2002年4月11日(木)マチネ  異国の丘  新名古屋ミュージカル劇場

今回はなんと、家族で観劇。
私、祖父、祖母、母の4人で行ってきました。
実は、1度もミュージカルを見たことがない、祖父に見せようと思っていたんです。
そこで、題材が戦争という、祖父にぴったしの「異国の丘」を招待という形で一緒に行きました。
祖母や母には、自分でチケット代を出してもらったんですが・・。(うちの祖母はまだ若いんです)

何だか、最近は観劇することに慣れてしまった私だったんですが、よそいきの服を着ている祖父たちと一緒で、
初めて行った時のあのドキドキ感を思い出しました。新鮮です!そうなのよね、ミュージカル見るって、場違いな感じがしたのよ・・。

ほんとは、もっと前の席で、見てもらいたかったんですが、取ったのも遅かったし、4人連番だったんでしょうがない!
でも、やっぱり前が通路の席を取ったのは正解でしたね。

今回は、異国の丘への期待より、どちらかいうと、祖父と祖母が初めて見るミュージカルをどう思ってくれるかが気になっていたんです。
やっぱり、自分が四季のミュージカルにはまっているんで、出来たら気に入って欲しいじゃないですか!
途中で寝たりしていたらどうしよう・・と不安感を持ちながらの観劇でした。

結果・・(早いって?!)。全然問題なし。
祖父も祖母も前のめりになって見てました。
おいおい、後ろの人に迷惑だって・・。という、、私の心配もよそに圧倒されていたようでした。
母も、以前見たキャッツより、こっちのがいいって言う始末。
やっぱり四季って、すごい!!

私的にやっぱり、九重秀隆こと、石丸幹二さんはさすがの一言。
ハムレット、壁抜けと見てますが、何をやってもピタッとはまる)^o^(
石丸さんって、何をやっても嫌味がないんですよねー。
愛玲との出会うシーンの前で、陽気に踊るシーンにはびっくりしてしまいました。
石丸さんって、踊るっていうイメージがないんで、
踊りだした時、「石丸幹二が踊ってるー(゚o゚)」と隣の母に言っても分からない、行き所のない叫びを感じました。
抑留のシーンは、最初と最後以外にも、何度も出てきますが、見るたびにどんどん切なくなって、悲しくなってしまいました。
見るたびに、秀隆がやせていくように見えるのは不思議です。
だんだん、感情移入しちゃうんですよね。

愛玲こと、保坂知寿さん。
この方も石丸さんに並んで、四季も看板女優ですが、やっぱりさすがの一言。
この人こそ、化けますね〜。
私的には、テレビも含めると、オーヴァー・ザ・センチュリーと夢から醒めた夢のピコしか見てないんですが、
全部別人に見える!保坂さんの場合、写真を見ても、見るたびに印象が違いますね。
一体、何歳なんでしょうか(笑)
秀隆に比べると、愛し方やお互いの国の関係・・等、いろんな面で冷静というか、
そういった印象を受けました。
愛玲が「戦争は終わるでしょうか?」と、秀隆の腕に抱かれながら死ぬシーンは
もう涙がぼろぼろ出てきました。

また、これは母がしきりに言ってたんですが、声が高い!
正直、保坂さんがこんなに高い声が出て、歌がうまいとは思いませんでした(失礼すぎますが)(^^ゞ
あと、細いです、ホントに。
チャイナドレスもお似合いだし、袖から見える二の腕の細いこと(>_<)
個人的に絶対見せたくない、横姿も見事に細かったです。
美しい愛玲でした、はい。

秀隆と愛玲の愛が深まる、船場のシーンは意外に早い動きの船に圧倒され、
歌声に酔うまでいきませんでいたが(動きすぎじゃないですか?!あれは・・)、熱唱でした。
思った以上に、高さがありますよね。最前列あたりだと、かなり見上げるんでしょうねぇ。

その他、初見の劉玄こと栗原英雄さん。
単純に腹が立ちました(笑)
でも、過去に日本人に父を奪われたことを考えれば、しょうがないと思ってしまいます。
最後、苦悩に満ちた感じで、死ぬ場面で  
劉玄に対する怒りが一気に同情に変わりました。

