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 Orange life



ネパール 感動のヒマラヤ

2012.11.21〜11.25



ネパールの地図
 世界の屋根・エベレストを擁するヒマラヤは山好きにとってあこがれです。
かねてからそのネパールヒマラヤへ行きたいと思っていたのですが、友人に話をしたら一緒に行って もいいというので今回のネパール旅行が実現したのです。もちろん友人も山好きです。
本来ならヒマラヤトレッキングといきたいところです。しかし年齢のことを考えて一番楽に ヒマラヤの山々が見られる遊覧飛行のツアーを選びました。
乾季でヒマラヤを見るには最もいい季節だという11月下旬、関西空港から中国南方航空で 広州を経由してネパールへと向かいました。
今回の一行は23名のツアー客と若くて美人の女性添乗員さんです。


大トラブル発生
関空から広州でトランジットしてカトマンズに向かいました。 ところが2時間以上飛んだところでエンジントラブルが発生したというので 広州まで飛行機が引き返してしまったのです。
予定外の中国入国手続きをし航空会社が手配したホテルに入ったのが 現地時間の午前2時でした。
翌日改めて10時30分に仕立てられた飛行機で5時間かかってようやくネパールに 入ることができたのです。
1日近く日程が狂ったのでその後の観光が大変でした。 ただ、エベレスト遊覧飛行の予備日が設定されていたのは幸いでした。


≪カトマンズ Kathmandu≫

火葬場  カトマンズで出迎えてくれたのはビスタ・ディープ Mr.BISTA DEAP さんというガイドさんでした。 ディープさんはカトマンズの日本語学校を1番の成績で卒業されたそうです。

半日以上遅れた観光日程の組み替えにはご苦労をかけたようです。
乾季の町はほこりが舞い上がり、車やバイクの排気ガスと一緒になって淀んでいます。道路は 未舗装のところが多く穴ぼこだらけでした。
そんな中を初日の観光が始まりました。


≪パシュパティナート Pashupatinath≫

 パシュパティナートはネパール最大のヒンズー教寺院です。祀られているパシュパティは 獣の王だというシヴァ神の化身の一つだそうです。
寺院にはヒンズー教徒以外の人は入れませんが、ここではカルチャーショックを受けました。 寺院の手前には10基くらい野天の火葬場があり、いままさに火葬が行われているのです。 薪を遺体の下に敷いて火をつけるのです。その火葬の煙が立ち上り臭いとともに周囲を包み込んでいました。
火葬した遺灰はすぐ前にあるバクマティ川に流すのだそうです。 聖なる川といいますがごみも散乱して汚い川でした。
川をはさんでパシュパティナートの対岸には11の塔があるエッカイダス・ルドゥラがあります。
この塔は中を見通すことができ、その中に信仰の象徴である男根を表したというシヴァリンガがありました。
パシュパティナート エッカイダス・ルドゥラ
ヒンズー教徒以外は立ち入りが禁止されているパシュパティナートと、バクマティ川の対岸にある エッカイダス・ルドゥラ

≪ボダナート Boudhanath≫

次に行ったボダナートにもびっくりさせられました。
この仏教寺院にはネパール最大の仏塔・ストゥーパ Stupa がそびえていたのです。 直径36mの真っ白なドームの上に高さ43mの金色に輝く塔が建ち、世界を照らす仏陀の知恵の目が 描かれています。
台座部分に設置されたマニ車を回しながら時計回りに巡ります。
この周辺にはかつて交易が盛んだったころからチベット民族の人たちが暮らしていると聞きました。
ボダナートの巨大なストゥーパ チベット族の商店街
ボダナートの巨大なストゥーパと、それを取り巻くチベット民族の人たち商店街

≪スワヤンブナート Swayanbhnath≫

スワヤンブナートは西の丘の上にあります。
カトマンズ盆地にあるネパール最古の仏教寺院だそうで、ここも大きなストゥーパがあります。 丘の中腹の門があるところまでバスが登って行きますがその後は100段ほど階段を昇ります。
寺院もさることながら俗人の私にはカトマンズ盆地の眺めがいいところだという印象でした。
スワヤンブナートの巨大なストゥーパ カトマンズ盆地の夕暮れ
スワヤンブナートにもある金色に輝くストゥーパと、スワヤンブナートの高さ70mの丘の上 から望む夕焼けのカトマンズ盆地

