アルタムエンゼルは、
腹一杯食わせろ!
「アルタムエンゼル」・・・。今なお人気の衰えない美魚中の美魚ですね。
トリートメントの済んだ個体は、異常とも思えるほど堅牢な種類ですから、その件に付いては「プロ」に任せてしまうとして、一般の飼育家の方がブチ当たる問題。それは、繁殖させようよすると、死んでしまうと言うこと。
アルタムの繁殖を試みたことのある人の多くが経験することで、「いざ、繁殖にチャレンジ!」という段階になって「コロッ!」と死んでしまうケースがあります。あまりのショックで、飼育者本人が寝込んだと言う笑い話(本人は真剣)もあるほどです。
何が悪いのか??・・・「タイトル」を実行できていないのです。
たいていのアルタムの飼育家の人は、アルタムエンゼルの成育年数を3〜4年と思っているようですが、大きな間違えで、野生のアルタムは、約2年で繁殖サイズにまで成長します。このサイズは、ヒレを除いてもディスカスを凌ぐ大きさがあり、いかに驚異的な速さで成長するかが判ると思います。彼らにとっては、これが普通の成長スピードで、ゆっくりと成長する事は大きなストレスになるらしいのです。
しかし、実際に水槽でアルタムエンゼルを飼育しようとすると、彼らの欲求に答えられるだけの成長スピードが得られずに、繁殖可能なサイズに達した頃には、ストレスが限界に達していて、発情をきっかけに、体内のホルモンバランスが崩れ、体調を崩して死んでゆくのです。
対策は、ただ一つ! 幼魚期から腹一杯食べさせて、これ以上は不可能というくらい早く大きく育てること。
そのためには、幼魚期から成魚を飼育できるだけの大きさの水槽に収容し、通常の3倍以上の能力を持った濾過装置を使い、人生を賭けるつもりで水換えをしなくてはならないでしょう。
そうすれば、アルタムエンゼルなんて簡単に繁殖する・・・ハズです。
あぁー。自然ってスゴイ。