●健やかな髪を保つヘアケアの基本は洗髪 |
シャンプーやリンスは何のため? |
頭皮は、非常に汚れやすい身体の一部です。毛髪の1本1本には皮脂腺があり、そこからはたえず脂分が分泌しています。頭皮の脂分は汚染された空気にさらされてホコリを吸収し、微生物の絶好の繁殖場となりやすくなっています。
髪のトラブルの多くは、清潔を心掛けることによって防いだり、進行を遅らせたりすることができます。健康な髪を保つために、大切なことは、一にも二にも洗髪だということがいえるでしょう。シャンプー剤は、ソープレスシャンプーと石鹸シャンプーとに大別することができます。主に市販されているのはソープレスシャンプーです。
ソープレスシャンプーの特徴はまず、すぐれた洗浄力にあります。水にとけやすく泡立ちもよいため、必要以上に皮脂をとりすぎてしまうのが難点だといえるでしょう。皮脂は頭皮の乾燥を防ぎ、保護する役目をもっているので、必要以上にとりすぎると、髪を傷める原因ともなりかねません。そのため、シャンプー後に油分の補給をしなければいけません。この油分の補給がリンスの役目です。
現在は改良が加えられ、油分をとりすぎないものや、様々の種類のシャンプーが多く市販されているので、自分の髪質にあったシャンプーを選ぶのが大切です。おおまかに分けると、脂性、乾性、フケ性の3つで、油分の配合や洗浄の強さがちがいます。特徴を知ったうえで使用しましょう。 |
リンスとトリートメント、本来用途が異なります |
毛髪は傷ついても、自分で修復する力をもっていません。トリートメント剤には、毛髪の成分であるたんぱく質に結合する成分が配合され、傷ついた部分を修復する効果があります。現在は、トリートメント剤の配合されたシャンプーやリンスも多く市販されていますが、一般のリンスは頭皮と髪に潤いを与えるのが目的で、トリートメントとは本来用途が異なります。パーマなどによって髪が傷んだ場合は、枝毛や切れ毛の原因ともなりますので、必ずトリートメントしましょう。 |
●コラム |
シャンプーいろいろ |
・石鹸シャンプー |
髪を気づかう人には、ソフトな作用の石鹸シャンプーを使用している人も多いようです。石鹸シャンプーは頭皮への刺激が少なく、ソフトな洗浄力が長所ですが、水にとけにくく(硬水では使用不可)、石鹸成分が頭皮に残った場合に、アルカリ性によって頭髪を損傷させる危険もあります。ですからシャンプー後は十分にすすぎ、酸性のリンスを使用して、アルカリ性を中和させる必要があります。 |
・リンス入りシャンプー |
モーニングシャンプーなどの習慣によって、手軽なリンス入りのシャンプーが市販されるようになりました。しかし脂分や汚れをのぞくためのシャンプー剤に、油分を配合することには限界があります。とくに皮脂の分泌の少ない人は洗髪の何回かに一回はリンス剤を併用するなど、脂分の補給の配慮が必要です。 |