≪ダルバール広場 Durbar Square≫

 ダルバールとはネパール語で宮廷だそうで、ダルバール広場は王宮前の広場ということになります。
ここには、縦400m×横500mほどの中に様々な装飾が施された寺院や宮殿が立ち並んでいます。
しかし、ここに着いた時にはすでに日が暮れてしまっていました。

カトマンズの名前となったカスタマンタブ寺院 Kasthamandapu、シヴァ寺院 Maju Dega、 クマリの館 Kumari Bahal、ハヌマン・ドカ Hanuman Dhoka(旧王宮)などを見て回りました。
ライトアップされているとはいえ日本のような明るい照明ではないので広場の全体像はわかりません でしたし、個々の建物もはっきりと見ることはできませんでした。
まあ、しいていえば暗い灯りの中で世界遺産を幻想的雰囲気で見られたので良しとしたいと思います。

このあとレストランでチベットなべ料理の夕食で2日目の観光は終了となりました。
限られた時間でカトマンズ市内の世界遺産など、予定をすべてこなすというしんどい1日でした。





≪エベレスト遊覧飛行≫

 3日目は早朝から忙しく、モーニングコール5時、朝食5時30分、ホテル出発6時でした。
空港に到着した早いグループからエベレスト遊覧飛行へ出発します。 われわれはエベレスト遊覧飛行のあと世界遺産バクタプルを観光して午後2時には飛行機でポカラへ 行かなければなりません。そのためできるだけ早くエベレスト飛行をする必要があるということです。
山は雲が湧きだす前の早朝の方がいいので早いのは歓迎です。
ヒマラヤ山脈はブータン、中国、インド、ネパール、パキスタン、アフガニスタンの6つの国にまたがり 2400kmにも及ぶといわれます。
受付待ち 遊覧飛行機
カトマンズ空港の外でセキュリティチェック受付を待つ長い列と、小型のプロペラ機だが性能がいい遊覧飛行機

空港に到着した時はすでに長い列が受付の前に並んでいました。われわれのあとにも 並ぶ人が増えてきていました。
早く来たにもかかわらず1時間以上待たされて遊覧飛行に飛び立ったのは8時でした。
飛行機は横3席×縦10席の30人乗りの小型機でした。 でも中央の列は使わず景色がよく見えるように窓側にだけ20人が座ります。
そして行きは左側窓の人が山側となりエベレストなどヒマラヤの山々がよく見え、帰りは 反対に右側の人がよく見えるということになるのです。
この飛行機は小型の双発プロペラ機ながらなかなか性能がいいようで離陸すると一気に 上昇して雲の上に出てしまいました。
この朝地上は薄曇りだったので山が見えるか心配していました。しかし、それは全くの杞憂で 上空に出ると真っ青な空と白く連なる山並が広がっていたのです。

山が近づいてくると女性の客室乗務員が各席を回りながら主な山を教えてくれます。
最初に目につく高い山はチョ・オユー Cho-oyu 8201m でした。
やがてヒマラヤの盟主、いや世界の盟主エベレスト Everest 8848m が姿を現わします。 ひときわ飛び出した三角形の右にはローツェ Lhotse 856m を従えているようです。
その先に少し離れて存在感を見せるのがマカルー Makalu 8463m です。 次々と現れる山を、配られた山名入りのパノラマ写真が載ったパンフレットと見比べながら 目に焼きつけ、写真に収めました。広角で撮ったりズームで撮ったり、うまく写っていることを 願いながら繰り返しカメラのシャッターを押しました。
以下にそれらの写真を掲載します。

ヒマラヤ エベレストなど8000mを越える4つの山を含むヒマラヤの山々がパノラマとなって広がっています

メルンツェ チョ・オユー
垂直に切れ落ちた稜線が刃物のようなメルンツェ(7181m)と、遠くからでも目につくチョ・オユー(8201m) 


エベレスト マカルー
ローツェを従えて屹立する世界の盟主エベレスト(8848m)と、切れ味鋭いノミの先端のようなマカルー(8463m)   


客室乗務員に聞いたところこの飛行機は高度7000mまで行くそうです。 その高さから世界の屋根を間近かに見られたという感動はたとえようもなく、忘れられないものに なりました。
往復1時間のフライトビューはあっという間の感じでした。
ネパールの人たちは普段ヒマラヤを見慣れているのでエベレストを見ても特にうれしいとも思わないそうです。
しかし、われわれにとっては世界最高峰のエベレストやその他の8000m級の山々を見ることは感動以外 の何ものでもありません。
ガイドのディープさんがいっていました。
『心から感動したというお客様の笑顔を見ることこそが、私たちにとっての感動です』と。




