虹の不思議         

あなたは、虹(にじ)を見たことがありますか~?
雨上がりに綺麗な虹を見ることができると何かいいことが・・・!。
虹ってほんとにふしぎですね。
「不思議」な虹のひみつをさぐってみましょう!
 虹とは、赤から紫までの光のスペクトルが並んだ円弧状の光です。太陽の光が空気中の水滴によって屈折、反射されるときに、水滴がプリズムの役割をするため、光が分解されて七色の帯に見えます。 雨上がり、水しぶきをあげる滝、太陽を背にしてホースで水まきをした時、霧吹きを使用したときなどによく見ることができます。
 
  「虹」ができるため必要な3つの要素
1、「雨」
2、「太陽」
3、「晴れ → 雨 → 晴れ」といった空模様j
 
虹は日本では七色と言われていますが、色の並びの順番を覚えましょう!
  虹の色 ~ 並びの覚え方
 
1、 7色をつなげて読む・・・1
  
【せき・とう・おう・りょく・せき・らん・し】
赤(せき)橙(とう)黄(おう)緑(りょく)青(せき)藍(らん)紫(し)
 
2、 7色をつなげて読む・・・2
 
【あ・お・き・み・あ・い・す】
赤(あ)橙(お)黄(き)緑(み)青(あ)藍(い)紫(す)
「す」= すみれ色(紫)
 
3、 英語で覚える
 
【R・O・Y・G・B・I・V(ロイ・ジー・ビヴ)】
 
Red R
Orange O
Yellow Y
Green G
Blue B
Indigo I
Violet V
  虹色の数は国や地域によって違うんです!
 
私たち日本人は虹色といえば7色を思い浮かべますが、実は国や地域によって
虹色の数は違うのです。では他の国などでは何色と言われているんでしょうか?
 
 
8色 アフリカ 赤・橙・黄・黄緑・緑・青・藍・紫
7色 オランダ、韓国、日本 赤・橙・黄・緑・青・藍・紫
6色 イギリス、アメリカ 赤・橙・黄・緑・青・紫
5色 ドイツ、フランス、メキシコ、中国 赤・橙・黄・緑・青
4色 ロシア、インドネシア 赤地に黄・緑・青の縞(シマ)
3色 台湾 赤・茶・青  または、赤・黄・紫
2色 南アジア 赤・黒
2色 日本(沖縄) 赤・青  または赤・黒
 
8色から2色までずいぶん差があるんですね!
個人的には、ロシアやインドネシアの赤地に黄色、緑、
青の縞(シマ)
の虹や、沖縄や南アジアの2色の虹が見てみたいですね!

どうしてこんなに差があるのでしょうか?
それは、いくつか理由があるといわれていますが1つは、
国や民族の文化によって色を細かく分けないことがあるそうです。


2つ目は、人の目で見る虹はその人の見え方によって色の種類は変化します。

なので 国や民族の文化や歴史などで7色や2色など虹の色が違う らしいです。

虹は7色だといわれている日本に住んでいる私も、虹をみて7色全て見えることはあまりありません。特に黄緑や藍色が見えずらいことも。
それは空色に溶け込んでいて見えずらいから・・・ともいわれています。

  「虹」ってどうしてみえるの~!

 まず虹が見える条件として必要なものが3つあります。
それは
「太陽の光」「水」「私たちの眼」です。
この3つがなければそもそも虹を見ることができないのです。

 太陽の光は人間の眼が感じることのできる可視光線と可視光線よりも長い波長の電磁波の領域(例えば赤外線)と短い波長の紫外線やX線やガンマ線で構成されています。

 虹で見えている色は人間の眼で感じることのできる可視光線の色です。この可視光線は色によって波長の長さが異なります。通常はこの様々な波長の可視光線が混ざった状態であり、この状態だと光は白に近い色(ほぼ無色)に見えます。
しかし、波長によって分解してみると、それぞれの波長の可視光線が人間の眼には異なった色の光として認識されることが分かります。

 可視光線の色は赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の順に並んでいます。赤が最も長い波長、紫が最も短い波長です。

 この可視光線(太陽の光)は、何かの物質を通るときに屈折する性質があります。屈折する力は波長によって異なるため、空気中でほぼ無色だった光は様々な色に分散されます。よって虹が見えるワケは、太陽の光が水滴を通りそれぞれの波長に分散されるから!ということが分かります。

虹を見るための細かな条件としては以下が挙げられます。
空気中に水蒸気(水滴)があること
  水滴がなければ光の屈折が起きません。
晴れていること
  太陽の光が差し込まなければ屈折することすらできません。
太陽の高さが低いこと
  太陽の高さが高いと小さな虹しか見えません。
  太陽の光が水平に近い角度で水滴に差し込むと大きな虹が見えます。
太陽に背を向ける
  虹は太陽とは正反対の位置に現れます。

 また、虹は人の眼に対して
太陽から42度の角度にある水滴を通り屈折した時に私たちに虹を見せてくれます。
 
  「虹」はどうしてアーチ型なの~!
 
