脱毛が始まる初期段階でフケが増えるという説もありますが、
フケ症だからといって薄毛になりやすいという因果関係はあり
ません。ただフケには脂性と乾燥性のものがあり、前者の場合
は体質的に脂漏性脱毛にもなりやすいということはあります。
また粃糠性脱毛症という病的脱毛では、フケの多発と脱毛を併
発します。大量のフケは、やはり髪の危険信号と思ったほうが
よいでしょう。

フケは新陳代謝によってはがれおちる頭皮の表皮です。通常は
肉眼で見えないものですが、微生物の増殖や脂漏性の頭皮のト
ラブルのために大型化し、一般に「フケ」と呼ばれるものにな
ります。その状態が長く続くようになると、フケ症となり、か
ゆみをともない、ひどくなると湿疹の症状をきたすようになり
ます。脂性のフケ症の対策としては、原因のひとつである微生
物の増殖をおさえることにあります。できれば毎日洗髪して微
生物の増殖を止め、医薬品として市販されているフケ取りシャ
ンプーなどで頭部を殺菌すると、効果があります。しかし乾燥
性の人は、毎日洗髪すると、湿疹の原因となることもあります
から、三日に一度くらいが適当な場合もあります。がんこなフ
ケ症なら皮膚科で対応してもらったほうがよいでしょう。