた後です。
薄暗い状態でしたがヘッデンはなくても大丈夫でした。
写真は前日に撮影したものです
〔林道終点登山口 発=4:35〕
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登山道
歩き始めてしばらくは遊歩道なので緩やかに登る道でした。
NHK・BSの 《空木岳》 を見ましたが、歩きやすい道だからと行って歩速を上げるとあとで
ばてるといっていたのでスローペースを意識して行きました。
やがて日が昇り、すがすがしい林の中を歩き、タカウチバの池山分岐からは遊歩道経由の道をとります。
〔鷹打場(タカウチバ)=5:05〕
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水場
登山口からゆっくり歩いて1時間15分、水場に着きました。
タカウチバから池山を越えてくるコースをとってもここで合流します。
おいしい水を飲ませてもらい最初の休憩をとりました。
水場から先は遊歩道経由と登山道経由に分かれますが登山道経由の道をとることにします。
〔水場 着=5:50〕
〔水場 発=6:00〕
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尻無
水場からは山道に変わります。
ゆっくりペースを保って歩き、1.7kmを35分で尻無(シリナシ)に着きました。
遊歩道経由の場合もこの尻無で合流します。
〔尻無(シリナシ)=6:35〕
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マセナギ
尻無からマセナギまではほんの10分の道のりでした。
ササをわけて左側(南)へ行ってみると大きくえぐられた崩壊地が見えました。
〔マセナギ=6:50〕
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大地獄・小地獄への入口
マセナギから歩いて35分。大地獄・小地獄の入口までやってきました。
昔この案内板が設置された当時はここから迷尾根まで約800mが急峻なヤセ尾根で転落事故
が多かったそうです。しかし、その後、鎖や橋などが整備されたので問題なく歩ける
ようになったと聞きました。
大地獄・小地獄は現在約500mの間だそうです。
〔大地獄・小地獄への入口=7:20〕
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大地獄の岩登り
案内板から少し行くとヤセ尾根になり岩場登りが始まります。
いよいよ地獄に入ってきたことになります。
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地獄の橋
昔の登山道はどうなっていたのでしょうか。
現在はしっかりした橋が架けられているので何の問題もなく通ることができます。
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小地獄の岩壁
はしごやステップが設置されているのでありがたいです。
このあたりからが小地獄だと思いますが岩の崖を登りながらトラバースして行きます。
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小地獄の鎖場
小地獄最後の鎖場です。
2本の鎖がとりつけられている6~7mの岩場を登って行くわけですが楽しい岩登りができます。
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迷尾根
小地獄の岩場を登りきった後は山腹をトラバースする道を少し歩くと迷尾根に出ます。
現在では迷うような場所ではありませんが、昔、尾根筋を登山道が通っていた時代には道迷いが多
かったのだそうです。
着実に尾根筋を歩いていた時代、よな沢ピーク(2415m)から降りてくると現在の標識地点から登山道は
90度左に折れていた。したがってこの曲がりを知らずに下ると道は ゆるい坂で、
しかも営林署の林班境の巡回道でもあったため、道標もない時代はよく迷い込んで小荒井沢に下りて
迷う登山者があった。
〔迷尾根 発=7:55〕
〔迷尾根 発=8:00〕
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山腹をトラバースする橋と階段
迷尾根で小休憩し先を急ぐことにします。
迷尾根から空木平分岐までは長い道のりでした。
まずは山腹をトラバースしながら設置された階段などを上ります。
そして尾根に出るまでさらに急登を強いられました。
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尾根の散歩道
尾根に上がると散歩道といわれるいい道になりますが途中で休憩をとることにしました。
このあたりを歩いていると前日に駒峰ヒュッテや木曽殿山荘に泊まった何人もの人たちが下りて
くるのに出会いました。
聞くと、山頂付近は朝のうちはガスっていたけどもう少ししたら晴れてくるでしょうとのこと。
これから登る勇気をもらいました。
〔尾根道途中休憩=8:45~8:50〕
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駒石・空木平分岐
結局、迷尾根からここ駒石・空木平分岐まで1時間15分かかってしまいました。
本当はこの先少し行ったところが展望もよく休憩最適地だと聞いていました。
しかし、結構疲れを覚えていたので座り込んでエネルギー補給休憩をとることにしました。
〔駒石・空木平分岐 着=9:15〕
〔駒石・空木平分岐 発=9:20〕
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空木岳と駒石
分岐からほんの少し歩くと森林限界を抜けます。
そしてどうでしょう、真っ青な空を背景に緑濃い空木岳と大岩が白く輝く駒石が
見えるではありませんか。 疲れが一気に吹っ飛ぶ思いでした。