 虹と言えばアーチ型を思い描きませんか?「虹を書いてください」と
言われたら大半の人がアーチ型の虹を書くのではないでしょうか。

 実際に見える虹もアーチ型なのでこれは間違いではありません。
先ほど「人の眼に対して太陽から42度の角度にある水滴を通り屈折した時に」
というお話をしましたが、人の目に対して太陽から42度の角度にある水滴は
アーチ型に位置している為、虹もアーチ型に見えるんだとか!
 
  「虹」が2本も見えた!なぜでしょう。
空中にある水滴を通るときに発生する光の屈折や反射には
二通りのパターンがあるからなんです。

<主虹(しゅこう・しゅにじ)の屈折・反射パターン>
水滴に入る時に屈折→反射→水滴から出るときに屈折
という順で起こります。

<副虹(ふくこう・ふくにじ)の屈折・反射パターン>

水滴に入る時に屈折→反射→反射→水滴から出るときに屈折と、主虹より反射が1回多いのです。
水滴によってそれぞれの波長に分かれ、私たちの眼に見える虹は副虹のように2回の反射の結果色が反転してしまうのです。また、人の眼に対して太陽から51度の角度にある水滴に対して起こる現象なので、主虹の42度より角度が大きいため、主虹よりも外側に見えるんだとか。
  
  珍しい虹も観察されています
 
  まっすぐに伸びる虹
 
 
 
  二重の虹(ダブルレインボー)
 

さいたま市大宮で観察された二重の虹


ダブルレインボーは、色が連動しています。
内側のレインボーの外側は赤です。
そして、外側のレインボーの内側は赤です。

  
  三重の虹
 
 
  四重の虹
 
ニューヨーク州ロングアイランドにあるグレンコーブ駅で撮影、
インターネットに投稿された写真です。
4つの虹が接近して現れる可能性は十分にあると専門家は解説しています。
  
  五重の虹
 
スコットランド北部のルイス島にあるスト-ノ-ウェイで出現、撮影されました。
 
  全円の虹
 
 2013年に、オーストラリアのパース近くにある海岸上空で、ヘリコプターから撮影された丸い虹です。「地上からはふつう、虹の上半分しか見えません。けれども上空からは、360度丸い虹をしばしば見ることができます」とのことですが・・・
   (正確には、これは通常の虹とは原理が異なりブロッケン現象だそうです)
ザンビア ヴィクトリアの滝に架かる全円に近い虹
 
  太平洋にかかる二重の月虹
 
 普通、虹は昼間に観察されますが、「月虹(げっこう)」は夜に見られる虹だそうです。
この二重の月虹はハワイ州マウイ島のカアナパリで撮影されました。 
昼間の虹は、空気中の水滴によって太陽光が屈折し、プリズムの効果で分解されてできますが、月虹が見えるのもこれと同じ原理で、虹の光源が太陽光そのものであるのに対し、月虹は太陽光が月によって反射され、それがさらに大気中の水分によって屈折することで生じるそうです。


 太陽光を反射した月の光は直射日光に比べると弱いため、月虹を肉眼で観測しても色の帯を識別するのは難しいのですが、長時間露光で写真を撮影すると(この写真は露光時間20秒)、虹の色彩をはっきり写し出せたということです。
  ブロッケン現象
御嶽山 王滝頂上で現れたブロッケン現象
 
飛行機から見たブロッケン現象
 
 太陽などの光が背後から差し込み、影の側にある雲粒や霧粒によって光が散乱され、見る人の影の周りに、と似た光の輪となって現れる大気光学現象光輪グローリーglory)、ブロッケンの妖怪(または怪物、お化け)などともいうそうです。
日本では
御来迎(ごらいごう)、山の後(御)光仏の後(御)光、あるいは単に御光とも呼ばれ、信仰されています。
 霧の中に伸びた影と、周りにできる虹色の輪(ブロッケンの虹)の二現象をまとめて指しています。両者とも霧の中のいたるところで起こっており、霧が、見る人の間近にあるとき、奥行きと巨大さを感じる場合があるようです。

 ブロッケン現象は山岳の気象現象として有名で、尾根の日陰側かつ風上側の急勾配の谷で山肌に沿って雲(霧)がゆっくり這い上がり、稜線で日光にあたって消える場合によく観察されています。その他にも航空機から見下ろす雲や、平地の川霧等に現れることもあります。航空機からブロッケン現象を撮影・観察しようとする場合は、席は太陽の逆の席がよく、朝方か夕方がベスト、昼でも見えることがあります。
 条件があえば、平地でも観察することができるようで、例えば福島県奥会津地方の只見町は標高500メートルの平地ですが、ダムがあるお陰で夏の朝、川霧が発生する晴れた午前6時から8時にかけ、ブロッケン現象がみられまます。
 雲(霧)が背景にされ、日光だけではなく、自動車の灯光でもブロッケン現象という大気光学現象が観察されることもあるようです。

  「虹」とは違う ! 「環水平アーク」とは~?
 
