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鉄路の彼方へ

鉄路の彼方へ

早春の旅路〈2〉

前の季節  啓蟄 春分の頃  次の季節



めがね橋
めがね橋 《平成30年3月上旬》
三岐鉄道:楚原〜麻生田

長年のお付き合いの車屋さんの
すぐ近所にある土木遺産
通称“ねじり橋”と“めがね橋”
コンクリート製も粋な造り
“マッチ箱電車”がコトコト渡る



神福寺の鐘
神福寺の鐘 《平成28年3月中旬》
関西本線:加太

新年に広角レンズを買い換えました
以前苦労して撮った被写体も
より広い画角のおかげで
幾分簡単にまとめ上げられるかな?
けれどなんかちょっと違うな・・・



青のシンフォニー
再編集 青のシンフォニー 《平成29年3月中旬》
近畿日本鉄道:大和上市〜吉野神宮

マエストロに誘われて
人と自然 光と影
爽やかな風に響き渡る
青空に雲と奏でる交響曲
吉野の里へ 青のシンフォニー



薬水拱橋
薬水拱橋 《平成29年3月中旬》
近畿日本鉄道:薬水〜福神

開業は大正元年という吉野線
観光や林業の需要があったとはいえ
今日の目から見ると異例の早さ
おかげで軌道施設は大正ロマン
意外な魅力を秘めた旅路



大都会
大都会 《平成29年3月中旬》
近畿日本鉄道:新石切

ほとんど作品とは無関係で恐縮ですが
北九州に始まって東大阪・西東京
合併に伴う新市名称問題は平成に入って
どうにも恥ずかしくて情けない
四国中央とか北名古屋とか・・・

季節の一枚 ページ



構内踏切
構内踏切 《平成29年3月中旬》
三岐鉄道:東藤原

鉄道の斜陽化が問題の昨今
それは専ら旅客の方
貨物に至っては遥か昔から
セメント輸送も衰退の一途
唯一の例外がこの場所のよう



構内踏切
構内踏切 《平成29年3月中旬》
三岐鉄道:東藤原

これは保線小屋かもしれないけれど
幼い記憶の駅近くの踏切風景には
必ず脇にこんな小屋があって
おじさんが踏切番をしていたよ
そんな景色はまだあるのかな・・・



昼下がりの浜原駅
昼下がりの浜原駅 《平成27年3月中旬》
三江線:浜原駅

世間に知名度はないけれど
三江線は数年来のマイブーム
日中ほとんど汽車は来ないけれど
鉄路はしっかり保守点検
三瓶山輝く昼下がり

名山の旅 付録ページ 三瓶山



森の中のジャンクション
森の中のジャンクション 《平成27年3月中旬》
芸備線:備後落合駅

鉄道輸送華やかし頃
拠点駅として輝いた
中国山中の小さな駅
かつては賑わいを見せた構内も駅前も
今は二十三時間静寂の地



若桜路の一番列車
若桜路の一番列車 《平成27年3月中旬》
若桜鉄道:徳丸駅

澄んだ夜空で冷え込んだ朝
雪を戴く氷ノ山
その稜線に朝日が顔を出す頃
沿線一の平凡な駅に
一番列車がやってきた

名山の旅 付録ページ 氷ノ山(須賀ノ山)