≪バクタプル Bhaktapur≫

 バクタプルは人口約8万人。カトマンズの東12km、カトマンズ盆地東端に位置する古代ネワール人の 都市だそうです。
エベレスト遊覧飛行のあと世界遺産の街・バクタプルを訪れました。


≪ダルバール広場 Durbar Square≫

ダルバール広場すなわち王宮前広場というのはカトマンズのもありましたし、明後日訪ねるパタンにも そしてここバクタプルにもあります。王朝時代からの中心地だということでしょう。

ダルバール広場 ゴールデンゲート
広々としたバクタプルのダルバール広場と、王宮の入口・ゴールデンゲート、右は55の窓がある宮殿



≪トウマディ広場 Taumadhi Square≫

次に古い町の中を歩きトウマディ広場に案内されました。
ここで目立っていたのは高さが30mあるという五重塔のニャタポラ寺院です。
その前の階段に下から上へ戦士、象、獅子、グリフィン、女神が並んでいます。 戦士より象、象より獅子というように順番に10倍の力があるのだそうです。
バイラヴナート寺院 ニャタポラ寺院
バイラヴナート寺院(左写真)と、五重塔のニャタポラ寺院


≪タチュパル広場 Tachupal Square≫

バクタプルの世界遺産が点在する地域には観光バスは入れないのでしょう、 移動は徒歩ということになります。
ニャタポラ寺院から古い市場を10分くらい歩くとタチュパル広場に出ます。
14世紀に造られたというバクタプルで最も古い広場だそうです。 広場を囲む街並みの多くは伝統的なネワール建築の建物で窓に美しい装飾が施されています。
昼食をとったピーコックレストランもそうした古い建物でした。2階のオープンスペースで 食べたチキンのグリルと焼きそば誠に美味でした。
ビムセン寺院 ダッタトラヤ寺院
タチュパル広場とビムセン寺院(左写真)と、ダッタトラヤ寺院

ピーコックレストラン チキンのグリルと焼きそば
本日の昼食はタチュパル広場に面したピーコックレストラン(左写真)と、おいしかったチキンのグリルと焼きそばの昼食


   価値ある古い建築物でそのままに商売をしている   

昼食後は古い町並を散策しながらバスへ戻り、カトマンズ空港からポカラへと向かいます。 ところがその飛行機が1時間も遅れたためポカラでの観光に影響が出てしまうのでした。



≪ポカラ Pokhara≫

ポカラ空港  ポカラはカトマンズから西北西へ約120kmくらいのところにあります。 観光旅行の場合は一般的にこの程度の距離ならバスでの移動になります。
しかし、ネパールの道路事情は悪く、未舗装そしてでこぼこ道が続くので6〜8時間 かかってしまうそうです。そのため国内線の飛行機利用の方が便利ということになります。
ところがその飛行機が1時間も遅れたのです。

ポカラではサランコットの丘へ夕日観賞に行きます。 繁華街、そしてオールドバザールがあったところを通ってバスで向かいます。
ガイドのディープさんの話では、ポカラはネパール人にとってあこがれの土地だそうです。 新婚旅行先もポカラが人気なのだとか。
カトマンズはレンガ造りの家がほとんどですがポカラはお金持ちが多く石造りの家が多い のだそうです。 街自体もあの汚いカトマンズに比べればきれいだと思います。 しかし、写真のように露天で商品を並べて売っている光景は同じでした。
露天商 オールドバザール
いたるところで露天商売が行われている(左写真)と、今は商売をしていないオールドバザールの古い建物


≪サランコットの丘 Sarankot≫

バスは一路サランコットの丘への坂道を登ります。 一車線きりの日本でいえば林道程度の道ですが有料道路なのだそうです。
飛行機が遅れたため時間が押しています。本来ならミニハイキングで 丘のてっぺんまで登る予定でしたが夕暮れが迫ってきたので、その途中にあって 丘のてっぺんとほぼ変わらない眺望が得られるという展望台まで行くことになりました。
なんとか日が暮れる前に展望台にたどり着きました。 しかし、この日は晴れているものの山の方に薄雲がかかっています。 天気が良ければ夕日に染まるアンナプルナ・ヒマ−ルが眼前に広がる光景が見られるはずですが その望みは絶たれてしまいました。
登ってくる途中でポカラの田園風景が楽しめたことが救いということでしょう。