この方も初見の花蓮こと坂本里咲さん。
花蓮というと、金田一少年の事件簿で出たなぁって、馬鹿なこと考えてしまったんですが、
最後までいい人でしたね。
実は私、結局は、花蓮は愛玲を裏切るんだろうと思ってました。
だって、劉玄の恋人であるわけですよ。
でも、結局は愛玲の親友でもあったことは嬉しかったです。
何だか、裏切るだったらまさに、昼の連ドラですもん(笑)。
笑顔が素敵でした。愛玲のことをほんとに、見守っているというか、良き相談相手という感じでした。
劉玄が死ぬところの叫び声は、突き刺さるような悲しみで、その前のもしかしたら、劉玄が騙したかもって
気付いた時は、また別の苦しみだったと思います。
はっきり言って、秀隆と出会わなければ、愛玲と秀隆が愛し合わなければ、
こちらのカップルは幸せだったことでしょう。そして、劉玄も悪者になることもなかった。
皮肉なものです。

日下さんは、相変わらずの演技で、安定してました。
この方は、声だけで出演していることが分かるでしょう。
思ったより、少ない出演で意外でした。
でも、重要な役ってのが、この方らしいですね(^^)

フォーゲル夫人やワトソンは、キャスト表で下のほうに載るのが不思議なほど、登場が多かったと思います。
秀隆と愛玲を会わせたのは、この二人の策略だったわけですが、、日中の関係を良くする為だったわけですよね?!
正直、このへん理解出来なかった私(^^ゞ
フォーゲル夫人の久野さん。初見だった筈なんですが、声を聞くと、何か聞いたことがある声。
不思議です。とっても、印象に残る声で、今でも思い出せます。
ワトソンも広瀬さんも、ハムレットや夢醒めの部長で見てますが、日下さんと同じく
声を聞いただけで分かるでしょう。密かに好きな方です。

神田こと、深水さんは、何だか適役な気がします。
無骨なイメージに役柄がぴったり!
鼻歌を秀隆にからかわれ、最初は否定しますが、後で照れながら認めるところは、
思わず微笑んでしまいました。
抑留のあたりで、秀隆を裏切り、最後には自分のしたことの罪の重さに潰され、
自殺してしまいますが、神田らしい末路だったのかな・・と思います。
ちょっと、ジーザズのユダを思い出してしまいました。
秀隆こと石丸さん、神田こと深水さん・・。
そのままのイメージが役になってるなって思います。

抑留シーンでは、見ただけでロシアの寒さ、厳しさ、悲惨さが漂います。
密かにガラスの仮面の寒さを感じる演技の特訓シーンを思いだした私です(分かる人いますかねぇ・・)。
それに加えて、演技を抑えているというか、感情を抑える、声を抑えたセリフ一つ一つに、やり切れなさを感じました。
異国の丘は、場面の展開が多く、この抑留シーンが随所に出てきますが、そのワケが分かる気がします。
はっきり言って、暗いんです。もちろん、このシーンが明るい筈はないんですが、ずっと見ていると
悲しくて疲れてしまうんです。
また、明るい雰囲気というか、抑留までの流れ、すなわち、秀隆と愛玲の恋、敵国同士・・といった色んなことの結末が
ロシアとの抑留となるんで、この場面が生きてくるんですよね。まぁ、生きてくるっていうのも変な話ですが・・。

吉田こと、中嶋さんの素朴な話し方、平井こと岡本さんの皆に託す遺言、そしてその遺言一つ一つを皆で
繰り返すところは、戦争に対する怒りみたいなものがふつふつとわきました。

結構、自分の知らない時代ということで、分からない単語も多かったんですが、祖父は全部分かったらしく、
私とはまた違った感情で見ていたと思います。
戦争のことを滅多に語らない祖父なんですが、見終わった後にポツリポツリと話す祖父がいました。
何だかそれだけでも、見てもらった甲斐があったのかな・・って思います。

私的に、あんまり期待していなかった(戦争の話ってこともあって・・)異国の丘だったんですが、
予想以上に胸に響くものがあり、何だかCDが欲しくなっちゃったんですよね。
このミュージカルの主役を華がある石丸幹二さんがやったのは正解でしょうね。
名古屋公演は終わってしまいましたが、どこかで再演されれば見に行きたいです。
出来たら、またおじいちゃんと一緒に・・。
パンフレットを真剣に読むおじいちゃんの姿がうれしかったです(^_^)





