4.出発〜トワイライトエクスプレス乗車

最寄駅は8時過ぎ発の電車、ラッシュ終わりかけで、家内だけでも何とか座れました。目の前で「のぞみ」を見送って、名古屋駅9時7分発の「ひかり」に乗車。ちょうど24時間後、翌日の9時7分に札幌に着くのだ、と思うとちょっとした大旅行です。自由席の3席並びを難なく確保できました。

これが新幹線デビューになる良い子は、ホームから間近で見る新幹線の外観には大興奮でしたが、いざ乗ってしまうと、流れる車窓が余りに速過ぎてすぐ疲れた様子で、京都の手前からぐずりだし、与える菓子の甲斐もなく、やがて大泣きになってしまいました。しかたがないのでデッキで抱っこ、泣き止んだのは摂津市の新幹線車両基地が見えた時でした。

新大阪から大阪に出たのは未だ10時過ぎ、駅前の大丸で昼食を買い込みます。デパ地下に下りたら目の前がチーズ売り場だったので、その場で私の昼はパン&チーズに決定。特別変わったものは無いようだったので、スティルトンを選んだら、店員さん「本格的青カビチーズですけど大丈夫ですか?」、私「ええ、これ大好きですから(にっこり)」。家内は弁当、良い子にはオムライス、で済ませておけば良かったのを、鯖寿司やらサラダやら買い足して後悔することになるのですが、それは先の話。

大阪駅に戻ってトワイライトエクスプレスの入線を待ちます・・・入ってきました。



お決まり その1


お決まり その2


車内に乗り込みます。

家内の第一声は「思っていたより狭い・・。」
窓の向こうは11番線から先発の
「サンダーバード」です。

反対側にも窓があり、通路越しに外が見えます。
(但しカーテンを閉めないと通路から丸見え)
大阪駅の風景を目に焼き付けます。

さっそく昼食を食べ始めていたら、車掌さんがやってきました。部屋やカードキーの使い方を丁寧に説明してもらいました。スティルトンのにおいをウンチオムツ臭と思ったかどうかは分かりません。狭い部屋で食すると臭気がこもるようです。100gをほとんど一人で平らげましたが、次ぎに乗る機会にはスティルトンは避けようと思った次第。続いて食堂車から食事の確認、ウェルカムドリンクサービスが来ました。

その食事の最中に12時ちょうど、発車です。

構わずオムライスを食べ続ける我が子。

 

5.車内探検

食べ終えると、さっさと長ソファをベッドに。その仕掛けは(左右反対ですが)こちらの頁が分かりやすいと思います。3人腹ばいで京都駅を急ぐ人々を眺めていました。京都を出て山科から湖西線に入ります。やがて現れる琵琶湖は通路側になります。食堂車に向かう人通りが気になって途中からカーテンを閉めました。敦賀で停車後、武生で客車のドアを閉めたまま後続の「サンダーバード」を先に行かせます。「サンダーバード」大好きの良い子は・・・寝ていたと思います。そろそろ昼食の混雑が一段落したと思われる、福井発車後に車内探検に出かけました。

まず、食堂車でお茶。
サロンカーです。

さらに、編成の端まで行ってみました。各個室に思うところは別頁にまとめました。このように覗いて写して、ができるほどに空いていたのですが、金沢で団体ツアーとおぼしき大量乗車があり、満席近くになったようです。

 

6.夕食と日没

夕食の弁当の届け時刻は5時か7時か、というので5時にしました。6時くらいが丁度良かったのですが、ディナーの用意もあってこうにしかならないのでしょう。ベッドをソファに戻して弁当をいただきました・・が、写真はありません。勇者に適度に与えつつ二人共かきこんでしまいました。なかなか美味だったと思いますが、それどころではなかったのが正直なところでした。かなりいいお値段なので、もう一度乗るときには持ち込みでもいいかな、という感じです。

食べ終わる頃に海が近づいてきて、夕日が見えてきました。日没までまだ少し有るな、と思っていたらその後しばらく海岸から離れて少々慌てましたが、それでも水平線の夕日を何枚か写せました。

段々暗くなるところ。直江津と柏崎の間、柿崎付近ではないかと思います。


拡大→

 


拡大→

 

 
トワイライトエクスプレスの名に相応しい日没に(御覧の通り)大はしゃぎしていたのでした。

柏崎を過ぎると、信越本線は長岡に向かって海岸線を離れます。早速ソファをベッドに戻して・・・いきなり寝てしまいました。気付いたら長岡、その次気付いたら新津、という感じ。ここからは北海道の洞爺まで乗り降りのできる停車はありません。

気を取り直して子供とシャワーに入りました。「ロイヤル」のシャワーは合計で20分お湯が出るのですが、温度調整はあっても水量調節はありません。その水量というかお湯の勢いが強く、至近距離では子供が痛がるくらいです。石鹸はアメニティセット(「ロイヤル」には付いてきます)にも入ってましたが、シャワー室内にあった固形石鹸で済ませて、これをシャワーで流すと一瞬で流れ去ります。親子3人で晩と朝2回入りましたが、8分以上余らせました。

食堂車では、ディナー終了後に予約不要の「パブタイム」があります。子供を寝かしつけた後行く予定にしていたのですが・・・私も寝てしまって、家内には悪いことをしました。
 
証拠写真を撮られてしまいました。

どのあたりだったかは定かでありませんが、真っ暗にした部屋から、北斗七星が低い位置に大きく見えました。但し、見とれていると地上の照明に目を射られるのでそうそう続けられません。

1時ごろ、秋田辺りだと思うのですが、家内が「こんなに寝てしまって、もう寝られなくなるんじゃない?」と言ってきましたが、私には寝られる自信がありました。秋田、大館と運転停車(客の取り扱いのない停車)をしたのは覚えています。そして青森に着きました。ここで機関車をつけかえて、反対向きに発車するはず・・・しかしその発車は記憶にありません。

 

7.北海道へ

次に気付いたのは6時過ぎ。青函トンネル通過、五稜郭で再度の機関車交換と方向転換、と続くイベントを全部寝て過ごしました。内浦湾の夜明けまで見逃したのは少々残念でしたが、列車は既に朝日を浴びて北の大地を走っていました。

寝台では寝ているようでも眠りは浅いのです。多少睡眠時間が長いくらいではまだ追いつかないと思っていましたから、乗車すぐからせっせと寝るようにして、それでもやはりまだたっぷり眠れたのでした。朝食を一番遅い8時半で予約していたのも最後までゴロゴロできるように、という意図でした。

7時半にはモーニングコーヒーのサービスです。但しこれも勇者に邪魔されぬよう飲むのに必死で、撮影どころではありません。洞爺、東室蘭、登別、南千歳と停車してから、食堂車で朝食です。

   これも結構いいお値段なのですが、雰囲気が出るので、もう一度乗るとしてもこちらは利用すると思います。

下車直前で慌しくなるから一番不人気の8時半の朝食、ということらしいですが、札幌に着くまでには十分時間はあったように思います。そして1500km乗車時間21時間・・・

ついに札幌に到着です。

お決まり その3

疲れなかったというと嘘になりますが、楽しく快適に過ごせました。1時間足らずの新幹線で大泣きになってしまった我が子が、21時間の間を殆どゴキゲンで過ごしたというあたりで、快適さ加減をご理解いただけるのではないでしょうか。

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