2002年11月13日(水) マチネ  オペラ座の怪人  京都劇場

キャスト
オペラ座の怪人 高井治 クリスティーヌ・ダーエ 大前さおり
ラウル・シャニュイ子爵 鈴木涼太 カルロッタ・ジュディチェルリ 種子島美樹
メグジリー 石倉康子 マダム・ジリー 西島美子
ムッシュ・アンドレ 林和男 ムッシュ・フィルマン 青木朗
ウバルト・ビアンジ 半場俊一郎 ムッシュ・レイエ 立岡晃
ムッシュルフェーブル 深見正博 ジョセフ・ブケー 澤一考
☆アンサンブル☆
谷淳三 内海雅智 井田智子 岩本潤子
三原康志 孔大愚 中島さやか 笠井真由美
長祐二 斎藤翔 渋谷美由紀 中川愛子
才加志実 鍋谷明 鷹栖千香 
堀水菜子 安食智紀
片岡恵理子 安那瑞穂

本日の高井さん。とっても頼もしかった。
最高記録の8週連続出演。
見に行った方からは、お疲れを感じたという感想を聞いていましたが、今日の高井さんには見られなった。
2連休の休み明けってこともありますが、十分に休養されたのでしょうね。

お疲れが一番出やすいと思われる、ミュージック・オブ・ザ・ナイト。
声の枯れもなく、聞き入らせてもらいました。
どちらかいうと、大事〜に歌っている感じで、もしかしたら疲れている喉をいたわっていたかもしれませんが、落ち着いたファントムでよかったです。今回は内なる愛情じゃなく、父性を感じる愛情・・というのかな。・・・う〜ん、違うな。
何て言ったら、いいのでしょう。
クリスのへの愛を切実に歌っている・・・お願いだから言わせてくれ・・私の愛情に答えてくれ・・という感じ?!
まさに歌詞そのままなんですが(^_^;)、どっちかいうと哀愁漂っていました。
気になる、「心の赴くまま〜〜・・・」の伸ばす部分もいつもと変わらず、観客の頭上を気持ちよく通る柔らかい風のようでしたよ。
そして、

私はファントムの仮面を外す場面の大前さんの表情が好きです。
好奇心旺盛で、すごく可愛らしい表情なんですよね。
ファントムを見る上目遣いも好き!
でも、2度目の触るとこ・・触ってます(^^ゞ
あと、仮面を取って怒るファントムから逃げ回る場面も迫真に迫ってていいですね。

そうそう、以前気になっていたブケーがバレエダンサーを驚かしている場面で、舞台奥の下から出てくるファントムとクリス。
やはりあれは本物ですね。今日はちょうど正面だったんでよく見えました。

支配人室の7重唱ですが、いっつも気になっていたんですが、ジリーの西嶋さんって、声量ありますよね〜。
今日は本当に鳥肌が立つほど、迫力がありました。
やはり、前の方の席は音も声も体に響いてきますね。
この7重唱が終わった時って、絶対に拍手がおきますよね〜。

イルムートで、ちょっと残念だったのが、「おしゃべりしないで〜キッスをしてちょうだい・・」のとこの大前さんを見れなかったこと(+_+)
人差し指を立てて、口元で横に動かす姿が、とっても可愛いんですよね!
今日は席的に背中で隠れてしまって、残念でした。
プロセニアムアーチの上から出てくる高井さんは、今日は初めて見に来た方が周りに多かったので、上を見上げるのが何だか恥ずかしかったです(^^ゞ
でも、こんな時だからこそ、皆に知らせなければっ!!と思い、思いっきり見上げたんですが、全然隣の人は気付いてなかった・・(^_-)
しかも、今日は席が前なんで、本当に真上見ないといけなくて、何だか不自然でしたね、自分(笑)
前すぎて、高井さんの目線はもっと後ろの方を向いているし(^^)

All I ask of youは鈴木ラウルと大前クリスが似合っていましたね〜。
声もうまい具合に融合してましたしね。
ちゃんと、鈴木さんがリードしているように見えた(^^ゞ
そうそう、中学生の子が言うみたいなこと言って申し訳ないですが、二人のキス。
ラウルはクリスの頬にしていたように見えました。
席的にそう見えただけかなぁ・・。
いや、まぁ。そんなことはどうでもいいんですがね(苦笑)