ホテルへの道すがらセティ・ガンダキ Seti Gandaki というところへ立ち寄りました。 ヒマラヤから流れ下ったセティ川が地表から50mもの深さの極めて狭い峡谷を流れている ところで水深は20mもあるそうです。
しかし、もうこの時は真っ暗になっていてよく見えませんでした。 飛行機が遅れたわけなのでやむを得ないことでしょう。

ハードな観光がやっと終わり宿泊先のホテル Pokhara Grande に向かいました。






≪フェワ湖クルーズ Phewa Lake≫

 4日目。アンナプルナ遊覧飛行の前にフェア湖クルーズに行くことになりました。 本当は昨日の予定に入っていたのが時間がなくて今朝に延びたということです。
フェワ湖はポカラの西側にある大きな湖です。 行ってみて驚きました。実にたくさんの現地の人たちが来ていてまさに沖の島へ向けて ボートが漕ぎだされようとしているときだったのです。
数百メートル先の湖上に小島がありバラヒ寺院というお寺が建っているのです。 敬虔な信者たちが早朝にその寺院へお参りに行くところだったのです。

地元の人たちの寺院へのお参りには1艘に20人くらいの乗ることもあるそうです。 しかし、われわれ観光客は4人から6人のグループに分かれ、救命胴衣を着けてのクルージングという ことになります。
観光クルーズの場合は小島には上がらず島のまわりをぐるっと一周してくるものでした。 よく晴れていればフェワ湖からアンナプルナやマチャプチャレなどの山々が大きく見えるとのことでした。 だが、あいにく山の方は雲がかかっていたため、その隙間からアンナプルナ・サウスやマチャプチャレの 頭が少し見えただけでした。

小島に向けて漕ぎだす地元の人たち フェワ湖クルーズ
夜が明けきらないうちに小島へ向けてこぎ出す地元の人たち(左写真)と、われわれ観光客のフェワ湖クルーズ


パタレ・チャンゴ ≪パタレ・チャンゴ Patale chhango≫

遊覧飛行に行く前にもう1ヵ所立ち寄るところがありました。パタレ・チャンゴという滝です。
フェワ湖からの川の水が地中に吸い込まれ、岩壁の大きな穴から滝となって流れ落ちるのだそうです。
昔、スイス人のDeviという女性がここに落ちて亡くなったということから Devi's Fall とも 呼ばれるそうです。
渇水期には水は来ないそうですが、この時はとうとうと流れ落ちていました。



≪アンナプルナ遊覧飛行≫

いよいよもう一つのハイライト アンナプルナ遊覧飛行です。 フェワ湖からアンナプルナは見られませんでしたので遊覧飛行の方に期待が高まります。
昨日のエベレスト飛行でも上空は晴れていたので多分大丈夫だろうと確信を持って搭乗しました。
フライト時間はエベレストの時の半分の30分でした。 アプローチの距離が短いからでしょう。結果は期待した通りのフライトビューで大満足でした。
感動の写真を以下に掲載します。

アンナプルナ 地上からは見られなかったアンナプルナヒマラヤが連なって見えました

マヤプチャレ アンナプルナ
マッターホルンよりも高いマチャプチャレ(6997m)と、アンナプルナU(7939m)とマチャプチャレ(6997m) 


アンナプルナW・Uとラムジュンヒマール アンナプルナW・U
アンナプルナW(7525m)・U(7939m)・ラムジュンヒマール(6986m)と、アンナプルナW(7525m)・アンナプルナU(7939m)   


わずか30分でしたが迫ってくるようなアンナプルナヒマールの姿に感動しました。
この後は最後の観光となる世界遺産パタンへ行くことになります。
ここで遊覧飛行から帰ってきたわれわれの飛行機がそのままカトマンズへの 国内線として飛ぶことになったのはラッキーなことでした。



