原新監督へのエール (2001.10.4)         戻る

  ・9月28日(金)の「長嶋監督退任・原新監督就任」のニュースは衝撃的であった。長嶋時代に区切りを付けて新しい若い世代
  へ継承する、という世代交代。一つの時代が終わってしまった感じだ。良きにしろ悪きにしろ長嶋監督は魅力的な人物では
  あった。彼が嬉しそうに話をすると、こちらも嬉しくなってしまったものだ。1993年にJリーグが発足し、相撲も若貴ブームで
  野球人気に蔭りがみえ始めた時に長嶋監督が復帰してプロ野球を大いに盛り立て、人気を取り戻したかにみえた。しかし、
  今、イチロー・野茂・佐々木を筆頭に優秀なプレイヤーはメジャー・リーグに活躍の場を求めるようになった。彼らが大いに
  活躍する姿に刺激を受け、今後も石井(ヤ)・中村(近)・松井(西)・松井(巨)等、どんどん流出していくだろう。このままでは
  日本プロ野球はメジャーの予備軍になりかねない。巨人戦の視聴率も著しく停滞した2001年・・・そんな逆風の中、原辰徳が
  巨人監督に就任・・・。
 ・原新監督の選手時代、私は先にも触れたが熱烈なファンであった。本当に純粋で真摯な人柄で好感を持っている。彼の選手
  時代は最初から最後まで偉大なる長嶋・王の幻影との戦い。4番打者として申し分ない成績を残そうが、勝利打点をたくさん
  上げても「チャンスに弱い」「長嶋だったら打ってくれていた」「何で王のようにアーチを量産できないんだ」と罵倒の連続。
  確かに無茶苦茶凄い事(現在の松井のように)はないかもしれないが、私は、いつも嘲笑の記事・言葉を耳にすると「原は原
  なんだ。あまりに偉大な先人と比べて一緒にしようとするのは間違いだ。それに他の球団の日本人打者で何年も安定的に数
  字を残している4番打者がどれだけいると思っているんだ!」と思った。その原がNHK解説者・巨人のコーチを経て、監督とし
  て采配をふるう事になる。ヘッドコーチ時代も彼を嘲笑する記事・声を、よく耳にするだけに正直不安も感じる。
  巨人の監督、ましてや長嶋の後となれば何かと比較され物凄いプレッシャーとの戦いであろう。早くも週刊Aでは「長嶋退任の
  憂鬱。原体制での内部紛争勃発。早くもささやかれる原の次・・・」とか「清原。原の目の前で森監督と密談」という心ない記事
  が書かれている。これから、そんな事(選手時代以上に猛烈にバッシングされる)ばかりであろう。
  でも、そんな戦いに付き合っていけるのは、やはり巨人生え抜きのスター:原しかいないと思う。

  どうか原監督。環境的にも逆風の中での船出だが、長嶋・王にとらわれない独自の色を前面に出して頑張ってほしい。
  選手時代は長嶋・王に数字的に及ばなかったが、まぎれもなく(私にとっては)80年代以降の巨人最高のスターであったし、
  21世紀は彼らをしのぐ監督になる気概でのぞんで欲しい。そしてプロ野球を夢ある魅力的なものにしていってほしい。
  懐を温かくして、長い目で見守っていきたいと思っている。2002年の戦いぶりを楽しみにしている。

 <現時点で原監督にお願いしたい事>
  ・清水はレフトでフル出場させるべき。・上原と二岡を鍛え直してほしい。・清原は無理に慰留しなくても良いのでは。
  ・高卒で斎藤・槙原・桑田のように長持ちする柱の投手を発掘・育成してほしい。