福山すすむは、1915年新潟県五泉市に生まれました。父親の勤務に伴い3才で台湾へ渡り、台北第二師範を卒業。この頃、垣内松三著「形象と理会」に出会ったことが、後に彼の芸術観の大きな礎となりました。 終戦により帰国し愛知県安城市に住いを定め、1945年〜51年は日展に出品し光風会に所属。しかし彼はかねてから、芸術は自分の中にあると考えており、造形活動の本質は「形式(形)と内容(象)の一致」にあるとして、1953年全国組織の形象派美術協会を創立するに至りました。 以後全国各地で形象論を説く傍ら、コンテの製造に着手してデッサンによる形象研究を進め、またテムペラと油彩のミックス画法の必要性からオリジナル溶剤の研究開発に取り組むなど、理論と実賎の両面でリーダーシップを取り続けたのでした。 "形象はスタイルを問わない''を証明するかの如く、彼の作風は抽象・写実・具象・非具象と自在で、また晩年には少年期を過ごしたタイヤル族の山地にちなんだ題材で、作者の内面がほとばしり出るような筆致の作品が出現しています。 1987年に没するまで、彼の生涯は「形象」と共にありました。このホームページでは、1999年に発刊された「形象福山すすむ作品集」の作品から、主要作品の一部を掲載し、福山芸術の一端をご紹介します。 |
○福山すすむの画歴(軌跡)はここをクリック。 |
○福山すすむの言葉はここをクリック。 |
○福山すすむからのメッセージ(斎藤卓志著)はここをクリック |
自画像 油彩 P8 1946 | 仔猫 テムペラ/プラスター F4 1959 |
堀川 油彩 1958 | 四阪島 油彩 F10 1966 |
名瀬の港 水彩 1967 | 横顔 油彩 F6 1973 |
ウイニペッグの夕日 F60 1973 | ボストンの教会 油彩 F4 1973 |
冬天下午 油彩 F8 1977 | 花とりどり 油彩 F10 1977 |
パリー 水彩 ペン 年代不詳 | 有機化学 油彩・テムペラ F50 1979 |
ケムブリッジ 油彩 F6 1980 | バラ 油彩 F6 1980 |
渚 油彩 F20 1980 | 凪 水彩 1982 |
晩秋 油彩 F6 1983-84 | 太陽征伐 テムペラ F120 1982 |
五月節句幟 油彩・カルトン 1985 | 足柄 油彩・カルトン 1985 |
山地の娘 油彩 F20 1987 | 哲学者・渡辺節治先生 油彩 F12 1987 |
月に兎 油彩・カルトン 1987 |
村櫛にて | スケッチ展打ち上げパーティにて 1980年頃 |
〜福山すすむは、画家であり、教育者であり、音楽家であった。
哲学者であり、発明家であり、演出家でした。厳しさがあり、やさしさがあり、ユーモアたっぷりでした。
己を見つめ、多くの人々と通じ合い、いつも"場"を考える人でした。
その多彩な能力が、絵画の上にも充分現れています。
抽象、具象、写実、非具象と"形象"を求め続けた作者の足跡の一端が、ここにあります。〜 (形象派美術協会会員 角谷薫・木村正代 本文より抜粋) |
|