2004年8月19日(木)マチネ  20日(金)ソワレ  四季劇場〔秋〕
ジーザス・クライスト=スーパースター  
ジャポネスク.ver


キャスト
ジーザス・クライスト 柳瀬大輔 イスカリオテのユダ 吉原光夫
マグダラのマリア 金志賢 カヤパ 高井治
アンナス 喜納兼徳 司祭1 長裕二
司祭2 増田守人 司祭3 小林克人
シモン ペテロ 賀山祐介
ピラト 村俊英 ヘロデ王 下村尊則
男性アンサンブル 女性アンサンブル
赤瀬賢二 佐藤圭一 藤田晶子 ミンジュ
田辺容 ユ チャンミン 李京禧 織笠里佳子
木内宣輝 飯田洋輔 19日・M イ ジンヒ
20日・S 磯津ひろみ
19日・M 李朱蓮
20日・S 大西奈穂
高榮彬 香川大輔 チェ ミョンジン チェ ウンシル
古野健 伊藤丈雄 イー スンミン 孟甜
阿川健一郎 吉末高久 李周映
畠山典之 田中彰孝 ソン インミ


大八車がずっと舞台上にあり、配置が場面に合わせてどんどん変わっていくのに、とても驚いたことと斬新さを感じた。
特にユダの裏切りのところで闇に落ちていくシーン。
歌舞伎の花道みたいなところにユダが登場し、今からジーザスへの裏切りに落ちていくかのように一本の道が出来ていくのを見た時は、
唸ってしまった(^^ゞおぉ!って。
そしてエルサレムの時みたく、モヤの中にユダが入り、それを追いかけて追い込むかのように、
カヤパを始め司祭達が、大八車で出来た一本の道を通ってくるのとか、ホントうまく出来ているな〜!と素人ながら演出家の凄さを感じました(^^)

エルサレムのように舞台が荒野ではない分、砂ぼこりみたいなものを感じないので、ある意味ほこりっぽいような熱さは感じなかったけど、
反対に舞台が白いおかげで、衣装やメイクの日本的な様子が引き立ち、人間から感じる熱気は更に強いものを感じた。
エルサレムに引けを取らないぐらいにジャポも凄くいい!後は好みでしょうねー。
もちろん、この物語自体はエルサレムが舞台なので、エルサレムバージョンのほうが全てしっくりくるんですが・・良かったな〜、ジャポ☆

それではキャスト別に☆

柳瀬さんのジーザス
綺麗なジーザスで、何だか神々しさが更に増してました。
とってもメイクや衣装がお似合いで、美形でキリッとして素敵だった・・。
演技や歌声、身体も(!?)更に磨きがかかって、その姿は実に頼もしかった。
柳瀬さんがジーザスにか見えない・・。。
微妙にナンバー毎にキーやテンポが変わっているかと思いますが、違和感を感じることはほとんどなく。
柳瀬さんご自身で考えているジーザス象にかなり迫っているんでしょうね〜・
ゲッセマネの園は本当に素晴らしかった!
19日のマチネは2階席だったので、表情を真正面から見れなかったのが残念だったなぁ(+_+)
・・まぁメイクがあぁなのでジーザスだけでなく、表情自体は分かりにくいんですが(苦笑)
ジーザスのどんどんと迫ってくる死への受け止めていく道すじというものが実によく分かり、完成されたものを感じましたね。
ただこれは吉原さんのユダにも言えることですが、『苦悩』というものがエルサレムの時のほうが強烈に感じたんですが・・どうなんでしょう!?
今回マリアへの愛を私自身がしっかりと見れなかったのをちょっと後悔しています。

吉原さんがユダだったこともあり、柳瀬さんが吉原さんを役者として引っ張っていっているのを感じました(^^ゞ

しっかし、柳瀬さんの演技には本当に頭が下がります。
魂が入ってますよね〜・・・。終始鳥肌立ってましたもの・・。
すごかった!!


吉原さんのユダ
芝さんのユダが凄すぎたので、どうしても吉原さんのユダを真正面から受けることが出来なかったのが、自分自身残念なところなんですが、
私としては、大健闘だったと思います。。
厳しく言えば、ジーザスへの愛情を感じない、ユダとしての苦悩を感じない・・という一番大事なところがまだ完成していないかな〜・・とは思います。
だからジーザスを裏切ってから、自殺を図るまでの葛藤は演出の上では感じるけど、吉原さんのユダからはあまり伝わってこない・・というか、
それまでの裏切りまでの演技に愛や苦悩を感じない分、実に違和感があった。
とてつもない苦しみは・・感じなかったなぁ・・。ジーザスはあんなに苦しんでいるのに・・。
でも柳瀬さんにいい意味で引っ張られている分、時に光るものも感じたりして、おぉ!!って思うこともたくさんありました。
歌声自体も私は好きだし、後は感情がもうちょっと声に乗るといいのかな・・といった感じで、これからの期待は大です☆
危うさももうちょっと出るといいかもですね。

