「シーマンたれ」

 僕の好きな言葉です。焼き肉の「たれ」の話ではありません。小沢吉太郎著図解コーチヨット(成美堂出版)にこう書かれていました。


 ヨットに少し乗れるようになると、何か、ヨットに関するものを身につけたくなるものです。気持ちの上で本当のヨットマンになること。自覚を持つことにより自分の安全のために、友人たちの快楽と安全のために、天候の推移にいっそうの関心を持ちたいものです。ロープの一本一本は、船の安危に重大な関係を持っています。「結び」は早く完了しなければならず。「解く」必要があるまで「解け」てはならず、「解く」必要があるときは手早く「解け」なければなりません。ロープの結び方がうまくなるためには、なぜだ、どうしてだと考えながら練習することです。いつでも自分の立場を自覚し考え続けることができることなのです。海の上でのむずかしさを知れば知るほど、ひとにしてもらいたいそのことが、ひとにしてあげるべき事だということがわかります。こんな所からシーマンであることの自覚を持つことが、ヨットをやるときばかりでなく人生でも良いことだということがわかります。


 大事なことですね。プロになることは無理にしても、気持ちが。