早春の風吹く線路端
早春の風吹く線路端 《平成27年3月中旬》
若桜鉄道:安部〜八東

放射冷却の寒い朝が
嘘のようなぽかぽか陽気
上着も脱ぎ捨て地べたに這いつくばう
瑠璃色に輝くオオイヌノフグリ
線路端には土筆が大群落



鐵道省計量器
鐵道省計量器 《平成27年3月中旬》
若桜鉄道:隼駅

昭和の雰囲気残す若桜鉄道
木造駅舎の片隅にも
懐かしの情景が残されている
錘を動かし使ったような
幼いころの微かな記憶



網棚
網棚 《平成26年3月中旬》
蒲郡市博物館

物の名には合理性がある
今ではすっかり金属の棒に取って替えられた
汽車の網棚もそのひとつ
いたる所に意匠を凝らす余裕も備えた
網棚はきちんと網で作られていた時代



AUS NOT
AUS NOT 《平成26年3月中旬》
蒲郡市博物館

刻まれた年は昭和十三年
時代はまさに戦争傾斜
次第に困窮の度合いは増し
苦肉の策は手彫りの木表札
災い転じて福となす



季節の鼓動
季節の鼓動 《平成30年3月中旬》
只見線:大白川〜入広瀬

国内屈指の豪雪地域
北西に開けた谷口から
背後の山並みに季節風
標高も低く湿った重い雪
雪崩頻発はしかし春の兆し

季節の一枚 ページ



新型
新型 《平成30年3月中旬》
只見線:入広瀬駅

今期の務めをほぼ終えた
近代的な除雪機が塒替え
旧型には熱狂的だった
鉄ちゃんも関心は皆無
雀がひと時の宿り木来訪



悲哀の現実
悲哀の現実 《平成30年3月中旬》
只見線:入広瀬駅

村民の夢と希望の
歴史造った村の駅
更なる未来に想い抱き
気持ち詰めた現駅舎
村は消滅 駅守も去った



雪崩
雪崩 《平成30年3月中旬》
只見線:大白川〜入広瀬

学生時代の得意科目
地理の知識で知ってはいたが
初訪問時の豪雪地形には
独特の迫力を感じ取った記憶
所謂アバランチシュート 〜



雪崩
雪崩 《平成30年3月中旬》
只見線:入広瀬〜上条

〜 湿った重たい雪が幾度となく
引き起こす雪崩の影響によって
植生はおろか土壌諸共
それこそ根こそぎ削り去る
そんな景観広がる典型地域



冬の眠りから
冬の眠りから 《平成30年3月中旬》
只見線:大白川〜入広瀬

どんな景色も
ただ白一色の
輝く世界に
魔法の季節も
さよならの時



柿ノ木駅跡
柿ノ木駅跡 《平成30年3月中旬》
只見線:大白川〜入広瀬

鉄道斜陽の時代
道路整備と高齢化
かつては一定の利用もあった
小さな駅がいつの間にか
ひとつひとつ又消えて行く



受難
受難 《平成30年3月中旬》
只見線:大白川〜入広瀬

溶けては積もり押し固められ
嵩を減らさない雪の壁
豪雪地の受難と受け止め
じっと耐える村の魂
やがて訪れる明るい季節を



春告げ列車
春告げ列車 《平成30年3月中旬》
只見線:大白川〜入広瀬

冬景色にも春の足取り
日の出の時刻は日増しに早まり
峠は次第に明るさを増す
川面を黄金に輝かせ
夜明けを告げる一番列車



破間川
破間川 《平成30年3月中旬》
只見線:大白川〜入広瀬

破間川七曲りに架かるアーチ橋
新緑の前回はスノーシェッド上から
今度は水面まで下りて観たくなった
通常では多分不可能に近い高難度の
切り立った崖も雪塊伝いで冷や冷や到達



早春風景
早春風景 《平成30年3月中旬》
只見線:大白川〜入広瀬

元来の目的は尾根先の雪原を見晴らそうと
軽い気持ちで雪深い急斜面を慎重に喘ぎ登る
途中の雪面の変化に雪崩の危険が脳裏をよぎる
今更ながら多少の無鉄砲も既にかなりの高度
早春の守門に汽車を見送り一目散の撤収

名山の旅 付録ページ 守門岳



越後駒ヶ岳 (2018)
越後駒ヶ岳 (2018) 《平成30年3月中旬》
只見線:越後広瀬〜薮神

二年前 現地直感で登った上原高原
その割を食って時間切れで中腹で妥協
今回 同季節に念願の頂上制覇も
少しばかり高過ぎか納得出来ず
数日後 登山途中に再直感のこの丘も・・・

名山の旅 付録ページ 越後駒ヶ岳



大白川
大白川 《平成30年3月中旬》
只見線:大白川

魚沼最奥に位置する大白川
峠目前の集落麓の破間川畔
只見線の拠点駅としてかつて
存在感を示したその駅も
今は定期利用は皆無の現実



新しい季節へ
新しい季節へ 《平成30年3月中旬》
只見線:大白川駅

村の建物に併設された
ほんのささやかな駅施設
窓口業務は過去に消え
安全確保が僅かな日課
乾いた除雪道具並ぶ季節



黄金のゲレンデ
黄金のゲレンデ 《平成30年3月中旬》
上越線:越後湯沢〜石打

只見線に一定の充実感を得
夜道 帰宅の経路を模索した
とりあえず向かった南魚沼
雪の量は寂しいけれど
地の利でスキー場は今も活況 〜



毛渡沢橋梁 (2018)
毛渡沢橋梁 (2018) 《平成30年3月中旬》
上越線:土樽〜越後中里

〜 “とりあえず”の目的地
星空の毛渡沢橋梁再訪
お気に入りの19ミリを使って
やる気不十分も撮り直し
星空の迫力がもう一つかな?



ほくほく線
ほくほく線 《平成30年3月中旬》
北越急行:虫川大杉〜うらがわら

中学時代よく眺めていた地理の地図帳
その中で新幹線かと見紛うばかりの
山中を貫く異様に直線的な計画路線
その役目は半分終わったけれど
経緯の産物 韋駄天ほくほく線