一つ注文するなら、「あの声は全てを包み・・」とファントムの声を思い出すクリスはもうちょっと声に酔った表情をして欲しいかな。
今日の鈴木ラウル。ちょっと声が裏返るところもありました。

天使像の上。
高井さん。いつも以上に弱弱しい声を出していた。
喉をいたわってか、狙ってかは分かりませんが、私は今日の演技良かったと思います。
ファントムがとっても小さく見えて、悲しみに満ち溢れていた。
その後の「これほどの〜辱めを〜・・」。声が十分に出ていて、高井さん本当に疲れなんて感じませんでしたよ。
もしかしたら、「許しはしないぞ〜〜」の伸ばす部分がいつもより短くなるのかな・・なんて思ってましたが、むしろ長く感じるぐらいでした。

いや、まぁ。高井さん、全然疲れていないじゃないの!良かった・・(^^)っていうのが一幕を見た感想ですね。

しかし、今日の舞台。とてもいいのに客層が・・。
後ろも隣もおば方のグループで、ホントに役者さんが出ない限り喋ってます(^_^;)
オークションもマスカレードに入る前も、騒音の音や曲が流れている最中はずっと地声で話されていました・・。
よっぽど、高校生の団体のが良かったかも(笑)
そういえば、ロビーが制服の団体が占領されたように男子高校生でいっぱいでした。
携帯を持つことが禁止されている高校なのか、それとも観劇中は禁止なのか、誰一つ携帯を広げてなくて、ちょっと微笑ましかったり(^^)
その中で私は堂々と携帯開いてました、ちょっと視線を感じました。
高校生の感想を聞きたくて、聞き耳立ててましたけど(^^ゞ、聞こえてこなかったのが残念。
まぁ、感動している事を話すのが恥ずかしいt年頃かもしれないですね。(って、私は何歳じゃ(笑))

今日は、ハンニバルからアンサンブルの鍋谷さんと安那さんに夢中です!
特に鍋谷さんは特に注目して見てました。
表情とか見ててあきないですし、ダンスがうまいっ!
指先まで神経が行き届いていて、見惚れてしまいます。
そして、鍋谷さんはいつもいい位置にいるんですよね。
中央で踊っていたり、目立つダンスをしていたり・・。
マスカレードではやはり、目立つ!(いい意味ですよ)
「マスカレード!!」と皆階段に並んで歌うとことは、鍋谷さん、ラウルとクリスの間に(一段上ですよ)いるんですね。
ほんと、細くて手足が長い長い!
緑(黒かも?!)の蝶みたいな衣装を着ています。
マスカレードの終盤で、1人クルクルと舞台中央で周っています。そのあまりにも完成されたターンにうっとりです。
ちなみにマスカレードで鍋谷さんを見分けるには首元だと思います。
仮面等をかぶっていますが、首も細い分(?)筋が見える!
イルムートのバレエのとこにもいらっしゃいます。
あっ、そうだ!オペラ座の怪人のナンバーのところで、階段状のダミーのクリスは鍋谷さんだと思うのです!!
あの首筋は絶対、鍋谷さんだと思うんだけど・・・やはり自信ないかも・。
さりげに安那さんが隣にいるので、嬉しい限り(^^ゞ
フィルマン夫人をやられているのって、どなたなんでしょうか!?気になるところです。い、岩本さん?!
しかし、これだけ見ていても、アンサンブルの枠をまだ理解していません・・(悲)
そうそうもう1人、最初のオークションのシーンでラウルの車椅子の後ろにいる付き添いな人が誰か気になっていたんですが、あの方は中川さんかな・・?!ドンファンの勝利の時も手前の方で、騎士のような格好・・ブルマー姿をされている方も中川さんだと思いますが・・。
鷹栖さんも分かりますが、まだどの位置にいるかは理解していません・・。目に特徴がある方だと思うので、時々鷹栖さんだ〜・・と気付くのですがね(ーー;)
男性は谷さん、斎藤さん、孔さん、三原さんぐらいしかまだ分からない・・(^_-)
特に谷さんは分かりやすいとは思うのですがね〜。
早く覚えていきたいとは思うのですが、一点集中(?)しているところがあるのでねぇ・・(>_<)
・・・・おぉっと、アンサンブルの方をこれだけ書いたのは初めてですね(笑)

