全般規定:
各課題の開始は審査員が指示する。開始後の方向転換、停止、歩度の変更などは審査員の指示なしで実行する。
使用声符は普通に発音された短い一単語の命令である。どのような言語も使用可能であるが、同じ動作を要求するための声符は常に同じでなければならない。指導手が声符を三回使用したにもかかわらず、犬が課題又はその課題の中で必要な動作が実行できなかった場合は、その課題作業は中止され評価は与えられない。
招呼のための声符は犬の名前に置き換えてもよい。犬の名前とそれ以外に何らかの声符も使用した場合は二重声符と見なされる。
基本姿勢とは、犬が指導手の左側で指導手の膝と犬の肩が揃うように密着して真っ直ぐに平行して座る。各課題はこの基本姿勢から開始し基本姿勢で終了する。課題開始地点での基本姿勢は一度だけしか認められない。課題を終えるごとに短く犬を誉めてもよいが、基本姿勢を崩すことは許されない。その後で新しい基本姿勢をとることができる。いずれの場合も誉めることと新しい開始の間には、はっきりとした"間"(約3秒)を作らなければならない。
基本姿勢から行進して次の動作を実行させるための声符は、最低10歩~最高15歩の間で命令しなければならない。課題実行中における犬の動作と動作の間、「正面停座から基本姿勢」、「座っている」、「立っている」、「伏せている犬のもとに戻って次の声符を命令するとき」、これらの場合にもはっきりした"間"(約3秒)が必要である。指導手が犬のもとに戻って犬の右側に立つのは、正面からあるいは後ろを回ってのどちらでもよい。
課題と課題の間で移動が必要なときは脚側行進が実行されなければならない。このとき犬を自由にしたり、遊んだりしてはいけない。
反転ターンを行うとき指導手は必ず左回りで実行する。このとき犬は指導手の後ろを回って、あるいは頭を軸に体を180°ひねってのどちらでもよい。ただし、一試験においてはどちらかに統一されていなければならない。
犬は正面停座の後、次の基本姿勢を実行するにあたって指導手の後ろを回って、あるいは頭を軸に体を180°ひねってのどちらでもよい。
指導手が課題の実行内容を忘れたときは審査員に申し出る。審査員はそのことに対して減点はせず、助言をしてその課題を実行するように促す。
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