虫川の大杉
虫川の大杉 《平成28年3月中旬》
北越急行:ほくほく大島〜虫川大杉

樹齢推定千二百年
歴史でいえば平安の頃か
大地から伸び広がる生命力
移り変わる時代を生き抜き
いつしか村の御神木



蕗の薹
蕗の薹 《平成28年3月中旬》
北越急行:大池いこいの森〜くびき

一見すると冬の枯野も
視線を落として観察すれば
あちらこちらに春の気配
落葉に顔出す土筆に蕗の薹
春本番はもうすぐそこに



ひかりは西へ
ひかりは西へ 《平成29年3月中旬》
山陽新幹線:新大阪〜新神戸

「ひかりは西へ」の掛け声とともに
岡山まで開業したのが昭和四十七年
幼少期を過ごしたあの時期に
眺めたのりもの図鑑が懐かしい
思い出は押入れのどこか片隅で・・・



鉄人参上
鉄人参上 《平成29年3月中旬》
山陽本線:新長田〜鷹取

震災復興と地域活性化のシンボルとして
甚大な被害を受けた長田の地に
ゆかりの深い横山光輝氏の代表作
“鉄人28号”の巨大モニュメント
未来に向かって「がんばろう神戸」



タイガース愛
タイガース愛 《平成29年3月中旬》
阪神電気鉄道:伝法〜福

球技はとっても苦手なんだけれど
プロの野球を観るのは好きです
関西にはたくさんの電鉄球団があった
阪急・南海・近鉄なんて懐かしい
唯一残った阪神は別格!



Modern und Gigantisch
Modern und Gigantisch 《平成29年3月中旬》
東海道本線 及び 大阪環状線:大阪駅

Modern und Gigantisch
OSAKA,das die zweitwichtigste stadt in Japan ist hat mehrere interessanteren Terminals.
UMEDA NAMBA TENNOJI usw.
Der im 2011 mit der großen Menge an Stahl und glas renovierte Hauptbahnhof,
der im Stadtzentrum "KITA" liegt ist hervorlagend und wird bald immer beliebter.



ORANGE LINE
ORANGE LINE 《平成29年3月中旬》
大阪環状線:弁天町〜大正

戦前までは経済と文化の中心地
今でこそ東京への一極集中で
相対的な地位は低下したけれど
それが返って幸運な一面
街も鉄道も古いものが残った要因 〜



環状線高架下
環状線高架下 《平成29年3月中旬》
大阪環状線:大正〜芦原橋

〜 環状線も意外に興味深い
高架下を商業地にしているのは
今でこそ減少傾向だけれど
日本全国各地に散在
けれど普通の住宅は初めて目にした 〜



取り残されたターミナル
取り残されたターミナル 《平成29年3月中旬》
南海電気鉄道:汐見橋駅

〜 ターミナル駅も魅力満載!
平成以降超近代的に生まれ変わったり
反対に極端にうらぶれていったり・・・
関西線の湊町駅・片町線の片町駅はその典型
今なお残るは南海の汐見橋駅 〜



取り残されたターミナル
取り残されたターミナル 《平成29年3月中旬》
南海電気鉄道:汐見橋駅

〜 大阪人にもほとんど知られない
その駅に発着の電車はたった二両
三十分間隔の運転だけれど
一日中空気を運ぶような存在
けれども何処かあの頃の懐かしさ



分岐器
分岐器 《平成29年3月中旬》
近畿日本鉄道:大和西大寺

大和西大寺は鉄道の街
駅は近鉄の運行拠点
ひっきりなしに電車が行き交う
車庫へも続く標準軌の線路は
まるでヨーロッパのターミナルの様



駅
駅 《平成29年3月中旬》
近畿日本鉄道:大和西大寺駅

春に霞む朝の駅は
連休の影響か
控えめな人ごみ
いつも通りの列車の流れに
一瞬訪れた映画の世界



平城京
平城京 《平成29年3月中旬》
近畿日本鉄道:大和西大寺〜新大宮

千三百年の時を越えて
平成の世の平城宮跡
右の朱雀門から左に大極殿
ただただ広大な野原広がる
真っ只中を横切る鉄路 〜



朱雀門踏切道
朱雀門踏切道 《平成29年3月中旬》
近畿日本鉄道:大和西大寺〜新大宮

〜 文化庁主導による
整備・復元事業によって
この風景が出来たのであるが
国営公園化への野望では
鉄道の立ち退きが望まれている・・・



フラップ式発車案内
フラップ式発車案内 《平成29年3月中旬》
近畿日本鉄道:吉野駅

液晶表示が登場する以前の昭和の一時期
全国各地で隆盛を誇ったフラップ式発車案内
視覚的に楽しめる機械仕掛けは味がある
疾うに絶滅したのかと思っていたけれど
関西にはまだまだ活躍の場があるらしい



豊橋の路面電車
豊橋の路面電車 《平成25年3月中旬》
豊橋鉄道:札木〜市役所前

豊橋市民に愛される
路面電車、通称「市電」
国道一号を堂々闊歩
趣のある建物は現役の公会堂
どちらも街の宝物



春本番
春本番 《平成25年3月中旬》
豊橋鉄道:柳生橋〜小池

普段は無彩の鉄路の築堤
今は一面黄色い花園
甘い香りに誘われて
ミツバチたちは大忙し
線路沿いにも春本番



早春の旅路〈2〉

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