今回はマスカレードが終わった後、暗くなった舞台上でラウルとマダムジリーが見つめ合いますよね。
その鈴木ラウルの立ち姿が暗いながらも、とっても美しく見えましたね〜。
ふと、ラウルは物差しを背中に入れる・・っていうのを思い出しましたよ(^_^;)

墓場にて。
前回、高井さんと大前さんの歌声に鳥肌ものだったんですが、今回も良かった・・。
オペラ畑のお二人なんですね〜(>_<)もう、酔いしれます。
溶け合うって、こういうことなんですね。
大前さん・・。ソロで唄うところ、以前見たときより、感情が十分に入っていて良かったと思います。
村田さんに比べて、これからは強くなる!!と決心する心意気が感じられないかな・・と前回思いましたが、今回は感じましたね。
しかし、いつもながらラウルが邪魔です・・(^^ゞ
強いて、細かい事を言うなら、高井fファントム。もうちょっと火の玉をラウルのほうに向けていい気が・・。
危険ではありますが、いかにも避けて飛ばしているようで、ちょっとリアルさに欠けるかな。
とは言っても、ここの場面は曲といい、歌といい、本当にお気に入りです。
ファントムろクリスはお互いの音楽の才能に惹かれ合ってるのか!?とふと思ったり・・。

ドンファンの勝利。
やはり、ここは高井さんの得意な場所ですね(笑)
立ち姿、美しい手、歌声・・。どれを取っても妖しいです。
今回は椅子に座って、少しずつ体の向きを変えるところに注目してしまいました。
音を立てずに・・というか、静か〜な感じで動く姿に、その中にいるファントムを超えて、高井さん自身を想像してしまった・・(^_^;)
ドンファンの勝利も好きなんですが、ここまでくると本当に終盤って感じがして、さみしくなりますね。
それにしても、高井ファントム。泣きそうな歌声で言う、クリスへの告白は・・・・・・(+_+)
色んな意味で限界まできた雰囲気が漂い、そしてクリスへの愛情が半端じゃないことを感じさせ、私が高井さんのファンじゃなく、もっと純粋に(?)見れていたとしたら、間違いなく泣くんだろうな・・と思います。
高井さん、本当に演技に深みが出てきましたね・・・。

♪再びくるのだ〜光無き・・我が心の牢屋へ・・・。
もうここからはノンストップで、舞台に見入ってしまいますね。脈も早い早い。
パッと、振り向くところは以前ほど、激しくなかったです。
が、やはりここの高井さん。ホント激しい声を出されるますね〜・・。
観客の80%以上の心を掴むだろうなぁ・・と思います(^^ゞ(もちろんファントムとしてのです)
三重唱・・。う〜ん・・鈴木さんの声が張りあがっていて、よくは聞こえるんですが鈴木さんのおかげでバランスが・・(・_・)
そうそう、鈴木ラウル。泣いているんじゃ?!と思うような声を出されていました。
鈴木さん、首を縄で閉められた時、本当に苦しそうにされますよね。
ここで、特筆すべきなのは、大前さん!
♪悲しみの涙今・・憎しみに変わる〜〜・・・のところで、ヴエールを外しますが、その外し方が・・!!良かった!
一瞬、ヴェールに目を向け、思いを断ち切るようにして離すんです。その仕草が私的につぼでした。
あ〜、クリスはファントムにやはり好意はあったんだ・・と確信しましたね。
ファントムへのキスは大前さん、村田さんほど愛情は感じなくとも、まぁほどほどな感じで満足ですね。
最近思うのは、高井ファントム。その後の溜めが短くありませんか!?
静岡で見たときに比べたら、長くなったとは思うのですが、またこの頃短くなってしまった気がします(+_+)
私的には思いっきり長い溜めが欲しい・・。
ファントムの驚き、動揺に始まり、自分が今までのやってきたことを思い返し、後悔し、それでもクリスへの愛を断ち切る事が出来ず悩み、そして決断・・。決して、短い時間じゃ決心がつかないような行程だと思うんです。
それぐらいファントムはクリスティーヌを愛していたと思いますし。
だから、ホントに思いっきり長くして欲しい。
あの全観客がファントムに注目している緊張感が好きだったりするんですよね。ファントムの歩く靴音だけが響く劇場。
それを見つめるクリスティーヌとラウル。
高井さん、ものすごいプレッシャーを背負っているかもしれないですね。
なんだかんだ言っても、やはり最後のクライマックスは満足する事ができました。
3人の魂のぶつかり合いですよね〜。
♪行け〜行ってくれ〜〜お願いだぁ〜〜・・・・
もう、もう悲しすぎるっ!!!あの声を聞くと・・・・・・・(T_T)
猿のオルゴールに向かった時なんて、思わず小さな声が出てました。
倒れこむような体で唄うマスカレードは本当にファントムの背中が小さいこと!
♪クリスティーヌ・・・アイ・・ラーブ・・ユ〜・・・・高井さん、泣いているような声を出されていました。
ヴェールを包み込む体といい、ファントムの姿が見るからにして弱々しい・・・。
♪我が愛は終わりぬ〜・・夜の調べと共にぃ・・・・・・
ドラマチックすぎる!!!もはやこれは全身の力を出し切って唄っているようですね・・・。
ファントムは誇りたかく消えていきましたねぇ・・・。

