Q 「イシマキガイは、殻が欠けると死んじゃう?」
最近こんな質問を受けました。
「イシマイガイは、殻が欠けたら死んじゃうんですか?」
事情を聞いてみると、お買いになって帰る途中、何かの拍子にイシマキガイの殻が欠けたらしいのです。
そのイシマキガイが数日で死んでしまったと言うことらしいのです。
もし、殻全体が完全に砕けてしまえば、貝は死んでしまいますが、少々欠けたくらいでは貝は死んだりしないものです。
巻貝の場合、殻の頂点(巻き始めの所)、二枚貝の場合、蝶番の近くが破損すると修復できませんが、死んでしまうことは殆ど無く、開口部が欠けた場合は、きれいに自己修復してしまいます。
おそらく、投入した水槽の水質が極端に酸化していたのではないかと思われますが、定かではありません。
貝類は、海産淡水産を問わず、殻の形成維持のために大量のカルシウムを要求します。
カルシウムそのものは大部分をエサから取り込んでいるはずですが、水質が酸性だと取り込んだカルシウムは体外に流失していまい、また、殻そのもののカルシウムも溶け出してスカスカになってしまいます。
「イシマキガイ」は安価なコケ取り用の貝ですが、酸性の水に極端に弱い貝です。安いからと言って、水質のチェックを怠らないように注意しましょう。
どうしても酸性の水に巻貝を入れたいのであれば、「カバクチカノコガイ」がお勧めです。極端な酸性には耐えられませんが、イシマキガイを含むカノコガイの仲間の中では一番丈夫な種類だと思います。(ちょっと高価・・・かな?)