そういえば、『スーパスター』のところ。結構アレンジが変わっていましたね。
しかもユダ、ソウルガールズと天井からゴンドラみたいなので下がってくるとは(笑)
ソウルガールズの姿もこれまた変わった衣裳で、何て表現していいか分かりません(^^ゞ
とりあえずセクシー路線ではなく(笑)、踊りもほとんどなしですね。1人アニメチックな声の方がいて、
私、オペラグラスで探してしまった・・


密かに名古屋公演時は、シモンだった吉原さん。
ずっとずっと影ながら応援している人なんで、頑張って欲しいなー!今後が楽しみ!
何気に私自身、木曜マチネの時は、高井さんのカヤパと同じぐらい・・もしくはそれ以上に
(まぁ、ユダのほうが主なんで当たり前と言えば当たり前なんですけど^^;))吉原さんのユダには注目して見てました☆


金さんのマリア
歌声が1番マリアらしいと思うんですよね。
ジーザスを見る眼差しも愛しさを感じるし、何とかジーザスの心を癒してあげたい・・という想いが感じるんです。
ということで、私自身、1番好みのマリアです。
だから、今回金さんで見れて、とっても嬉しかったですね。
マリアのメイクは綺麗ですよね。
JCSを見てから、私、ずっと金さんマリアの『今宵安らかに』が流れています(笑)


・・で。
高井さんのカヤパ
なんだかんだ言って、この方がいなかったら東京には来ていないわ。無理してまで東京に行ったのは・・やっぱり高井さんがいたから(^^ゞ
オペラグラスでお顔も頭もお腹も(笑)全て見させて頂きましたv(^^)v
サンプラザ中野並の頭にメガネ。何ともまぁ奇抜な衣装で・・。腰に大きな蛇を巻いていたよ〜(違うって(ーー;)。
日本的な衣装といえば衣装だけど・・うぅむ。微妙^^;

オープニングにも登場してましたね。群衆を懲らしめ、苦しめているのを表しているんでしょうね〜。払いのけていました。
おぉ!高井さんが機敏に動いてる〜!!と変なところで感動(苦笑)
ちなみにオープニングに出ることで、ヘロデ王の登場シーンでは出なくなっていましたね。

それにしても、司祭さん達は刈上げをしているぐらいなのに、カヤパ様だけはどうしてあそこまで坊主なんでしょう。そして何故にメガネ?
他とは違うってことかしら〜!?

高井さん、お痩せになりましたね。顎の辺りも随分すっきりして・・お腹も引き締まっているように見えましたし。
役作りでダイエットでもされたのかしら・・・うぅ(-_-;)見習わなければ!(苦笑)

カヤパとしての演技ですが、聞いていたほど極悪人というふうには見れなかったのですが、
私としては福岡のエルサレムの時に見たカヤパに近い演技で少し安心しました(^^ゞ
いい意味で脇役に徹しておられたように思います。
ジーザスが鞭打ちされている時に口元で笑みを浮かべていましたねー!!
『情けなど持たない!』じゃありませんが(←演目違い)、非情でジーザスの鞭打ちをむしろ楽しむかのように見ておられましたね〜。
さすが、カヤパだわ・・。ピラトとの対比が浮き上がって、良かったです。

歌声はこの前見たエルサレムより、押さえた歌い方でしたね。
ジーザスやユダ、群衆がエルサレムに比べて変化がよく見られたのに対し、カヤパや司祭さん、ピラトとかはあんまり変化がなかったように思いました。
相変わらずの低音で、私としては声を聞くと、安心した気持ちになります(笑)声聞いてホッとするみたいな^^;
→カヤパの声にホッとするのは間違っているけど(苦笑)
腹筋が見える分、歌われる度に動くのに注目してしまったかも・・だって、友達がそれを「セクスィ〜♪」って壊れていたんだもの(爆)

立ち位置とかはだいぶエルサレムと違っていますね。まぁこれはカヤパに限ったことではないんですけど。
♪取れよ〜取れよ〜・・のとこも、アンナスと位置が逆だったな。
その♪取れよ〜取れよ〜ただの金・・も節々で強く歌っていたのがなくなってました。
取ってつけたような演技じゃなくてよかったな・・・(問題発言m(__)m)

正直なところ、木曜マチネの時は、会えた!私見てる!声聞いてる!という実感がないまま終わっちゃいまして(+_+)
後になって、思い出しては思い出しては幸せ感じていたかも(爆)
1つ言えるのは、私の中では、最後まで素の高井さんが見え隠れしていました(^^ゞ


司祭さん達
増田司祭さんは群衆の中に紛れてのスパイは、ジャポではやっていないようですね。
市場のシーンでは長さんと共に群衆の中に入ってましたけど(^^)私は何気にここでいっつもお2人を探してしまいます(笑)
ここは群衆として演じているんですよね。
そういえば、市場のところもジャポバージョンになってまして、売っている物も違ってました。
・・すみません、具体的には名前が出てこない(ーー;)絹とか、蛇があったかな?あと民芸品?
この市場のシーン・『ジーザスの神殿』のナンバーも頭に残りますよね〜。
何気に小林さんが常に槍みたいなものを持っていたのが印象的でした^^;