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ズームアップで見た空木岳と駒峰ヒュッテ
山頂部をズームアップしてみました。
ごつごつした岩、そして右下の肩には駒峰ヒュッテが見えていました。
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熊沢岳方面の眺望
駒石の右手には空木岳から北へ連なる稜線が見えます。
残念ながら雲がかかっていて宝剣岳までは見通せませんが熊沢岳方面の山々がくっきり見えました。
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駒石へ登る
空木岳と駒石を眺めながらハイマツ帯の中の道を進みます。
そして赤いザックを背負った登山者が駒石をめざして登って行くのが見えました。
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間近に見る駒石
駒石まで登ってきました。将棋の駒を積み重ねたようなことから駒石と呼ばれるようになったそうです。
そばに人がいるなど対比するものがないので残念ですがこの駒石はとてつもなくでっかい大岩でした。
金峰山の五丈岩とまではいきませんが高さ8~10mはあるでしょう。
〔駒石 着= 9:55〕
〔駒石 発=10:00〕
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駒石から空木岳山頂を望む
空木岳の山頂を望みます。
かなり近づいてきましたがまだまだ登らなければなりません。
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石のオブジェ
空木岳は花崗岩の山なのであちこちに巨岩や奇岩が点在しています。
この岩も奇妙な形で立っています。
このあと駒峰(こまほう)ヒュッテのテラスで小休憩をして山頂をめざします。
〔駒峰ヒュッテ 休憩=10:40~10:45〕
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空木岳(2,864m)登頂
駒峰ヒュッテから山頂までは標高差で100mもありません。
しかしながら疲れてきていたので30歩登って休み、50歩行って息を整えながら山頂まで登って
きました。
その後だんだん雲が出てきていました。
〔空木岳山頂 着=10:55〕
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登ってきた駒石の稜線
山頂から見下ろした駒石の稜線です。ここを歩いてきたことになります。
すぐ下に見える小屋が駒峰ヒュッテで右下のカールが空木平です。空木平避難小屋も見えていました。
ただ、この方面以外の宝剣岳、南駒ヶ岳、そして北ア、南アや御嶽山などはすっかり雲隠れして
いたのが残念でした。
しばらく待ちましたがガスは晴れませんでした。
あきらめて居合わせた静岡の方と2人で花が見ごろの空木平コースを下ることにしました。
〔空木岳山頂 着=11:10〕
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空木平のお花畑から空木岳を振り返る
花がたくさん咲いているのは避難小屋の近辺でした。
また、避難小屋から少し登り返して駒石・空木平分岐までの道沿いにも花がいっぱいでした。
写真後方のピークが空木岳山頂部です。
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空木平避難小屋
空木平の避難小屋まで下りてきました。
避難小屋の周辺にはたくさんの花が咲いています。
〔空木岳避難小屋=11:55〕
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お花畑に咲く花
お花畑にはいろいろな花が咲いていました。
この写真のほか、イワツメクサ、アオノツガザクラ、トリアシショウマ、イワカガミ、
ナナカマドなどです。
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小地獄の鎖場を下る
花を楽しみ、避難小屋から少し登り返して駒石・空木平分岐まで戻ります。
小休憩して再び迷惑尾根から地獄への道を進みます。
ここが小地獄の始まりで鎖を頼りに巨岩の壁を下りて行きます。
〔駒石・空木平分岐=12:15~12:25〕
〔迷惑尾根 =13:10~13:15〕
〔小地獄鎖場=13:25〕
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登山口へ戻る
長い長い池山尾根を歩き、水場でもう一度小休憩をとってようやく登山口まで戻ってきました。
駐車場にいた他の人にも聞きましたが、異口同音に 『遠かったねえ、疲れたねえ』 ということでした。
〔水場休憩=14:35~14:45〕
〔林道終点登山口 着=15:30〕
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何はともあれ無事に中ア第2の高峰・空木岳をピストンしてくることができました。
往復16km、標高差1500mというのは歩きがいのあるコースです。
結局 登り=6時間20分、下り=4時間20分、山頂休憩も入れて往復10時間55分。
歩行時間は9時間40分でした。
計画した10時間15分という歩行時間はクリアした
もののコースタイムの9時間20分には及びませんでした。
それでもコースタイムを20分オーバーしただけなのでがんばって歩いたといえるでしょう。
私よりあとから出発した人たち3人に途中で抜かれました。以前だったら対抗心があったと
思いますが現在では自分のペースが大事と考えて山登りをするようにしています。
さて、雲がかかっていたため期待した眺望は十分とはいえませんでした。
それでも私が登った時は晴れ間が広がっていた時間帯だったので、美しい空木岳や駒石の姿を
しっかり見て楽しみ写真に収めてくることができました。
久々に山らしい山に登ることができたと喜んでいます。
Orange life