おまけ
実は、私達が見に行ったこの日。
公演後に、石丸さんと保坂さんがテレビ番組に出演だったんです。
見終わって後に家に帰ってからでは、間に合わなかったのでビデオに予約しました。
帰った後、皆で見たんですが、その感想を・・。

番組の始まる時間が公演の終わってすぐぐらいだったので、遅れて出演されたお二人。
石丸さんは九重秀隆そのまんまで、髪の毛もきっちりでした。服装は違うようでしたが、イメージは
秀隆って感じでした。
保坂さんはメイクも髪型も服装も、愛玲じゃなく保坂知寿ーって感じでした。相変わらず細い。
ベージュのパンツに小花柄のシャツでした。洗練された感じです。
もちろん、全然愛玲とは違います(嫌味じゃなく・・(^^ゞ

あたりさわりのない質問は置いといて・・。

最近のマイブームは??っていう質問に対する答え。
石丸さん⇒ドライブ
何と、車を名古屋に持ってきてもらって(もらったのがポイント?!)、知多半島の先までドライブしたらしいですよ(゚o゚)
うーん、それはすごい。私も行きたかった(笑)
何の車に乗っているかを聞くはずがないけど、アナウンサーに聞いて欲しかった・・。
まぁ、国産ではないでしょう(予想)
日間賀島まで行ったそうですよ!(地元ネタですみませんm(__)m
ゆううひが綺麗だったそうです。というか、一人で行ったのでしょうか(爆)
保坂さん⇒健さんマンボに夢中(!)
松平健さんが、舞台公演の時に後のショーの時に唄う、かなり陽気な曲です。
なんせ、マンボですから(笑)
御園座(新名古屋ミュージカル劇場の近くにある劇場です)に松平さんが来た時に保坂さんも行ったそうです。
こりゃびっくり。クールな感じな保坂さんでしたが、意外・・。
楽屋とかでも、かけてるそうです。
もう一個が⇒寅さん。
あの渥美清さんの名作シリーズです。
こりゃまた意外?!
石丸さんに、この人はたくさんの引き出しがありますからって言われてました。
うーん。保坂さんってそんな感じ。
私も引き出したくさん欲しい・・。

カラオケは行きますか?っていう、視聴者の質問には・・。
お二人とも滅多に行きませんとのこと。
やっぱり、喉を休ませないといけないのでとおっしゃってました。
そりゃそうですよねー。
我が家でも、妙に皆で納得してました(^^ゞ
また、石丸さんが「もう覚えれません」と笑いながら言ってました。
妙に、親近感が沸いた私(>_<)
って、石丸さんに比べれば十分若いんですが・・(笑)

皆で飲みに行きますか?っていう質問。
この質問は最初の方でも出て、即石丸さんが「行きます」って答えていたんです。
この時はお二人でっいう質問だったんで、この答えにはびっくりしたんです。
でも改めて、この質問には皆でよく行くって答えてました。
って、どこに行ってるですかねー?って余計なお世話(^_-)
その光景を見たら、びっくりしますよって言ってました。
どんな雰囲気なんでしょう・・。
石丸さんって、あんまり飲めないイメージで、保坂さんは全然酔わないイメージを持ってるんですが、
どうなんでしょう?!

あとは気になる質問はなかったと思うんですが・・。
また見直して気付いたことがあれば、更新します(笑)

この番組での、印象。
石丸さんって性格も良さそうですね〜。
笑顔、笑顔でサービス精神ばっちり!人気があるのも、うなづけます。
ちょっとファンになった私。
ちなみに祖父は「劇の時より、いい男だ」とのこと(笑)
保坂さんは、クールな感じかな。
冷たいっていうのではなく、冷静な感じ。
大人な感じです。控えめっていうか・・。
うーん、石丸さんがよくしゃべるのでそう思ったかも知れませんが・・。
でも、お二人とも四季の看板役者なのに、
いい意味で目立ってなく、好印象でした。

追伸・・祖父が真剣にこの番組を見ていたので、心の中で「やった」と思いましたね(>_<)
って、今ではオペラ座の怪人を見たいなんて言ってます(^^ゞ
出来れば、石丸ラウルで見せたいな・・。
最近、ミュージカル見に行くと言う度に、「石丸幹二出とるのか?」って聞いてくるし・・(笑)
ここに、ファン1名います!(高齢ですが(^_-)



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