村さんのピラト
聞いてはいたけど、村さんは村さんだった(笑)
衣装の印象もエルサレムとほとんど変わらない・・それにしても村さんだったな〜(^^ゞ
白塗りメイクが村さんはちょっと控え目のように見えました。顔の中心だけだったような・・
横向くと、耳元は普通に素の色でしたね〜。あれはワザと??なのかしら!?
しかし、良い声です。しびれます。
・・・密かに、ピラト登場時の音楽が好きだったりします。


下村さんのヘロデ
す、凄すぎっっ(@_@)
見たことないけど(じゃぁ、言うな!?)、ベルサイユのバラのオスカル?を思い出す衣装・・全身白タイツ?髪は青くウェーブ・・。
胸元には赤くバラみたいに2つしっかりついていて(*_*)
お尻は半分アップリケ(?)が付いているし・・。
一体誰がこの衣装考えたの〜!?受けを狙っているとしか考えられない・・・。
客席、呆気に取られて、下村ヘロデから目が離せない・・空気が一気に変わったのが分かったもの〜^^;
人力車みたいなのに乗ってきて(人力車といえども、雰囲気は馬車)、踊り狂うんですが、あのヘロデに絡まれても、
顔色変えずに黙っているジーザスはある意味凄いかも(苦笑)
ヘロデが怒って去った時に起こった拍手は、割れんばかりの拍手であんな拍手、オペラ座でも聞いたことないよ〜!なぐらい。
まとまった拍手でしたね〜、悔しいぐらいに(-_-;)カテコより大きい・・というか、カテコでも下村さんがお辞儀をした時は異様に大きかった!

この場面ばかりは主役のジーザス・・全く見ていなかった(+_+)
悔しいぐらいに持っていかれました。
その後の『やり直すことは出来ないのですか』が翳んでしまったぐらい・・
私はここの場面大好きなんですよね〜♪香山さんのペテロと金さんのマリアのハーモニーが最高に心地良い・・。
ジャポはバックが星空で、キレイでしたね〜・・


ジョン ユホンさんのシモン←何か変な表現・・
姿を拝見した時、一瞬元X JAPANのトシかと思いました^^;
良かったですよ〜。

群衆は白塗りメイクだけあって、♪誰が誰か〜・・(←だから演目違いだってば^_^;)全く分からない・・といっても過言ではありません(苦笑)
男の人では畠山さんは辛うじて分かりました。手足、首とも長くて、細いんだもの〜(笑)肩のラインを見ると分かるような・・。
女の人ではやっぱり藤田さんは分かりましたね。
2日共、アンサンブルの方は少し変わっていたんですが・・全く分からなかったです^^;

あ〜!でも群衆の熱気は凄かったな〜(>_<)
荒野の舞台をもう一度見たいな〜・・と思ったのも事実ではありますが、ジャポ見るとエルサレム。
エルサレム見ると、ジャポが見たくなる・・そんな感じでしょうか(笑)
交互にずぅっと見ていたいかも(^^ゞ

何気に大八車を動かす黒子ならぬ白子(?)さんの動きがよく見えました。暗転しても、白いんでよく見えますし。
でも見えるようにしているのもあるんでしょうね〜、演出の一部ですよね(^^)
カテコでもしっかり出てこられるのが、密かに嬉しかったです。


カテコはエルサレムとは違って、至ってシンプル。オペラ座を思い出すかのように、音楽に合わせておじぎをしていくだけ。
最後、手を振って皆はけていくところ。
両手で振ってくれる方が多い中、高井さんは片手で手を振ってまして。
ファントムの楽を思い出しました(苦笑)
柳瀬さんの笑顔にも癒されますね〜。


JCSは見れば見るほどはまりますね。バージョン違いで見れるのもとっても贅沢を感じます。
叫びたいですもん!(笑)大好きだ〜〜〜(T_T)って(爆)
海外モノを日本バージョンで上演する。不思議に融合しているんですよね〜・・。


・・稚拙な言葉でしか語れないのが本当にもどかしい限りなんですが(そして恥ずかしい・・)、
この舞台を見られたことにただただ幸せを感じました。
今回は2公演を見るのが精一杯でしたが、またジャポが再演されたら絶対に観に行きたいと思います!!
もうこの観劇キロクを書いてても、今すぐにでも観に行きたくてウズウズしてますから(ーー;)
あぁぁぁ!良かったよ〜〜!!



おしまい


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JCSのナンバーはとってもよく頭に残る!
ということで、よく流れるナンバー 
BEST5☆

今宵安らかに
ホサナ
彼らの心は天国に
最後の晩餐
スーパスター
   
次点・・やりなおすことはできないのですか
ゲッセマネの園 
ジーザスは死すべし


でも、歌詞があやふやでとっても歌えないの・・(爆)