(3)ビオトープ

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 ビオトープと言う言葉を良く耳にするようになりましたね。 10年くらい前まではサンクチュアリという言葉の方が良く聞かれたのではないかと思います。 サンクチュアリは聖地、聖域という意味だったと思います。 そこで、生き物達の聖域と言う意味でサンクチュアリと言う言葉が使われるようになったようです。

補足
 サンクチュアリは、「聖域」(英語の sanctuary)の意味から転じて、 日本では主に自然保護区の意味で使われています。 その主なものに、野鳥保護区と同様に日本野鳥の会が買い取り保全している地区があります。 専ら自然環境の保全を目的としている野鳥保護区とは異なり、 自然観察路や活動拠点となるネイチャーセンターなどが設けられており、 自然公園として機能している特徴があります。 1981年に開設された北海道ウトナイ湖サンクチュアリが始まりで、 同会が募集する寄付金等を原資として運営されている直営施設と、 地方自治体などが保全している地区を委託されて運営される施設があり、 2005年時点で日本全国に 12箇所のサンクチュアリが保全・運営されているそうです。

 ビオトープ(biotope、biotop)はドイツで生まれた言葉です。 『ビオ(BIO)』は命、『トープ(TOPE、TOP)』は場所をあらわすギリシャ語で、 この二つを組み合わせた造語です。 『野生生物のためのすみか、生息空間』と言う意味です。 最近では、生息場所の確保を目的の一つとして作られた公園や緑地もビオトープと呼ばれています。

   ビオトープと言うと池や水辺のイメージが強いですが、必ず水辺が必要と言う訳ではありません。 林や草原、大小の石がごろごろした所でも、 そこに住む生き物にとっては大切な生活空間=ビオトープなのです。 ただ、水があったほうが、より多くの生き物が暮らすことが出来るので、 ビオトープを作る時は水辺を作ることが多いようです。
 
                    2007/ 1/06