飯田線 秘境駅・面白駅めぐり

2005年の年末に、(受験年以外)毎年恒例のスキー旅行に行きました。
そして今年は、「鉄子の旅」(小学館)でも紹介された飯田線の秘境駅をめぐりました。
そこで、私自身の感想も含めて紹介したいと思います。

田本


まずこの駅は外せません。秘境駅ランキング第4位の田本駅です。
まず、第一印象は「最高!!」の一言でした。
この駅以上の崖っぷち駅は他にないでしょう。
ホーム上には左写真の待合室以外何もありません。
両脇はトンネル、後ろにはオーバーハングした岩、そして目の前には天竜川へとまっさかさまに落ちる崖!
出口の道は、右写真のトンネル上へと上る階段から続く細い道のみ!
秘境感を味わうにはこの駅が一番じゃないでしょうか?(私の場合)
ただし、携帯電話は通じます!(ある意味ですごい!)



トンネルに上って撮った写真が左側です。
このように緩やかなカーブ上に位置しています。
そして、上記のオーバーハングした岩が見えています。
ちなみに、崖のところのホームは右写真のように狭くなっていますから、訪問時はお気をつけください。

小和田

この駅は、「愛の駅」と呼んでも差し支えないくらい「愛」の文字があふれています。
そして私は、この駅でとても貴重な体験をしました。
この駅を日常的に使っていらっしゃる方に出会えたのです!
右写真の左ホーム端を歩いているおじいさんがその方です。
その方は運送業(郵便屋さん?)を営まれていて、飯田方面に荷物を届けた帰りとの事でした。
その方が駅を出られた後、私も散策しようと駅を出て、驚くべき標識を発見したのです。
「塩沢集落 1時間」
そう、最寄の集落まで1時間はかかる、という事です!
しかも、私が来訪した時に乗った列車が行った後、なんと3時間30分後まで飯田方面の列車が来ないのです!
この駅のランキングが田本より高い3位ということも頷けます。
携帯も圏外!公衆電話もなし!まさに「とり残された」と感じる駅でした。
しかし、この駅には日常的な利用者の方もいて、きれいに保たれているということに人のぬくもりを感じました。
人生の中で一回は訪ねてみてください。きっと感動します。

金野

一日目の最後に、金野駅を訪問しました。
この駅に着いてすぐに日が暮れてしまったので、辺りを見て回ることが出来なかったのですが、
天竜川の水音と風の音だけが響いていました。
そして、ふと上を見上げて驚きました。
そこには天然のプラネタリウムがあったのです。
思わずホームに寝転がって空を見上げたぐらいです。
写真がうまく撮れなかったので、画像はありませんが、実際にご覧になってからのお楽しみと言うことで…。

飯田

ここはごく普通の地方都市にある駅です。
けれどここにはステンドグラスの入った赤いドーム付屋根のきれいな駅舎があります。
左側には白塗のレトロな跨線橋が残っています。
115系電車と共に、いつまでも残ってほしい駅舎です。
飯田で宿泊・食事の際は、駅前から伸びる大通り沿いのラーメン屋がお薦めです。
おいしく、安く、そして4軒以上あるので、ハシゴしてみては…(実際に2軒ハシゴしました。)
駅そばもおいしくてお薦めです。

切石

二日目の朝早く、切石駅を訪問しました。
この駅も市街地にある駅なのですが、カーブがとても急なところに作られた面白い駅です。
この駅から飯田方面に出発した電車は、車輪をきしませながら右カーブし、川を渡ってまた右に急カーブし、飯田手前で左カーブします。
つまり、この駅は飯田のΩ(オメガ)カーブの頂点に位置する駅なのです。
この駅に降りようとする方は、電車の車体の傾斜とホームとドアとの隙間にご注意ください。
中扉を開けようとしたら、レールが見える上に前傾姿勢になるので、結構怖くて断念しました。

田切

飯田線面白駅めぐりの最後を飾る駅として、田切駅を訪問しました。
この駅は築堤上に無理やりくっつけたような駅ですが、改築前は切石と並ぶ急カーブホームのある駅でした。

現在も急カーブの始まりのところに第4種踏切があり、その近くのカーブ外側に記念碑が建っています。
ちなみに、駅のスタンプがその踏切を渡ったところから始まる急坂を下った交差点にある雑貨屋さんにあるので、記念に押させてもらいましょう。
また、この駅からは日本アルプスが望めます。
しかし、通信用?のケーブルが邪魔をして、すっきりした写真は撮りにくいのでご注意ください。

番外編1

中部天竜はレールパークが有名ですが、こんな面白い車両も居ます。
保線用車両ですが、「これぞ本当のレールバス」と言えるでしょう。

番外編2・中央旧線

乗りつぶしついでに塩尻〜辰野〜岡谷の中央旧線に乗ってきました。
ここでは「ミニエコー」の愛称を持ったクモハ123−1が活躍しています。
この車両は荷物電車を改造した車両なので、そこかしこに面影が残っています。
車内のスーパーロングシートが特徴です。
国鉄マークの扇風機も健在です。

姨捨・旅の本当の締めくくり

旅の最後に、日本3台車窓として有名なスイッチバック駅、姨捨に行きました。
夜景を背景に特急しなのが通過する姿は圧巻の一言です。
運よく石油貨物列車が退避している姿も撮れました。

今回ご紹介した駅は、私のお墨付きです。
どんな人にも安心してお薦めできます。
現代社会に疲れたそこの貴方!ぜひ現地へ行ってみましょう!!
きっと心が洗われることでしょう。


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