双子の神のお宮



瀧原宮(たきはらのみや)・瀧原竝宮(たきはらならびのみや)は、ともに皇大神宮の別宮で、
神宮の遥宮(とおのみや)とも言われている。
御祭神はどちらも、天照坐皇大御神魂(あまてらしますすめおおみかみのみたま)で、
両宮ともに同じ宮域に御殿をならべて鎮座されている。
鎮座地は、
伊勢市の西部を流れる宮川の河口から約40キロの上流、宮川の支流である大内山川が流れる、三重県度会郡大紀町にある。



遠く垂仁天皇の御代、
皇女倭姫命は、御杖代(みつえしろ)として天照坐皇大御神を奉戴し、御鎮座の地を求めて巡幸の折、
伊勢国度会郡の宮川を上流に向かって進まれたところ、「三瀬の渡し」という急流の瀬で、眞奈胡神(まなごのかみ)と出会われた。
そこからは眞奈胡神の案内で進まれ、大河の瀧原の国という、うるわしい土地が有ったので、
その地の草木を切り払い、宮殿2宇を建てられたのが、瀧原宮と瀧原竝宮の起源と言われる。

そののち、皇大御神の御神託によって瀧原の地を発たれ、現在の内宮がある場所へと向かわれたので、
その御由緒によって、御遷幸後もかわることなく別宮として奉斎されたという。

また、瀧原宮に皇大神の和魂(にぎみたま)、瀧原竝宮に皇大神の荒魂(あらみたま)を奉祀するとも伝えている。


駐車場から進むと、鳥居の前に宮域を守る衛士(えじ)の見張所が有る。鳥居下で一礼し、参進。 参道には誰もいない。



参道に掛かっている橋を渡り、神職が常時勤務している宿衛屋の手前を右に曲がって、川に向かっておりていくと、
宿衛屋の裏側(南側)に、自然の谷水の流れる御手洗場(みたらし)がある。
清らかな水が流れ、ここで口と手を漱ぐ。


山を背後に南面し、前方には川が東から西へ流れ、内宮と立地条件がよく似ている。





御神体を納める容器・「御船代(みふなしろ)」を納める御船倉(みふなぐら)が併設されているが、御船倉を持つ別宮は瀧原宮のみである。
伊勢風土記逸文には、倭姫が船で宮川を遡られたと有り、
似たような伝承として、京都の貴船神社に、
御祭神の玉依姫が黄色の船に乗って川を遡られ、その船に石を積み囲んで船形石としたとある。



社殿は20年毎の式年造替により皇太神宮と同年に行われ、古殿地と呼ばれる式年遷宮の為の空き地が所管社の脇にある。
恒例・臨時の祭祀、官幣奉納の儀等すべて皇太神宮に準じて行われる。
小屋のようにしてポツンと2つ建っているのは、それぞれの別宮の心御柱(しんのみはしら)の覆屋。
次回の式年遷宮は、平成25年秋である。



殆ど同じように見えるが、棟の高さ、玉垣の高さ等、瀧原竝宮の方が微妙に低くなっている。



帰りに、JR松阪駅まで出て、モー太郎弁当を購入。これが本当に美味かった。国産黒毛和牛肉を、どーんと喰った感じを味わえる。
ただ、弁当箱がリアルな牛の顔面というのが少し難点。せっかくモー太郎というマスコット・キャラクターが有るのを活かしてくれれば。
すき焼きに近い味付け。他の種類の駅弁も次回松阪を通過したときには食べてみたい。
赤い丸は、「老伴(おいのとも)」という菓子。これも松阪名物。
モナカの香ばしい食感と、シャリ感のある糖化した紅羊羹の相性が何とも絶品。



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