≪パタン Patan≫

パタンはカトマンズ盆地で一番古い町で人口は約19万人。 カトマンズから近いところにあり、ポカラなどと並ぶ大都市の一つだそうです。
これまでカトマンズ、バクタブルの世界遺産を見てきました。ここパタンも王宮やヒンズー教・仏教の お寺など同じような遺産がたくさんあるところです。
やや食傷気味になってきていましたが、私はパタンが最も世界遺産としてふさわしいように感じました。




ダルバール広場
≪ダルバール広場 Durbar Square≫

ここダルバール広場は直線の道路をはさんでその両側に旧王宮やいくつもの寺院が並び なかなか壮観です。
写真の左手前の寺院はクルシュナ寺院でネパールでは珍しい石造りの寺院だそうです。
通りに沿って左側に6つの寺院が並び、右側は旧王宮の建物が並びます。
これらの寺院や王宮には堅いサラソウジュの木に微細な彫刻が施された装飾があります。 これはカトマンズやバクタブルでも同様です。 そうした美術遺産に興味がある人は興味をひかれるのではないでしょうか。

通りには観光客はもとより地元の信仰深い人たちであふれ、ジャガナラヤン寺院には お参りする女性が列を作っていました。

お参りの女性たち 水道
ジャガナラヤン寺院にお参りするため並ぶ女性たちと、大人も子どもも体を洗っている水道施設 



≪ゴールデンテンプル Golden Temple≫

ダルバール広場からほど近いところにありせまい入口をはいると精密なレリーフが施された 門があります。
創建は12世紀といわれるこの寺院は文字通り金箔で装飾された仏教寺院でした。
門 ゴールデンテンプル
精密なレリーフが施された門 (左写真)と、金閣寺のように金箔で装飾された寺院 



≪マハボーダ寺院 Mahabouddha Temple≫

最終日の観光は時間的に余裕があったのでゆっくりと歩いて回りました。
そしてパタン最後の見学先は16世紀に建てられたというマハボーダ寺院です。 ここもせまい路地のようなところを入ったところにありました。
あとから周囲を商店などの建物で囲まれてしまったのでしょうか、その狭い空間に高さ30mもあるという 塔が建っているのです。 その塔には9000体ともいわれる仏像が精密に彫られているのでした。
そして塔の横に興味深いお釈迦様生誕の像がありました。 お釈迦様は生まれた途端7歩歩まれたというのでそれをこの像に現わしているそうです。
仏塔 釈迦像
30mもあるという細密な仏像が施された仏塔(左写真)と、生まれた途端7歩歩かれたお釈迦様の像。足跡がつけられている
           

 ネパールの旅は世界遺産パタンの観光で終了です。 夕食に民族舞踊ショーを観ながらネパール料理を味わった後深夜便で帰途に着きました。 行きとは違って順調に日本まで戻ってくることができました。



≪旅の総括と雑感≫

 今回の旅行では飛行機が途中で引き返すというハプニングで驚かされました。 こんなケースは初めての経験でした。
そんな中、添乗員さんは冷静に対処してくれましたし、 現地のガイドさんも上手に日程をやりくりしていただき心から感謝するものです。

今回の『2つのヒマラヤ遊覧飛行とネパール周遊5日間』というツアーを選択したことは正解だったと 思っています。
想像していたよりも、お世辞にもきれいな国とはいえないネパールでした。 そんなネパールでしたので、私の誘いに乗って一緒に行ってくれた友人にはすまないことをしたのでは ないかという思いがあります。
しかし、私にとってはエベレストやアンナプルナなど世界の名峰を直接間近かに見ることができ こんなうれしいことはありませんでした。
ゴミ
一方、カトマンズをはじめ王宮や寺院は大体似たようなものなのでちょっと食傷気味に感じました。 その中ではパタンのダルバール広場はこの国を代表する世界遺産スポットだったと思います。 ここを観れば後は事足れりだと私は思いました。
ネパールはヒマラヤを観ることができてこその観光地だと思います。 トレッキングで山を歩くツアーは格別だと思いますが、一般の観光ツアーの場合は 地球の最高峰エべレストなどの山々を観ることができれば十分です。
日程的・日数的にもっとゆとりのあるツアーもありますが、それほど観光するところはないと思います。

野良牛 街中に散乱するゴミ(写真右上)、車やバイクが巻きあげるほこりには閉口しました。 野良犬、野良牛(写真右下)、野良ニワトリもいっぱいいます。
まだまだ国が貧しいのでいたしかたない面もあるでしょうが、観光と農業の国ですから住民の意識改革で きれいな街づくりが必要ではないかと思います。