相変わらずラストはレポになっていませんね(^^ゞ
書いていると頭がトリップして、舞台を見ているような感覚に襲われるんですよね・・・。
何回も見ているのに、ファントムはあきないです。
まだまだ理解していないところは多いと思いますしね。ほんとにオペラ座は奥が深く感じます。

高井さん
決して8週目とは思えないような歌声で正直びっくりしました。
それと同時に高井さん大きくなったんだなぁ・・・とえらそうなながら思ってしまいました。
インタビューで無駄なエネルギーは使わない・・と言われていましたが、今日の高井さん。
声が出ないかもしれないところはうま〜くカヴァーしながら唄っていたようで、感心しました。
楽をするとか、力を抜いている・・とかそういうのじゃないんです。
余分なものが剃り落とされた姿はより心に響いてくるかもしれません。
高井さん、まぶしかったです。
これでは暫く交代はないだろうな・・と思う、素晴らしいものでした。!
ほんとクリスだけじゃなく、劇場を包み込む、支配するような素晴らしい声ですわ(>_<)

大前さん
演技が緻密になってきましたね。
もっと感情が入ってくるといいなと思います。何だか、真面目なクリステーヌというんでしょうか。
ファントムの姿を見ると、冷静な判断を失うぐらいの危うさが欲しいかも(^^ゞ

鈴木さん
だんだん子爵らしくなってきましたね!
孫にも衣装(^_^;)と言えなくもなかった衣装も似合ってきて(^^)
かっこよく見えますね。演技にも余裕が出て来たように思いますが、歌声がもうちょっと柔らかくなるといいなと思います。
クリスを包み込む・・まではいってないんですよね。
今度に期待です!

種子島さん
やはりこの方好きだ・・。
嫌味がない・・(いやあるが)、天然な感じの意地悪さが可愛い・・。

半場さん
いつもながらハンニバルの歌声にはドキッとします。
血管がいつか切れないか心配・・(^^ゞ

深見さん
だんだんと深見さんのオークショナーやルフェーブルが好きになってきましたよ。
以前ほど、いかにも作ったような台詞回しじゃなく、聞いていても違和感感じません。
この前、ドンファンの勝利の練習場面で、アンサンブルの中にいることを発見してから、いっつも見てしまいます。
川地さんの時に気付いたんですが、さりげにブケー役の澤さんもいるんですよね(^。^)

立岡さん
可愛い・・(^^ゞ「恐れ入りますっ!!」のお姿はやはりつぼだ・・・。
ピアノも間違えずにひかれてました。
ヘルメットを被って、5番ボックスのところにいるお姿も好きです。



それぞれの役者さんについて語りたいのですが、きりがなくなるのでやめときますね。・・・以上で感想を終わりますm(__)m
頼もしい高井さん、成長ぶりが眩しい!!



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