ノンフィクション(スポーツ)
作者:山際淳司
「スローカーブをもう一球」角川文庫
・サタデースポーツのキャスターをやっていた故・山際淳司のノンフィクション作品は非常に好きである。その中でも「江夏の
21球」「八月のカクテル光線」等、素晴らしい短編8作品が入った本作品は傑作。
作者:近藤唯之
「プロ野球 トレード光と陰」新潮文庫
・作者は元新聞記者でプロ野球を語った作品が数多くあり、彼の著書はほとんど愛読している。本作品は人生の一大転機で
あるトレードによってチームを移った選手達の演じる光と陰のドラマを描いた作品。
作者:浜田昭八
「監督たちの戦い」「ベンチ裏の人間学」日本経済新聞社(文庫−日経ビジネス人文庫−あり)
・プロ野球の監督は大変な稼業である。野村・森・王・長嶋・星野等の何人かの監督の喜びと苦しい戦いにスポットを当てた
ドラマ。ビジネス書としても有益。
作者:ロバート・ホワイティング
「和をもって日本となす」角川書店(文庫あり)
・今は日本の有能な野球選手は大リーグに挑む時代になってきた。この本は、かって日本に在籍したヤクルトのホーナー等
を始め、日本で野球を行うにあたって米国人が感じる文化摩擦・考えのギャップ等を鋭く描いた作品。
作者:織田淳太郎
「巨人軍に葬られた男たち」新潮OH!文庫
・球界の盟主には光と影がある。その「影」に焦点を当てた2作品。あるドラフト一位投手の悲劇を巨人軍の冷たさ・厳しさを
織り込んで描いた「あるドラフト一位投手の死」は強烈にインパクトのある短編。「スーパースターの涙」は王貞治が巨人監
督を解任された時の模様を描いた作品。この話が本当に真実であるならば、長嶋監督の後任に名前が幾ら浮上しようが、
王監督の巨人復帰はあり得ないと思った。
作者:赤坂英一
「バントの神様;川相昌弘と巨人軍の物語」講談社
・2002年に500犠打を達成した川相。この記録は非常に偉大な記録だと思う。日刊ゲンダイの記者が綴る川相を主役とした
偉大なるミスターとの不条理劇、原・元木・清原・一茂等の人間模様。これを読むと長嶋崇拝派も首をかしげるのでないか?
「原辰徳の光と闇 ジャイアンツ愛」講談社
・原辰徳監督は選手時代(入団時)からの大ファン。原監督である限り、巨人を応援し続けるつもりだ。この本は原監督の現
在に至るまでの経緯が上手く描かれており、興味深く楽しめた。2002年の就任時は全て順風だったが、2003年は苦戦を
強いられ辞任となってしまった。いつかまた復帰してくれるのを願う・・・
作者:一志治夫
「たったひとりのワールドカップ−三浦知良1700日の闘い−」幻冬舎文庫
・私と同じ1966年生まれのスポーツ界の第一人者は三浦知良でしょう。そのカズが前回のワールドカップで最終予選突破後、
突然代表落ちとなった。凄く物議をかもし、話題になったが、同世代だけに何ともいえない気分になったことを覚えている。
そんな激動の日々のカズの心境を綴り、彼にとってのサッカーとは何かを明らかにした作品。
作者:井田真木子
「プロレス少女伝説」文春文庫
・プロレスは全然見ないが、長与千種、神取しのぶ等の足跡をたどり、女子プロレスの文化を通して「日本」を見つめ直す、と
いう、なかなか楽しめる作品。