ここ数年、秘境を求めてペルー、カンボジア、ベトナム、そして今回のネパールと まだ発展途上あるいはこれからという国を旅行しています。 その中でカンボジアも貧しい国でしたがネパールはそれ以上に貧しい国のように思われました。
帰ってから調べてみると、国民1人当たりのGDP(2011年)は、ペルーが5,904ドル、 ベトナムが1,374ドル、カンボジアが853ドルに対してネパールは622ドルと さらに低かったのです。ちなみに日本は45,870ドルです。
成長のためには先進国からのさらなる援助も必要でしょう。
ネパールに対しては日本が一番の援助国だそうでネパールの人たちはわれわれ旅行者に対しても とても親切に接してくれました。
これからの発展を期待したいものです。


◆食べ物
ダルバート 私は食べられますが、あのぱさぱさしたお米は日本人の口にはおいしいとはいえません。
しかし、ネパール料理の定番である『ダルバート』はまずまずでした。
豆を使ったスープとご飯、それにいくつかのおかずがセットになっていいます。ご飯にスープをかけて 食べるとぱさぱさのご飯もおいしく食べることができるのです。



◆ビール

いつも旅行に行ってその土地のビールを飲むのが楽しみです。 今回は3種類のビールを飲みました。
最初に飲んだ GORKAHA(ゴルカ)ビールは軽い感じでおいしいビールでした。 ネパールで広く飲まれているものだそうです。
次は SUN MIGUEL(サンミゲル)でこれは日本のビールと似ている感じを受けました。 フィリピンの会社と提携してつくっているようです。
最も一般的で有名なネパールのビールといえば EVEREST(エベレスト)ビールでしょう。
このビールはコクがあっておいしいビールです。雪のエベレストを登る山男がラベルになっています。
ゴルカ サンミゲル エベレスト
GORKAHAビール(左)、SUN MIGUELビール(中)、EVERESTビール(右)

◆交通事情

車も人も左側通行ですが、道路が整備されていないところに根本的な問題があります。
舗装された道路は少なく、信号は1つだけしか見ませんでした。しかし点いていませんでした。 距離にして13kmのカトマンズの主要道路を日本の援助でつくったそうですが、痛んでいるし すごく渋滞していました。
例えば、カトマンズからポカラまでは120km程度だと思いますが道路がデコボコだそうで 車で行くと6〜8時間かかると聞きました。 そのためわれわれ観光客の移動も国内線の飛行機ということになります。
空路なら30分です。
オート三輪のタクシー ボロ車
オート三輪のタクシー(左写真)と、壊れて動かなくなるまで乗るという車

バイクはベトナムほどではありませんがたくさん走っています。車も多いですがいい車は少なく ドアも閉まらないようなぼろぼろの車がたくさん走っています。
ネパールでは車は全く動かなくなるまで乗るそうです。
渋滞も激しく、速く走れないので大きな事故は起きないとガイドのディープさんはいっていました。


◆街のようす

治安は悪くないようです。スリなどに気をつけて歩いていましたが、人ごみでもそれほど不安は 感じませんでした。
最近大型のスーパーが初めてカトマンズにできたそうです。 われわれもそこへ立ち寄りましたが、1階が食料品、2階は衣料品というように日本のスーパーと 変わらないようです。
ポカラの街角 カトマンズの繁華街 露店
ポカラの街角(左)、カトマンズの繁華街(中)、野菜を売る露店(右)

そのほか食品スーパーも何軒かあるようですが、衣料品も食料品もその他もろもろの品は 通りに面した小さな店で売っています。夜は3〜4坪の店に裸電球(電球型蛍光灯)1つの 暗い中で商売をしていますし、露店などでは暗い中で品物を売っていました。
売っている野菜は日本ならとても市場に出せないようなものばかりです。 ガイドさんに聞くとそれでも結構売れるのだそうです。




行 程

 〔1日目〕関西空港→広州→カトマンズへの途中で引き返す→広州(泊)
 〔2日目〕広州→カトマンズ・市内観光(泊)
 〔3日目〕エベレスト遊覧飛行→古都バクタプル観光→ポカラ・ポカラ観光(泊)
 〔4日目〕アンナプルナ遊覧飛行→カトマンズ→古都パタン観光→広州
 〔5日目〕広州―(機中泊)→関西空港



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