サーカムホライズンアルカコン 環太平洋アーク 
 
 環水平アークは雲が虹色に輝く現象で、太陽の高度が46度以上の時にだけ観測できると言われます。上空高く浮かぶ雲に含まれる氷の結晶によって太陽光が屈折し、虹色の輝きを放つそうです。

 太陽光が巻雲を通るときに発生、さらに巻雲は六角板状の氷晶でできていて、この六角形の底面が地面に平行となって漂っている時など、かなり稀な条件で発生するようで、なかなか見れるものではないそうです。

 アーチ状に見える虹と違い太陽と同じ方向に現れるため、虹が発生する条件を知っている人は違和感を感じるのではないでしょうか。
また、形もアーチ型ではなくほぼ水平なのも特徴です。

 大気光学現象の一種で、太陽の下46度の水平線上の薄虹色の光の帯が見えるもので、水平弧水平環 とも呼ばれます。大気中の氷晶太陽光屈折して起こるもので、太陽高度が58°以上の時にしか出現しないそうです。

輝く虹色の光の帯が現れました
 
兵庫県丹波市の南の空に虹色に輝く光の帯が現れました。
太陽の高さが高い時に見られる現象のため、太陽が高くのぼる季節だけの現象です。
そのため、日本では3月~9月頃のお昼前後にしか見られませんが、
出ると視界に入りやすく目撃されやすい現象です。
 
  ハ ロ (日暈…ヒガサ)
空の高い所に太陽が透けて見えるくらいの薄い雲が広がっている時、
太陽の周りにボンヤリと見える光の輪のことを「ハロ(日暈)」といいます。

低気圧接近時などに見られることが多く、これが見られたあと、
雲が厚みを増してきたら「天気下り坂のサイン」です。
 
  幻日
 
太陽の横で虹色に輝く現象。片方だけ見られる時もあれば、
両脇に現れることもあります。空気中の小さな氷の粒によって屈折されてできます。
朝や夕方など、太陽の高さが低くなる時に見られます。
 
ハロ(円形)と環水平アーク(直線)同時に出現 
環水平アークと日暈(ひがさ)が観察された白山・三ノ峰(福井県大野市)の山上
  幻日環
天頂を中心として、太陽上を通る光の輪のこと。
ハロや幻日と一緒に見られることが多く、

完全な輪となって見られることが少ないレア光学現象
です。
   
  ラテラルアーク
ハロよりもさらに太陽から離れた位置に見られる現象。
太陽から上に見られるものを「上部ラテラルアーク」、
太陽よりも下に見られるものを「下部ラテラルアーク」といいます。
空気中の氷の粒によって屈折されてできる虹色現象。
1年で1度見られるかどうかというレア光学現象です。
 
  「虹」にまつわることわざ
 
朝虹は雨、夕虹は晴れ」
朝の虹は西の空に見え、西のほうに雨雲がある証拠です。
やがてこの雲が東に移動してくることで雨を降らせます。
一方、夕の虹は東の空に見え、西のほうは晴れです。
この晴天域が次第に東へ移るため、そのうちに晴れとなるのです。
西から東へ天気が変わる日本ならではの諺です。
朝虹に川越すな
晩の虹は江戸へ行け 朝の虹は隣へ行くな
朝虹傘忘るな(朝虹は雨、夕虹は晴れと同じ意味)
西から東へ天気が変わっていく日本ならではのことわざなんです。
  朝に見えるか、夕方に見えるかによって天気が
予想できるなんて凄いですね!
  「虹」にまつわることわざ・・・ハワイ
 
No Rain, No Rainbow (ノーレイン、ノーレインボー)
雨が降らなければ、虹も見ることができない。悲しいことがあって
落ち込んでいたとしても、そのあとには必ず良いことが待っている。
素敵ですね!
もともとハワイでは虹は幸せの象徴といわれているようです。
夜空に架かる虹を見た人は、最高にハッピーになれるそうです。
また、ハワイに訪れた時に虹を見ることができれば、再びハワイに
戻ってくることができるというジンクスまであるらしいですよ!
  「虹」を作ってみましょう!
 
用意するもの・・・水を入れた霧吹き
方法は
太陽が出ているときに、外に出て霧吹きをしよう。
かならず太陽に背中を向けて、霧吹きをします。
霧吹きのかわりに、おうちの人といっしょに、ホースで水まきをしてもいいです。
霧吹きをした先に、木やたてものなど、色の濃いものがあると、虹が見やすくなります。