◇MEMO帳◇

 

 

杉の伐採見学

2003.09.23

 

先日、南設楽郡鳳来町で杉の大径木の伐採を見学させて戴いた。幹は大人3人が手をつないでようやく届く程の太さで、樹齢200年を越す見事な杉でした。

既に準備してあったので、チェーンソーを入れて楔を打ち込み、方向を定めて倒すといった比較的短い時間と作業工程でしたが、倒れた瞬間の裂けるような鋭い音、そして地響きと衝撃は全身に伝わり、その余韻は頭や心臓に残り、200年を越す歳月と自然が育んだ生命の重さを実感させられました。杉に限らず木を建築用材として活用する人達の責任の重さを感じた瞬間でもありました。

関係者から詳しい説明があり、200年を越えて生き残ってきた理由や倒れないために樹皮が果たす役割、樹皮にも年輪があることなど、いろんなことを教えてもらいました。この見学を通して、木のことがより身近に感じられ、木の質感を活かした建物を設計する意欲がますます湧いてきました。

当日はカメラを忘れ、その杉の勇姿を残すことが出来なかったのは残念ですが、その姿は樹皮の感触や生木の香りと共に私の中に残っています。

掲載写真は記念に頂いて、持ち帰った枝の一部です。枝打ち後に残っていた枝のようですが、それでも直径20p近くあり、樹皮には苔も着いており、樹齢の長さを感じます。年輪も緻密で数えるのも容易ではありません。今、乾燥させていますが乾くまでの間に、何を作ろうか考えるのも楽しみです。

追記:この見学会は(株)杉生さんが企画したものです。

(株)杉生のホームページ

 

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