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劇団ふぐ３９回公演
 STORY
燃料の量ｈは質量ｍプラスⅹのＥＤＳを安全に目的地に運ぶ推力を与えることができない。
遠い宇宙空間。ただ一隻のEDSが光速に近い速度で巡航していた。
EDSそれはエマージェンシー・ディバッチ・シップの略ですなわち緊急発進艇の事である。
その中で起きた「冷たい方程式」は確実に計算され実行されていた。
母船「スターダスト」が超空間に消えた一時間後にその事が発覚した。
午後2時28分…その事実を示すものは、正面パネルにある白い針以外何もない。
操縦室には彼のほか誰もいない。
かすかな推進音を除いてはなんの物音も聞こえない。
しかし、白い針は動いたのだこの小艇が発射されたとき、針はゼロの位置にあった。
しかし１時間後の今、いつのまにかそれは上昇しているのである。
部屋のつきあたりの補給物資倉庫に何かがある。
針はそう告げていた。
熱を放射する、ある種の物体があると。
考えられる物体はただ一種。
生きている人間の体だ。
燃料の量ｈは質量ｍプラスⅹのＥＤＳを安全に目的地に運ぶ推力を与えることができない。
 
写真撮影
Masayasu komura
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